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【書評】 他者と働く

とくに組織の問題や困りごとはないが、自分の仕事の考えをよりよい方向に向ける事を期待して読んだ。

この本から学びたいこと

目次をざっと眺めて自分が学びたいテーマを3つ挙げてみる。

組織論として有益そうな情報が得られそうだが、今回は自分の考え方をターゲットとして、自分だけでもできそうなテーマを選択した。

1. なぜ他人と分かりあえないのか?
2. 分かり合うにはどうすればいいのか?
3. ナラティブとはなにか?

1. なぜ他人と分かりあえないのか?

お互いが同じ前提に立ってると思い込んでいるから
解決できない組織の壁や政治、文化、慣習などの適応課題が存在しているから

この 適応課題 を解決することが本書のゴールだが、一筋縄ではいかないのが現実...

また、解決するための知識は本やネットですぐ見つけられるが、
それを実践するのは本当に難しい。

2. 分かり合うにはどうすればいいのか

自分の ナラティブ を脇において相手を観察する
関係に溝があり分かり合えていないことを認める
・相手のナラティブから自分がどう見えるか考える
準備・設計をして対話する
観察→対話を繰り返す

対話の方法にもいくつかパターンが紹介されているが、ここでは割愛する。

3. ナラティブとはなにか?

ナラティブ「narative」とは立場・役割・専門性などによって生まれる「解釈の枠組み」のこと
それぞれの立場にナラティブがある
視点の違いにとどまらず、その人たちが置かれている環境における「一般常識」のようなもの
自分のナラティブから相手を見ると、相手が間違って見えることがあるが、相手のナラティブからはこちらが間違ってみえる場合もある。
このナラティブ同士の隔たりである「」を見つけ、「橋を架ける」のが対話である

自分の考えをいったん脇において、物事を見る。
これができないと観察も対話も不可能。

最後に

自分の ナラティブ を脇におく。
これは会社の組織以外にも私生活に使えると思う。
家族に対して、年下に対して、自分と接する全ての人に対して。

自分はこの考えを4歳の娘に試しに使ってみた。

「まだ子供なんだから」
「自分が養ってあげている」
「〜しなさい」

こういう考えを娘に押し付けず、「娘が何を言おうとしてるのか?」をとりあえず聞いてみるようアプローチしてみた。

また、これはナラティブとは関係ないが、
自分と娘を「親と子」という上下関係にせず、1人の人間として平等に接するようにした。
どこかの育児書で「子供は親より偉いと思っている」と読み、驚いたのを思い出したからだ。
(たしか、子供をのばすアドラーの言葉という本)

自分は「親子という上下関係」、娘は「親より偉い」
お互いが同じ前提に立ってると思い込んでいるが、実際は全く違っている。
つまり、「これも溝の1つでは?」という考えにたどり着いた。

上記のアプローチ + 溝の気付きの結果、自分は娘の話を聞くようになり、娘は自分の考えをちゃんと口に出すようになった。


自分は本書を子育てに活かすことができたが、これからも私生活+組織関係の課題に本書の考え方を実践していきたいと思う。

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