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ナガオカ[6239] レビュー

http://www.nagaokajapan.co.jp/index.html

【事業概要】

・エネルギー関連事業
石油精製・石油化学プラントの反応塔の中で、触媒をサポートする内部装置品を製造販売。2015年度売り上げは38億円。

・取水関連事業
地下水を取水する水井戸で使われる取水部品。売り上げは10億円

・ケミレス
地下水に含まれる鉄・マンガン・アンモニアなどの有害物質を薬品を使わずに除去。10億円
中期成長事業と位置付け。
従来は地下水を塩素などの薬品を使い、凝集沈殿法でろ過していた。
ケミレスは水の中に空気を送り込み、バクテリアを活性させて有害物質を食べてもらう方法。

・ハイシス
海の底に浄水場を作るイメージ。海底の砂でろ過して綺麗な海水を地上へ送るシステム。
長期成長事業と位置付け。

「強み」
他社と差別化できるステージの選択

ナガオカスクリーンという不純物を取り除く技術。
特徴として、①目詰まりしにくい構造②開口率が大きい③高強度かつ高精度④用途に合わせた製品提供 がある。

・エネルギー関連事業
プロセスの基本ノウハウを保有するプロセスオーナーが認証した日本で唯一の会社。世界でも2〜4社しかない。
世界65カ国で運転済み。

・取水関連事業
水道施設指針設計で定められた規格に適合した製品を作れる数すくない会社。国内では1000箇所以上に提供。

・ケミレス
国際特許を取得済み。アメリカEPAでテスト済み。承認。これからアメリカ全土へ展開予定。
海外で5件実績、特に中国が多い。国内では43件の実績。

・ハイシス
日立造船と共同で国際特許を申請中。アブダビ、中国河北省でパイロットプラントで実験中

IWAと言う国際水道協会?から日本で唯一受賞。3回連続受賞。

「今後」

エネルギー・取水で安定収益+ケミレス・ハイシスを成長を見込む

「業績」

(2013年→2014年→2015年)百万円
売り上げ 4820→6357→5858
営業利益 340→234→257
営業利益率 7%→3%→4%

2016年度予想   第二四半期終了時点(進捗率)
売り上げ 6187   1064(17%)
営業利益 382          -374(-)

第二四半期終了時点で赤字だが、概ね予想通りだという。それならば通期予想の他にも第二四半期終了時点の予想も公表すべき。第三四半期以降に一気に受注が加速するのであろうか。

【5段階評価】 

成長性:2 原油価格の下落が続いており、エネルギー関連事業の売り上げはなかなか回復しない。もともと安定収益を見込んでいた事業のため、これがこけるとケミレス・ハイシスの研究開発にお金がかけられない。それは成長スピードの鈍化を表す。売上高の伸び率予想も低い。前年比割れもあり。営業力が弱いのでは?

収益性:3 営業利益率5%前後。

財務健全性:3 自己資本比率32%。普通。 

市場における優位性:2 ナガオカスクリーン技術を利用した、触媒をサポートする内部装置品、井戸水の取水部品ということで、おそらくニッチなマーケット。認証や、受賞、特許取得を多くしており信頼性をアピール。

割安感:5 PER7.88倍 PBR0.75倍 安い。

総合評価:2 買うとしたら安いという理由だけ。原油価格が先行き不透明であるため、メイン事業が不安定になる。そのためうかつに手を出さないほうが良い。ただ、やってることはすごいのであろう。国際特許も取得しているし、技術力も高いのであろう。
社長がちょっと頼りない感じがする。これもマイナス要素。
中国の子会社 製造2社 販売2社 順調に立ち上がっているらしいが・・・。売り〜様子見。

【チャード分析】

(大和証券チャートより)

下降トレンド。反転のシグナルはなし?

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