見出し画像

【イタリア】豊満な胸のようなナス

スーパーへ行くと、まん丸に肥えたナスがありました。

その名はそのまんま「丸ナス」。

ハンドボールくらいの大きさで、

黒光りした艶のあるナスは山盛りになっていました。

まるで豊満な胸のよう。

もし、私がこのくらい豊かな物を持てていたら、

人生がガラッと変わっていただろうと想像します。

ナスは東洋から来た

ヨーロッパにナスがやってきたのは、

西暦650年頃、東洋から入ってきたようです。

切ると変色することから「不健康なりんご」と呼ばれ

一般的な食材として根付きませんでした。

それから1000年もかけて徐々に浸透していきました。

では、それまで誰が食べていたのかというと、

アラブの人たちのみ食されていたようです。


西洋の人は黒い物を食べないなんて言われ、

「海苔」の色が食欲をそそらないようですが、
  
ナスも同じ見た目で好まれなかったのかもしれません。


イタリアのナス料理


さて、丸いナスをイタリアでどのように料理しているのか。


一番有名なナス料理と言えば、

Parmigiana alla melanzan

茄子のパルミジャーノ

スライスしたナスを揚げトマトソースと

パルミジャーノチーズを重ねて焼くオーブン料理です。

ナスを揚げていて、味付けをしてコクのあるトマトソースに

たっぷりのチーズがかかっているから、

美味しい以外考えられません!

義母は細いナスを使いますがこれは好みです。




Melanzane alla griglia

ナスのグリル

グリルと言えばこの縞模様が付いています。

しっかり焼いて食欲を上昇させているのでしょう。

でも、私にはただの焦げ目なので少し躊躇します。



Le melanzane impanate al forno


ナスのオーブン焼き


イタリアで使われる細かい粒のパン粉をまぶし、

オイルをかけてオーブンで焼く料理。

揚げないのでヘルシーと言われますが、

見た目には、カロリー高そうな印象です。



Melanzane piene di verdure e scamorza

ナスの野菜とチーズ詰め


ナスの果肉はもちろん、パプリカ、ズッキーニ

にんじん、玉ねぎ、トマトを炒めて、

卵やスカモルツァチーズを入れて焼いたもの。

丸いナスを容器とみたてて調理しています。

食材からみて夏の料理と言えそうです。



Melanzane sotto olio

ナスのオイル漬け

細く切ったナスに粗塩をまぶし水分を抜く。

鍋にお酢と水を入れて少し煮る。

また水分を抜き、容器に茄子、ニンニクやハーブ

ペペロンチーノを入れて最後にオイルを注いで完成。

ナスが出回ると常備したい料理。



Melanzane al pomodoro

 ナスのトマト炒め


ナスをトマトソースで炒めた料理。こちらも、

パニーノや前菜、付け合わせに使える万能な作り置き料理。

彩にもなるし、味わいもしっかりしているので、

冷蔵庫に常備させておきたい。

このレシピを作った女性は、

果肉が柔らかく水分の多い丸ナスを使うんだとか。



ナスが一般的に食されるようになり

まだ300年余り。

足が早いので日持ちしない食材だからか、

トマトほど根付いた野菜ではありません。


意外にも、イタリアには「焼きナス」や「揚げ浸し」はありません。

醤油をかけて味わうシンプルな料理として出せば

外国人に喜ばれること間違いなしでしょう。

今回は、豊満なナスから茄子料理を紹介しました。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?