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【書評】 Learn or Die 死ぬ気で学べ

Kindle Unlimitedで見かけたので読んでみたが、
興味のあった機械学習に学べたり、AI界隈の面白い話を知ることができた

また、著者の「面白いことにフォーカスする」という考え方にとても共感でき、自分にとって良書といえる内容だった。


PFNという会社を知らなかったが、機械学習に挑戦し続けているチャレンジャーな集団ということが分かった。
(そしてこの本のタイトルもなかなか過激)
その代表が著者のようで、機械学習について紹介したり、代表個人の思いなどが書かれている。

個人的に機械学習にすごく興味があったので、機械学習の知識を参考にしながら、興味を持った部分を抽出して紹介していく。

機械学習は「教師あり学習」と「教師なし学習」に大別される

教師あり学習

システムに正解(教師データ)を直接教えることで訓練する方法。
「画像に猫が写っているか」を判別する認識器を作るのであれば、猫の写っている画像と、そうでない画像を大量に用意して1枚ずつ「これは猫が写っていますよ」「これは猫が写っていませんよ」と正解を教えてあげる。


教師なし学習

外から正解を教えるのではなく、データだけを与える。
そしてデータをどのように表現したらデータの特徴をうまく表せるのかを学習させる。具体的には似たようなデータをまとめあげるクラスタリングや、データ分布の傾向を捉えられる主成分分析などが有名


教師あり学習がオススメ

現在のビジネスで、リスクが低く「使える」と考えられている手法は「教師あり学習」だ。
ある程度精度を出せることが見込めるからで、実用的には、正解のある教師データを作れるのなら、まず「教師あり学習」でやるのがよい。
今後技術が進展してくると、教師なし学習や、後述する強化学習も実際のビジネスで重要になると考えられる。


ニューラルネットワーク

画像などの入力情報に対して、中間層で単純な計算をどんどん重ねていって、最終的に出力を出す数理モデル(ちょっと意味わかってない)
問題は、パラメータの数がの数が数百万、数千万と無数にあることだ。しかもその無数にあるパラメータが、お互いに関係している。だからあるところをちょっと動かしたら別の部分の結果が変化する。互いにパラメータを動かしたときに与える影響がどうなるのかを考えながら調整しなければならな

うーん、これはつらそう

深層学習

100個の情報のどれかが関係してそうだったら、単にそれを何段も重ねて、混ぜ方は学習できめてしまう。
深層学習では100個の情報のどれかが関係していそうだったら、単にそれを何段も重ねて、混ぜ方は学習で決めてしまう。当初、私を含めて多くの人は「そんなめちゃくちゃな方法で学習ができるわけがない」と思っていた。とても信じられなかった。ところが深層学習は画像認識や音声認識など、全く違う問題であっても既存手法とはものすごい差をつけて圧勝して、実験的に有効性を証明してしまった。

よく分からんがすごそうだ

強化学習

現在の状態に対して報酬を与えて学習させる仕組み。
たとえば、道に沿って速い速度で進んだときにプラスの報酬を、壁や他の車にぶつかったり、道を逆走したときにマイナスの報酬(つまり罰)を与える。
やがてロボットカーは、どのように行動すると、将来どれくらいの報酬が得られそうかを学習していき、最も将来多くの報酬が得られそうな行動を選択するようになる。そして結果的に最適な行動をとることができるという仕組みだ。

AIはまだこれから成長して伸びていく

まだ学問が体系化されておらず、理論も整っていない、技術が枯れていないのがAIの世界
AIは、完全にコントロールしているという感覚は全くない。試して、発見しているのだ。

また、我々だけで解いている感覚もない。世界中の研究者が取り組んで、皆で一緒に解いているという感覚だ。特に今はAIがすごく注目されているので、他分野の人たちも集まってきて、皆で一斉に研究を進めている

皆で解いているものの、全部解き終わるまでにどれくらいかかるのか、そもそも解けるのかといったことはわからない。

これは意外だった。
AIはただのプログラムと思っていたが、こんなに不思議な世界だとは意外だった。
予想できない、というのが難しそうに思えるが、それがまたいい。
「結果はどうなる?なにがでる?」というワクワク感があるね。

皆が持つAIに対する疑問

「AI技術が進むと人間の仕事が失われるのではないか?」

そんな心配は無用だ。
ロボットやAIを高度化するほど「ここは人間にしかできない」ということがいくつも見えてくるからだ。
物をつかむこと1つさえ人間に劣るし、スピードも人間のほうが圧倒的に早い。

直近ではロボットが今の産業を追い越すことはないが、50年後はこれが逆転すると思っている。

今後50年後は人間と区別がつかないロボットができている。
人とロボットが共存し、ロボットが人の生活に溶け込んで人の役に立つ仕事を自由自在にしてくれる

面白いことをやらないなら行きている意味はない

自分が「面白い」と思えることに、もっと敏感になるべきだと考えた。
人生は有限だ。「面白い」と思えることにフォーカスしないと、最大の成果はだせない

ここはとても同意した。
自分はゆめみという会社にきてから「仕事ってこんなにおもしろいんだ」と感じるようになった。
前職では「なんとなく面白い」程度だったが、自分の意思で自由に動けるいまの会社は最高に面白い。

最後に

なんとなく読み始めたらとても面白く読み終えてしまった。
機械学習へのイメージや前提知識が得られたので大変満足。

まずは機械学習に入門すべく、夕日だけを抽出するモデルでも作ってみようかな。

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