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自称根暗女子と自称サバサバ女子のバトル②

出会ってはいけない二人が出会う。
ハブとマングース。長渕と矢沢。ばいきんまんとおくらちゃん。
混ぜてはいけない組み合わせは無数にある。
自称サバサバ系女子Sちゃんと、自称根暗女子のMちゃんもその組み合わせの一つだった。
Mちゃんは「私、根暗なんであまり、思ったことを言えないんですよ。だから、ずっと溜め込んじゃう」と言う。
だが、本人が言う割には溜め込まないで、割と頻繁に暴発する。会社でセクハラがあり、少し耐えていたらしい。
「大丈夫。我慢できないこともないから。こういうのなれてるし」と心配した同僚に悲しく笑った翌日、人事に速攻で報告したらしい。
お前、デトックス上手やないか、という人である。

そのSちゃん、Mちゃんの二人が出会ったのは、合コンである。
ちなみに、幹事は俺の知り合いであった。
なぜ、こんなにも合わなそうな二人を合コンに呼んだのかわからないが、幹事も人数が集まらず、仕方なかったらしい。
Sちゃんも、合コンって行ってみたい! とノリノリで言うから、いつものヤバい癖も我慢して、多少は人の話を聞くだろうと思っていたし、自称根暗なMちゃんは「そろそろ、好きな人見つけないとまずいから、何か出会いがあったらお願いします」と言っていた。

そんな風にして始まった合コン。
最初は、和やかだったが,いつの間にか、いつものSちゃんの特殊スキル発動。
どんな話も自分の話にするため、開始早々、男性陣もテンションが下がっていた。  
幹事もなんとか男性に話をふろうとしたが、Sちゃんが邪魔をする。
しかも、自分の話ばかりしておいて、突然言い放つ。
「ね、なんか面白い話してよ。私ばかり話してるじゃん」と言い出したらしい。
これには男性陣、口をアングリである。
話す隙を与えないのはお前だろ、とは言えなかった。
すると、自称根暗なMちゃんが言った。
「みんな話そうとしてくれてるし、面白い話じゃなくてもいいと思いますけど」とみんなに助け舟。
だがここで、Sちゃんはちょっとキレた。
「そんな言い方したら私が,悪い人みたいになるじゃん。つまらないより、面白い話聞きたいよ。あー、また私、もしかして、いつものやっちゃった感発動してる?
こういう男女の集まりに合わないんだよね。私って〜、本音しか言えないからさ〜」
この痛い発言を聞いて、Mちゃんはスイッチ入ってしまったらしい。
Sさんは自由奔放で、魅力なんだと思うんだけど、それは長く付き合わないとわかってくれない良さだよね。今日は初めてなんだから、いろんな人の話を聞きたいかな」
やんわり言いつつ、目は鋭かったらしい。
男性陣たちは、どっちのフォローもできずに、緊迫。
今度はSちゃんが反撃する。
「Mさん、おとなしそうな見た目で可愛いよね。だけど、多分、この中の女子で一番気が強いのってこういうタイプだと思わない? ねえ、みんなもそう思うよねえ」
男子たちを巻き込んだ反撃である。
もちろん、男性たちは答えない。静かに台風が過ぎ去るのを待つだけ。
すると、Mちゃんは言った。
「すごいですねえ。周りを巻き込んで一人をいじめるやり方ずいぶん、手慣れてるー。そういうの私はできないから尊敬しますっ!」
幹事は困りながらも、「ねえねえ、そういえば、みんな休みの日って何してるのー」などと話題を変えようとするが、二人のキャットファイトは止まらない。

男性たちは時計を見ながら、二人の険悪な感じを気付かないふりをして、どこかで逃げようと思っているようだった。
幹事曰く、お通夜の方がまだ盛り上がる合コンだったという・・・。
怖いね。怖いねえ。
自称サバサバ女子もなかなかじっとりとした攻め方をするし、根暗女子は全く根暗ではなく、オリラジ中田ばりにハッキリ提言している。

自分が思っている自分のキャラは他人が思うキャラとは違うのかもしれないよね、と思ったよね。こんな話聞いちゃうとさ。
よかったら、こんなどうでもいい話書いているので仲良くしてやってくださいな。

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