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手植えで田植え!ひょろひょろ、すかすかの田んぼに驚く

6/19にしたはじめての「シェアハウス米」の田植え。

農薬・化学肥料を使わず、なるべく人力で、耕作放棄地を活用した米づくり

これまでも田植えのお手伝いをしたことはあったけど、これまでとちがっていて、びっくり。

なんか

すかすか

ひょろひょろ

なのでございます。


すかすか・ひょろひょろの理由

私たちに米づくりを教えてくれてる「百姓」高須さんは主に自然栽培の農法に学んで、自分なりにアレンジして米づくりをしています。

そんな高須さんの稲作の方法は、慣行栽培の方法とはずいぶんちがいます。

植える間隔は、3倍くらい!

まずちがうのは、間隔。

通常は幅30㎝、奥行き15〜18㎝くらいの間隔で植えることが多いそう。

対して、私たちは40㎝×40㎝

慣行栽培に比べて、だいたい3倍くらいの間隔で植えていることになります。


植える本数は十分の一!?

しかも、1箇所に、たった1本しか植えないんです。

慣行栽培では3〜4本の稲を1束にして1箇所に植えます

3倍くらい広々、しかも1箇所には4分の1しか植えない‥ってことは、私たちは、慣行栽培の稲作に比べて10分の1くらいの稲しか植えなかった!ってことですね。

どーりでスカスカなわけだ!!


ちょっとしか植えない理由

どうしてそんなにちょっとしか植えないのか。効率悪すぎじゃないか。と思うかもしれませんが、ちゃんと理由があるのです。

結局、同じくらいの本数になる

稲は成長するにつれて「分結」します。分結って何かというと、わきから芽が出て枝が増えることです。(多分)

慣行栽培の田んぼでは、1束3〜4本の稲が分割して、20〜30本くらいになるんだそう。

じゃあ1箇所にたった一本しか植えないとどうなるか。一本植えでも分結して、結局3〜4本植えと同じくらいの本数になるんですって。

しかも、高須さんのようにスペースをしっかり確保した場合、さらに分結して、去年は1本の稲が50本くらいにまでなったそう!

そうなると、植えた本数が少なくても、そんなに収量としては変わらなくなるのです。

なんで一本が50本にまで増えるの?

狭い場所に3〜4本も植えてると、分結が進んでいくとぎゅうぎゅうになって、水も養分も足りなくなり、分結が止まってしまうんだそう

しかも、光取り合戦になるので上に上に伸びようとします。

対して一本だけを植えていくと。

稲は、マイペースに育っていくんだそう。

上に伸びようとせず、株の部分が扇型でぼこっと横に膨らみながら伸びる。すると、株の間にまで光が届く

十分な光と水と養分を受け、どんどん分結する

病気に強い、元気な稲になる

一本がそれだけ大きく育つってことは、その一本が強いってこと。

病気にもなりにくいし、虫もつきにくい

知らなかったけど、虫は弱ってる植物を狙うんだそう。強いものにはそんなに手を出さない。

戦わせた方が揉まれて強く育ちそうなものだけど、そうとは限らないんですねぇー!

どうして慣行栽培ではたくさん植えるの?

ここまで書くと、広々一本植えにはメリットばかりで、逆にどうして慣行農法の植え方をみんなやってるの?と思ってしまいますよね。

理由はたくさんある。広々、一本植えなんて選択肢があることを知らない方もたくさんいるでしょう。でも知っていてもできない理由の1つは、機械が慣行農法の植え方にしか対応していないと言うことです。

日本の稲作は収量を上げるためにどんどんたくさん植えるように進化してきたのだそう。その植え方に合わせて機械が作られてきた。

でも、今、徐々に間隔はもうちょっと広い方がいいんじゃない?とわかってきた。でも機械の植える間隔の調整には限度がある。(奥行きは変えれるけど、横幅は変わらないんだそう。奥行きに関しては以前より広く取るひとが増えてきてるらしい)

もちろん、植える本数も、機械は一本植えには対応していない。一本で植えようと思うと、手植えするしかなくなるわけです。

せっかく何百万円、何千万円もかけて機械を導入してるのに、わざわざ手植えに戻るわけにいかない。そんな時間も体力もない。

そんなことが、広々、一本植えが広まらない理由のひとつだそうです。

ぜんぶ知らないことばかり。

ほんと、おもしろいなぁ!

▼シェアハウス 暮らす実験室の米作り

私たちは、大分県竹田市で、「暮らす実験室 IKI」というシェアハウスを運営しています。人口2万人弱の小さな町で、車で走ると田んぼだらけ。米作りはこの町では珍しいものでもなんでもありません。

でも私たちは移住者で、土地もないし、水利権とか、農業にまつわることはな〜んにも知らない。米作り、いつかしてみたいけどまだまだ先かな〜と思ってたんです。

それが、去年。6年前に神戸から移住してきた高須さんという農家さんと知りあって。高須さんも、仲間たちと耕作放棄地を減らせたらいいな〜と考え初めていたとのことで、じゃあ、一緒にやりましょう!と盛り上がったのでした。

農薬・化学肥料を使わず、できるだけ人力でする米作り。正解なんてないし、これがベストな方法ってわけでもない。でも、高須さんが「今、これがいいと感じる方法」を学びながら米づくりをしていきます。








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