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【僕が「教師」という職業を選んだわけ】〜自分の中にある火種を知る〜

●あなたは、今の「仕事」をなぜやっているのだろうか?

●その仕事は、「情熱」をもって続けているのだろうか?

僕は、2年前(2021年3月)まで中学校の教員として働いていた。今は、独立して自分で仕事を作っている生き方をしている。

36歳で、妻と、2人の子どもがいる状態でなぜ安定した仕事を辞めたのか?どうやって生活しているのか?気でも狂ったのか?と多くの人が疑問を抱く道を選択したと、自覚している。

が、これだけは言える。
「後悔」は一つもしていない。

今回の記事では、
なぜ辞めたのか?の前に、
なぜ教師になったのか?
について書いていく。

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中学生の頃からの夢だった「教師」という職業。きっかけは、当時所属していた卓球部の顧問の先生との出会いだった。

成績も並だったし、両親の離婚の末、3人の子どもを女手一つで育てる母との4人暮らしで家も貧乏だし、学校で目立つ存在でもない。そんな普通の学生だった。

ビビりだけど、目立ちたがりで、カッコつけたいけど目立つ同級生たちには劣等感を感じていて、うだつの上がらない学生生活を送っていた。

今思うとその当時の僕は、エネルギーが燻っているのをなんとなく感じていたんだと思う。有り余る力の放出先を探していた13歳の僕は、卓球によって目覚めたと言っても過言ではない。

僕は、当時30代前半の顧問の先生をとにかく信頼していた。逃げそうになる時、いつも励ましてくれた。厳しくも愛のある先生を「父親」のように慕っていた。

どこかのクラブに入るほどお金がなかったので、部活と、家でのトレーニングだけで、自分を鍛えあげていった2年間だった。

特に、毎日書いていた卓球ノートは、今でも手元に残っている「財産」だ。日々の練習内容の記録や、目標設定、試合相手の分析、戦略などを記録していた。

でも、1番書いてて良かったと思うのは、日々の感情の吐露。試合に負けた悔しさ、先行きの見えない不安、チームメイトとの不和の悩みなど、ネガティブな感情を包み隠すことなく吐き出していた。

もちろん、情熱的な感情、関東大会出場に向けての前向きな言葉、自身の成長を実感している様子なども書いていた。今考えると、こうやって中学生の頃から自己対話をしていたのだと思う。

それを絶妙な距離感で叱咤激励し続けてくれたのが、顧問の先生だった。技術的な指導はあまりなかった。とにかく経験の場の設定とマインドコーチングをすることに長けていた人だった。

そのような関わり方が、僕には合っていたのだと思う。僕のことを知っている人は、まさにここに僕の仕事の「原点」が詰まっていると感じるかもしれない。

成し遂げたい目標や夢があって、それを達成するための適切な努力を夢中になってさせてくれた。僕にとって卓球と顧問の先生との出会いは、人生の中のかけがえのない要素だった。

強烈に自己成長を実感しながら、それを引き出してもらったという恩を感じた僕は、いつしか自分もこのような存在になりたいと強く思うようになった。

と同時に、自分のもう一つの特性にも気づくきっかけをもらった。それは、「教える」ということが好きで得意であるということ。

卓球を始めて間もない後輩たちに、どう伝えたら分かりやすく技術を身につけさせることができるだろう?自分が作り出したオリジナルの戦術や技術を、教えていった。そして、それを教えた後輩たちがどんどん成長していく姿に喜びを感じている自分に気づいた。

だから、「教える」ことは、僕にとって天職なんだと思う。この世に生を受けて授かった名前は「豊教(とよのり)」。以前は、こんな大それていて古めかしい名前が好きではなかった。

だけど、今は違う。「豊かに教える」という使命を、氏名に授けられたんだなと思う。名の意味を受け入れたときに、ストンと軸が整った感覚があった。

こうして、地元の国立大学の教育学部に入学し、紆余曲折あったものの27歳で学校というところで働き始めたのだった。(このあたりは、また後日別の記事で書くことにしよう。)

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さて、はじめの投げかけ、これを読むあなたはどう感じただろうか?

●あなたは、今の「仕事」をなぜやっているのだろうか?

●その仕事は、「情熱」をもって続けているのだろうか?

僕は、中学生時代の出会いによって、自分のやりたいこと、できること、人に提供できることが一つの軸に集約された自覚があった。

そして、強烈な体験が、心の奥底の燻る火種に引火して、情熱の炎を燃え上がらせたのだと思っている。

結局10年経って、教師を辞める決断に至るのだが、教師であった10年間はこの炎は燃え続けたのであった。それは、辞めた今でも奥底では変わらないと思っている。

次回の記事では、教師時代の僕がどのような生き方だったのかについて書きたい。

最後まで読んでくれて有難う。
あなたの心に響く言葉を紡ぎ続けていきたい。

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