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【イタリア】男と女 〜5秒で📱番号を得る方法〜

若い男女の電話交換を目の当たりにしました。

二つのエピソードを紹介します。

その前に…

勤めている日本食レストランには、若いイタリア人学生たちがいて、

彼らは主にデリバリーをしています。

Uberのようなデリバリーサービスを利用していないので

自前の運営を行なっています。

イタリアでは、この大手デリバリーサービスは、

外国人が仕事を求めて殺到し、今でもお小遣い稼ぎや

本業として働いている人がいます。

そんな中、我がレストランは、

イタリア人学生ばかり。お客さんはチップも弾みます。

イタリア人の父親と中国人の母親を持つA君は、

見た目がイタリア人っぽくないためにチップは少なめ。

悲しくも現実は見た目で判断されているのです。


エピソード1 わざわざ遠くから

コロナ以降、宅配サービスを始めました。

今でも利用者は多く、週末には何十ものお宅へ運びます。

ある日のこと、レストランの上の階に住む一人の女性が、

オーナーのところに近づき何か話をしていました。

ニヤついた顔をする姿にみんな興味津々。なんと、

彼女の娘がデリバリーのJ君のことが気になっていると。

確かにスタイルはいいし美しい。

お店としては、本人に直接聞いてみて。

と言うしかありません。

ですが、彼女がすでにいるから興味ないんだとか。

ですがこれ以降、親子は何度食べに来たでしょう。



ここからが本番です。

この親子、上に住んでいながらこの日は、

わざわざ遠くの誰かの家まで行って、

デリバリーの注文をしたんです。

電話を切る際に、必ずY君に来させてね!と念押しまで。

それだけならいいんですが、彼女の魂胆はこうです。

注文を持って来たY君はインターホンを鳴らします。

ですが返答しないのです。

すると、伝票に書いてある番号にかける。

こうすることで、彼の番号を入手しようという考えです。

これは、本人から聞いたわけではなく、私たちスタッフの予想。

すると、案の定その通りになりました。

ですがY君、「インターホンを鳴らしても返事がない!」と

レストランにかけてきました。賢い!

お店からお客さんに電話して出るように催促しました。

うまく逃れたのではないでしょうか。

失敗した彼女は、今度はレストランへ食べに来て、

ナプキンに自分の番号を書いて、オーナーの奥さんに手渡ししました。

結局、彼はその番号を手に取り、その後どうなったかは知りません。

もしかしたら、何か発展するかしないか…

あとは、若い二人に任せましょう。なんて。


エピソード2 忘れ物した!

今週から、デリバリー仲間の一人が、

ウェイトレスとしてホールで働き出しました。

B君の年齢は19歳。身体や言葉は一丁前な大人だけど

まだまだ青く初々しさがあります。

彼が働き出して3日目にして早くも起こりました。

イタリア人の若い男性と、二人の金髪外国人女性が食事にきました。

男性は、カタコトな英語で彼女たちと会話。

メニューを決めるよう促す時、上から目線で、

「好きなもの食べなよ!」と言い、

私には「メニューの紹介してあげて!」と

指示してきます。なんだかカチン。

挙句の果てには、私にまで英語を話してきて、

「あっ、間違えたイタリア語だった」と笑っています。

けったいなやっちゃ。

この男性が、食事の後なにを企んでいるのかが見え見えで

気持ち悪くなりました。

ここで、B君の登場です。

お会計に来たこの男性に話しかけています。

「三人はどういう関係?あっ、海で知り合ったの!

そして、ご馳走までしてあげたの!やる〜」

軽い感じで話していたので、知り合いかと思いましたが、

「僕は、誰とでも話すから!」と気さくさ前回。

そして三人はお店を出て行きました。

さーて、ここからが本番です。

一人の女性がお店に戻ってきました。

「忘れ物をしたの」とか言ったそうで、

一度席に戻り再び出る手前で、

B君に電話番号を尋ねたんです!!

しかも彼女は巧みに、自分のスマホの電話機能を

すでに立ち上げて、すぐ押せるように周到に準備していました。

抜かりない!

一瞬の出来事に、私たちスタッフは

「エッ」と目をパチパチ。

B君も何事もなかったかのように振る舞います。

おばさんやられました。

こんな気軽に番号を交換して、遊び感覚ね!

そう、イタリアではこんなことは日常茶飯事。

おばさんの知らないところで(知る由もない)

みんな当たり前のようにやっているのです。

別に付き合うわけでもないし、深い関係になるわけでもない。

ただピザを食べたり、お酒を飲みに行くだけなら

なんてこたぁ〜ない。

しかし、この二人女性の積極的な行動、

見習わないといけませんね。

こうやって、チャンスを掴んできているんです。
 
なんだかヤル気が出てきました!

そっち方面ではないですょ。

女性だから男性だからと区別したり、

蔑んだりマウントとったり消極的じゃダメ。

人として、ほら、もっと前に!と、

背中を押された気がしています。


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