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Design Philosophy、つくりました。

はじめまして。セーフィー株式会社のデザインセンターに所属している拓郎です。

専門はクリエイティブディレクション・UI/UX設計・デザイン組織構築など。まあ私の自己紹介はまたおいおい別の記事で。

今回は、昨年2月に入社してわりとすぐに関わらせてもらった、セーフィーのDesign Philosophy(デザインフィロソフィー)づくりの話を書こうと思います。

どうしてDesign Philosophyが必要だったのか

セーフィーはクラウド録画サービスおよび映像プラットフォームを提供している会社です。その中のデザイン組織であるデザインセンターの設計・制作業務は、プロダクトのUI回り、パンフレットやプロモーション動画などの販促ツール、ECサイトを含む自社サイト群、各種ノベルティなどブランディング・PR用ツールなどなど多岐にわたります。

さらに急成長フェーズのベンチャー企業らしく、事業規模の拡大に合わせて、働く人の数も急速に増え、私たちがデザイン(設計・制作)するものの量や種類もまた加速度的に増えています。

そのような状況を踏まえ、「セーフィーにとっての正しい(あるべき)デザインとは何か」という共通の原理原則を明確にする必要性が高まってきました。なぜなら、多様な経験や考えを持ったメンバーが集まるということは、個々の意見や判断基準もまた多様なものになるということだからです。

何かをつくるにあたり、どういうプロセスを経るべきか、どれくらい時間をかけるべきか、どのレベルでOKとすべきか、そもそもつくる or つくらないをどう決めるすべきか、などの判断基準が一貫したものでなければ、最終的なアウトプットの品質もバラバラなものになりかねません。仮にそうなれば、それらのアウトプットに触れる顧客(ユーザー)の体験もまた、バラバラで一貫性のないものになってしまうかもしれません。

セーフィーのブランド価値を最大化するため、顧客に一貫した体験を提供することをミッションとする私たちデザインセンターは、そのような危機感から、デザインについての基本的な考え方・行動指針・判断基準の策定に取りかかったのです。

自分たちが大切にすべきものは何か?

この取り組みに私が途中参加したのは2021年3月から。「これは絶対に今すぐやるべきことだ」と意気込んでミーティングに参加しました。

まずは私たちにとって、デザインをする上で忘れてはならない大切なものは何か?という根本的なところを考えることから始めました。最初に部長の長谷山が、現状起きている課題に対して「こうあってほしい・こうあるべきだ」というキーワードをたくさん出してくれ、それらを基に議論をスタートさせました。

こういう場では、各人のデザインに対する想いや、経験に基づく信念などが如実に表れます。私自身は入社して間もなく、長谷山や副部長の大野たちとはバックボーンがまるで違うのですが、核となる部分の考えについては不思議と最初から一致していました。

それは「顧客体験から始める」「会社の成長に貢献する」「他部門を巻き込む」「スピードを求める」「成果を重視する」などです。インハウスのデザイン組織という立場に立ちつつ、そこだけに閉じこもらないという私たちの姿勢が、3か月の議論の中でより鮮明になっていきました。

そうやって出てきた数々の方針のうち、特に重要でどんなプロジェクトでも基本となる3つを「Design Philosophy(デザインフィロソフィー)」と定め、より具体的な方針・基準となるものを「設計の心得」として10個にまとめたのです。

 Design Philosophy に込めた想い

できあがったセーフィーのデザインフィロソフィ

 01.お客様の行動から体験を設計する

 02.目的・目標・ゴールを明確にする

 03.体験を計り結果を正しく記録する

これが私たちのDesign Philosophyです。デザイン用語などは特に使わず、セーフィーのものづくりの核となる姿勢を明確に示しています。

セーフィーのサービスを利用されるお客様は非常に広範囲にわたります。建設・飲食・小売・金融・医療など業界も異なり、利用される方のレイヤーも様々です。なので「お客様」とひとくくりにはできません。セーフィーをどうやって知り、どのように選び、どう使うのか。それらの実際の「行動」を深く理解することからすべてを始めます。

そして何のためにそれをデザインするのか?が常に問われます。問いかけます。本当にそれがお客様のためになるのか、より優れた方法はないのか、他部門と積極的に意見を交わしながらプロジェクトを進めていきます。

さらに事業会社のデザイン組織の矜持として、私たちのデザインがもたらす成果を明確な形で示し続けたいと考えています。

Design Philosophy はこれからの道しるべ


「Design Philosophy」とは別にまとめた10個の「設計の心得」については、またの機会に詳しくご説明したいと思いますが、これらを定めるまでの3か月余りは繰り返し議論を重ねました。

「ここまで断言してもいいのか?例外もあるんじゃないのか?」

「こういう意味の方針を入れたいのにぴったりな言葉が浮かばない」

「この表現だと他部門のメンバーに誤解を与えてしまわないか?」

などなど、三歩進んでは二歩下がるような時間でした。最後には「体験を"測る”?”計る”?」といった表記レベルまで意見を交わしました。

きっとセーフィーが今のままの規模でよく、デザインセンターの仕事も今まで通りでよいのなら、こんな面倒なことは必要なかっただろうと思います。

けれどセーフィーは違います。2021年9月にマザースに上場し、これからますます大きな成長を目指す過程で、プロジェクトの推進や部門間のコミュニケーションの難易度とそのやりがいは大きく跳ね上がるはずです。だからこそいち早く「Design Philosophy」と「設計の心得」という共通原則を打ち出せたことは、ゆくゆく大きな意味を持つだろうと確信しています。

そしてここからは「Design Philosophy」「設計の心得」を私たち自身が体現し、会社全体に浸透させていくフェーズです。

部長の長谷山は言います。「究極を言えば、これさえ守ってくれればいいと思います。そしたら後はみんなにまかせます」と。言い換えれば、これらはセーフィーのクリエイターが自由に活躍するための道しるべです。社内のみんなに共感され、自然と浸透するような仕掛けを2022年はいろいろやろうと思っています。

長谷山によるDesign Philosophyの記事はこちらです。ぜひ併せて読んでいただければ!


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