【ｲﾀﾘｱ】営業再開！一週間の来客数は…

Sushiレストラン再開

ロックダウンの規制緩和により、
５月１日から外出可能になり、
２週間後に商業施設の営業を再開できるようになった。

私が働いている、街唯一の日本食のみを扱う、
Sushiレストランは、他より遅れを取って、
その１ヶ月後にシャッターを開けた。
それが６月１８日(木)のことだった。

前日に、３ヶ月半閉ざしていた店の掃除を念入りに行った。
もともと席の配置に距離があるため、
店内はかつてのままで営業できる。
レジカウンターにアクリル板を設置し、
入り口にアルコール消毒と手洗いの仕方の紙と
お客さん用の使い捨てマスクを設けたくらいで、
特に様変わりはない。

再開の１ヶ月前から、テイクアウェイ用の
営業はオーナーらがひっそりとしていたので、
お客さんは既に来店していたようだ。

いざ、再開！

初日の木曜日は、
久しぶりに再会するスタッフに軽く挨拶をして、
あまり見た目に変化がなかったことに、
みんなどこかで残念がっているように見えた。
ロックダウン中、きちんと生活できていたようだ。

これまでの働き方と何が変わるかというと、
来店した人の、氏名・電話番号・席・来店時間を
専用紙に記入し体温を計り、
３７，５以下なら入店できる。

お客さんは、アルコール消毒し、
マスクがなければつけて入店してもらう。

食べ終わると、机の上を必ず消毒し、
退出時間を記入し、この記録は２週間保管する。

さて、"入り" はというと、
店内で食べられることはFacebookで告知をしていた。

持ち帰りの予約は、毎日約２０〜３０人はいるようで、
この日も、８時になると少し混雑した。

一方で店内で食べる人はというと、
ポツリ・ポツリ。

まだ告知が広まっていないようだ。
とは言え、常連客ばかりがやってくる。
いかに心待ちにしてくれていたのかが分かる。

どの席も、Sushiの注文が異常なほど多い。
どれだけ恋しかったことか！
そんな想いが注文票から見えてくる。
Sushiを作るスタッフは、
どんどん押し寄せるオーダーに
休む間もなく黙々とこなしていく。

その傍らで、鉄板焼きや揚げ物などは少ない。
自粛生活により、ヘルシー志向になったのか、
Sushi以外目に入らないのかどちらか。

結局、この日の来店数はわずか１４人。
ロックダウン直前と同様、かなり少ない。

翌日金曜日は、少し賑わいが戻った。

　　　
　　　　

勝負の週末

我がSushiレストランは、
冬場が稼ぎ時で、
夏場は閑散期となる。

海沿いにある街であるため、
夏は、皆海水浴に出かけ、
夜にSushiは食べる人が若干少なくなる。

そして、平日の夜ともなればホールスタッフ３人でも
充分にまかなえるほど。

だが週末はどう出るか分からない。
サッカーの中継がテレビで放送される日は、
ガクッと人が減る。分かりやすい人たちだ。

では、今年の夏の週末はどうだろう。

念のために、準備はしておく。
ホールスタッフ４人のうち、
一人は、テイクアウェイとレジを集中的に、
ホールの一人は、お客さんの情報を記入し、
注文と配膳を行う。
私は、来店した人たちをテーブルに案内し
注文を受け、配膳。
もう一人は、イタリア語を話せないので、
配膳や片付けなど全般に目を向ける。

まぁ、そんなに来ないだろうと思っていたが、
徐々に、テイクアウェイの注文が殺到してきた。
これは来るかもしれない！
20:00以降の持ち帰りが多いと、
店内のスピードが落ちる。

そして、ここ数日感じているように、
驚くほどSushiの注文が多い。
来客も多くなるだろう。

開店から早々に来て、
食べては、すぐ帰るグループが多かった。
久しぶりのSushiを堪能し外をブラブラするのか。
そんなグループがどんどん入っては出ていく。
注文を受けて、配膳し、片付けて、セッティング…
何度繰り返しただろうか。
店内は３つのパートにわかれていて、
どこにも人が溢れていた。

ソーシャルディスタンス？
取っていると言えば取っているけど、
みんなが慣れていないから、
すみません！通ります！とかき分けながら
動き回った。たまに水分補給しながら、
上へ下へ。人を右へ左へ。

やっと落ち着いたのが23:30。
ここから、片付けが始まる。
しかし、３ヶ月半ぶりの仕事は、
足が痛い！ふくらはぎがパンパン。
お腹が空いてヘトヘト。
でも、私たちの顔には笑みがあった。

久しぶりに活気ある店内に心が踊った。
みんなどこか充実したような時間だった。
来店者数は、夏場には優秀といえる、
９０人を超えた。
身体は疲れたけれど、精神では、
働くことややるべきことがある
有意義な時間に満たされた。

これが毎日なら辛いが、毎日なら有難い。
週末の醍醐味と思おう。

そして、
日曜日はまずまずの来店。
月曜日はなぜか人が多かった。
火曜日はぼちぼちで、
水曜日もまあまあ。
木曜日はまたドッと増え、
金曜日はほどほど。

さて、今日は土曜日。
今のところ予約は少ないが、
これから夜に向けて準備しておくのみである。