大学キャリアセンター勤務のキャリアコンサルタントに必須のこととは
なかなかnoteに向き合う時間が取れないままでご無沙汰でした… 今日からまた再スタートです。
キャリア教育って、就職内定のための授業や支援?
3,4年前、A大学の就職支援現場で、帰りに同じ支援仲間の人たちと帰ったときのこと。支援仲間のひとりが「この大学ってキャリア教育やってないからさ。だから履歴書が書ける子ほんとにいないよねw」とみんなに振っていました(同意を求めていたというか…)。
その時の私の感想は、「ああ、この方はキャリア教育=キャリア支援となっていて、キャリア支援との違いがわかっていないんだろうなぁ…」(ここから追記:「この大学のキャリア教育・キャリア支援体制を把握されていないんだろうなぁ…」)でした。上から目線に感じたらごめんなさい…でもそれが率直な感想でした。
大学の先生も、キャリアコンサルタントも理解していないキャリア教育
じゃあ大学の先生方は「キャリア教育とはなにか」がわかっているのかというと、そうでもないことが多いのではないか…という印象です。
ある大学の学部づきのキャリア教育授業科目を担当することが決まったとき、打ち合わせで「大変恥ずかしながら、キャリア教育とは何か…じつはよく知らないんです。教えてください」と学部主任の先生から頼まれて、キャリア教育の概要について簡単に説明したことがあります。他の学校ではFD/SDの一環で、「大学キャリア教育とはなにか」について講演をさせていただきました。
大学の先生方も、その大学で学生支援をしているキャリアコンサルタントも、「キャリア教育」とはなんなのか、きちんと把握していない方が多いのが現場の実感です。
キャリアコンサルタントの養成講座では、キャリア教育についての講義があるはずですが、キャリアコンサルタント有資格者がキャリア教育を誤って捉えているのは、イメージ先行(多くがキャリア教育=就職内定の教育であるとイメージしている)のままだったり、そもそも養成講座講師自身の認識不足だったりすることがあるのだろうと推測しています。
キャリア教育に対する取り組みは、大学・学部のホームページに書いてあることも多い
ちなみにA大学さんでは、多少課題が残っているかなぁとは感じるものの、ちゃんとキャリア教育を体系化して実践されています。いくつもの大学のキャリア教育・キャリア支援現場を見てきましたが、その中でもキャリア教育とキャリア支援を明確に分け、教職協働で取り組もうとされている大学さんなんです。
最近では、どこの大学でも、大学・学部としてキャリア教育に関する取り組みや体制をどのように敷いているか、ホームページ等に掲載するようになってきました。
ホームページを見れば、大学として(学部として)キャリア教育をどのように捉え実践しているかが書いてありますし、学部ごとのカリキュラムを見ると、キャリア教育がどのような位置づけになっているのか、おおよそわかるんですよね(ホームページ上で公開されているのに、実態が伴っていない…ということもありですが)。これを見逃すのは、大学で活躍するキャリアコンサルタントとしてあまりにももったいないです。
支援大学のキャリア教育・キャリア支援体制等の把握は必須!
大学で就職内定のためのカウンセリング業務に初めて入る場合、多くの方が学生支援の基礎的な知見やスキルの確認をして万全を期していると思います。
それはもちろんのことですが、それ以上に大学のキャリアセンター勤務で大事なのは、その大学がどのような建学の精神に基づいて成り立っているのか、どんな学部学科があり、どのようなキャリア教育がなされているのか。さらに、キャリア支援体制としてどのようなものが学生に提示されているのか。キャリア教育とキャリア支援の接続はどうなっているのか…など、事前に背景として押さえておくことです。
ちなみに、キャリアセンター勤務といっても私たちの雇用形態は問いません。大学の直雇用でも、派遣会社から業務委託を受けて勤務しているのだとしても、学生から見れば「キャリアセンターで就職支援をしてくれる人」に違いはありませんものね。
私は新しく着任する大学さんは、できる限りこういったことを調べています。就職支援であっても、キャリア教育科目の担当であってもです。
大学のキャリアセンターで勤務されるキャリアコンサルタントのみなさん。ご自身が関わる大学・学部のキャリア教育の体制や取組、考え方は、ホームページ上だけでもいいので見ておきましょう(^^)/
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