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[2023.10.11]密室づくりが仕事のぼくは、鎌倉に閉じ込められて心地がいい

朝、下北沢で閉店工事の打ち合わせ。
打ち合わせれば打ち合わせるほど寂しくなる。
非常階段から見下ろすと見える下北沢の裏の景色と、6階から見渡す駒場方面に開ける景色がすごく好きな建物だった。ここで開催されたほとんどのものの制作に関わった。楽しかったな。もったいないな。

大学時代に住んで、全然学校行かないでライブばっかり行ってた下北沢がどんどん整備されてきれいになって行くのがつまらないななんておもってたけど、一生開かない踏切に猛烈にイライラしていた若い頃を思い出し、消えた線路の上にできた町を一度受け入れたら、ものすごく快適で、下北に来た時はたいてい線路外で仕事している。大好き。パンダエクスプレスみたいなビーガン中華がビーガンなのに超油っこくて好き。
そういえば先月、MONO NO AWAREの玉置周啓氏に、猫の名前を書いてもらった本屋B&Bも線路街だ。品揃えが好みすぎて行くたびに散々してしまう。
超うれしくて帰ってすぐ猫に見せたけど、表紙の質感に夢中でベロベロのびちょびちょに舐めまくっただけで、喜びを分かち合うことはできなかった。奇奇怪怪が大好き。猫はもっと好き。

夜、神楽坂で羊を食べまくる。
とても美味しい部位と、意外と美味しい部位と、予想通り口に合わない部位がまんべんなくあって非常に楽しかった。具材が選べるモンゴルのギョーザがめちゃくちゃ美味しかった。
蒲田のベトナム、錦糸町のバングラデシュなどいろんな街でいろんな国の料理を食べて、サウナに行くこの会が、今年に入って催されるようになった。
美食家の友人に着いて行けばとびきり美味い異国の料理にありつけて、サウナ健康なんたらアドバイザーの友人に着いて行けば気持ち良い風呂に入れて、特に取り繕わず、あまり話さなくても良いこの集まりがすごく好きなのだが、今回は自分が店を選んだ。完全に「VIVANT」の影響。「VIVANT」おもしろかったな。

この日は食事後に神楽坂から飯田橋までなんの意味もなく歩いた。何の意味もなく歩いてくれる人というのは、実はあまりこの世にいない。意味もなく歩いてくれる友人はとても貴重。鶏と豚と牛、どの肉がいちばん好きかという、とても意味のない話をしながら意味もなく歩いた。とても気分がよい夜だった。
そうだ、東京でいちばんうまいヨーグルトジャーマニーを食べれば良かったと少しだけ後悔。

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