在宅勤務が妊娠出産に圧倒的に追い風なわけ

早いところでは今年2020年の2月から、遅くとも3,4月から実現可能なところでは導入された在宅勤務。

何かで聴いた在宅勤務の実施率は私の肌感(周りにITや事務系が多いため)よりはかなり少なかったけれど、
夫は今(9月時点)も在宅勤務が続き、私自身は半分事務・半分現場仕事のため現場を閉鎖した4・5月の2ヶ月間のみの在宅勤務だった。
つわりの期間が終わって安定期に向かうところで2ヶ月在宅勤務となったこと、また、夫が私の産休中も在宅勤務を続けられたことは妊婦生活にとってはとても追い風だったように思う。

「海外でロックダウン中に早産が減ったとの研究」について書かれた記事を読んだが、何がどう追い風だったかを妊娠中の主観に基づいて、3つくらいに絞ってまとめてみたいと思う。

妊婦本人がとにかく安静。いつでも休憩が取れる。

通勤はもちろん、職場ではデスクワークだとしても座りっぱなしでお腹が張ってしまったりすることがある。場所的にも電話対応など現場的にもなかなか持ち場を離れ、10分でも横になって休むことができなかったりする。
しかし在宅勤務となると完全に現場は切り離され、当然仕事は捗るし、成果を出せば良いのでいつでも容易にまた質の高い休憩が取れる。隣の寝室にアラームをかけてゴロンと横になることもできるのだ。
通勤によって担われていた運動は、自分のしたいタイミングで、公園など好きな場所で人とぶつかったりする心配も、満員電車で立ちっぱなしで揺れによって転ぶ心配もなく、自分のペースで補うことができる。何かあったときにも家や病院はすぐ近くで安心だ。

時間ができることで自分で一日のスケジュールを決定、実行することができる

先にも書いた通勤時間がなくなり、残業が減ることで、時間が確保できる。そうすると、一日が"仕事だけ"では終わらなくなる。
何が起きるかというと、自分である程度一日の生活やスケジュールを毎日決めることができるのだ。時間が増える以上に、自分でその一日の行動を決定できるようになり、能動的に積極的に自分でタスクを課すことができる。
規則正しい生活の中で、自分でスケジュールを立てる、タスクを課すことができる状況は、時間を確保し使い方を自ら決定して何か新しいことに取り組むことができる、さらにそれを習慣づけることができて人生にとって大きなプラスとなる。
新しいことに限らず、今まで出来なかったことができるだけで大きな収穫だ。

残業なし。規則正しい生活を送ることができる。

在宅勤務でまず残業はない。時間内で成果物ができるようコントロールするのみ。そのためにはスケジュールの見積もりをきちんとする必要があるが、そのスキルの説明は割愛する。
通勤の移動時間がないため、業務終了後、毎日ほぼ同じ時間に、すぐに夕ご飯の準備ができる。
買い物すらお昼休みにサッとスーパーで仕入れをしておくことだってできる。

産休中はパートナーの在宅勤務が最大の追い風

ここで何よりも強調しておきたいのが、妊婦さん本人が産休に無事入れたときに、パートナーも在宅勤務である場合のことだ。
妊婦さんが一日家にいられるようにしているのは、あくまで産前の準備期間であり、家の仕事をやるためではない。産前"休業"なのだ。
もちろん体調がよければ普段通りに過ごして構わないが、あくまで普段通りに過ごしてよい、というだけで家の仕事を一手に引き受けることは意味しない。

たまたま私の産休の期間、夫は在宅勤務で、買い物は常に一緒に行き、荷物は必ず持ってくれたし、夕飯の準備も業後に一緒にやってくれ、毎日ほぼ同じ時間に二人で準備して食べるということができた。

パートナーが外で働いていたら一人で買い物に行き、洗濯、掃除、それからご飯を用意し、先に子どもがいればその子の面倒を見て公園にも行き、というのは聞いたことも見たこともあるしそっちの方が多いだろう。

しかし、お腹が大きくなり、体調の管理も難しく気を配ることも多くなる中、肉体的にも精神的にもしんどいことには変わりがない。この時期のサポートはとにかくありがたい。

今や育児休業は制度的には男性も取れる。しかし、必ず子が産まれた場合(産後のこと)であり、産前については何もないのである。

パートナーが妊娠しているので自分がご飯をつくるため、お風呂掃除をするために早く帰ります!と自主的にすることができたらそれはもうパーフェクトだけれど。

実は重要なのは、見た目では妊娠がわからない時期から始まるつわりのように、目に見える物事の手前で起こっていることへの対応なのだと思う。

普段だったら実現しなかったであろうことが、この強制的な在宅勤務により実現できている。

例え在宅勤務期間が終わっても、在宅勤務が普段はないところでも今後、妊婦さんが産前休業に入ったら、そのパートナーも在宅勤務や時短勤務ということができるようになったら嬉しい。

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