日本の植民地―矢内原忠雄「軍事的と同化的・日仏植民地政策比較の一論」を読む
「軍事的と同化的・日仏植民地政策比較の一論」について 今回は以前から読もう読もうと思っていた「軍事的と同化的・日仏植民地政策比較の一論」という小論について、備忘録的に骨子をまとめたい。この小論の著者は矢内原忠雄という経済学、植民政策学者である。矢内原事件という名前と共に、皆が一度は聞いたことのあるビッグネームではなかろうか。今回紹介する「軍事的と同化的・日仏植民地政策比較の一論」は『国家学会雑誌』という東京大学が出版する雑誌の1937年2月発行に掲載されたものである。丁度矢