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【ドラクエⅠ③】勇者って確定申告するのだろうか?【確定申告】

□前回のあらすじ


勇者だって、個人事業主だし、一人の住人だ。
だから、確定申告をして納税しているはずだ。
なぜ、僕らは、申告の現場を見たことがないのか?
それは、申告期限前に冒険を終わらせているからだ。

さて「勇者は確定申告するのか?」という子供の頃の疑問を、大人になった僕が答えてみたいと思う。

□勇者のフロー(流れ)を考える

それでは、勇者の確定申告の方法を考えてみよう。
勇者は、個人事業主である。
現実世界の事業所得は、フロー(流れ)に注目して計算される。
具体的な計算式は、以下の通りである。

①収入 - ②必要経費 = ③事業所得

これを勇者で計算してみると
①モンスターから得たゴールド 等
②武器の購入代・道具の購入代 等

①②それぞれの金額を合計して引き算すれば③事業所得が計算できる。
それを元に税金計算をすれば良いのだ。

そこで、大人の僕は考える。
どうやって、今まで倒したモンスターのゴールドの合計が計算できるんだよ。
どうやって、武器の購入代の合計を計算できるんだよ、と。
太った商人に頼んで「正義のそろばん」を使わせてもらっているんだろうか?

冒険を終えた勇者は、さっさとお姫様と別の土地に出発しようとしている。
エンディングの時間は、申告をするには、本当に短い。
できれば、別の土地に向かう前に申告を終わらせたい。
なるべく、簡素な所得計算が求められるのだ。

□勇者のストック(資産)を考える

そこで、別のアプローチを考えてみる。
フロー(流れ)では無く、ストック(資産)に注目するのだ。
つまり、冒険を通じて「増えた資産」に注目すれば、所得が計算するのだ
具体的な計算式は、以下の通りだ。

④冒険「後」のストック - ⑤冒険「前」のストック = ⑥事業所得

④竜王を倒したときの「ゴールド」と「装備の時価」
⑤王様から支給された「宝箱の時価」

つまり、冒険の始まりと終わりのストックを引き算するだけ。
これで、ストック基準の事業所得が計算できる。
計算方法も簡単。竜王を倒したときに確認するだけで良い。
これで、短時間で申告を終わらせることができる。
出発前に納税することも可能だろう。

□勇者が確定申告できる条件

ただし、この計算が成り立つには、条件がある。
冒険に関係ない支出が全くないことを、証明する必要があるのだ。
そうでないと、冒険で増えた正確なストック(資産)を計算できない。
現実世界では、全くないことを証明することは、不可能。
だから、このストックで所得を計算する方法は、採用されていない。
ところが勇者なら、これを証明することが出来るのである。
(④へ続く)


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