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子どもはギフト

先日、ネンコさんこと北村年子さんの講演を聞いたとき、物質面での安全をもたらすhouse(経済)と精神面での安心をもたらすhome(人間関係)の話があった。
どちらも大切だが、幸福度はhomeにかかっているとのこと。

ネンコさんの義妹は、東日本大震災で被災し、子どもたちと避難所暮らしをしていた。
家を失い、落ち込む義妹に向かって、ネンコさんは「houseがなくなっても、homeはある。お母さんであるあなたがhomeだから。『ただいま』と帰ってくる子どもたちを『おかえり』と迎えることが、どれだけ子どもたちの安心に繋がっているか。お母さんは生きているだけで100点満点」と声をかけた。
義妹はポロポロ涙を流した。

私も、自分が家にいるときは、『いってらっしゃい』と『おかえりなさい』をもっと大切にしようと思った。そして、何となく気になっていたことを昨夜、高1の息子に伝えてみた。

「出かけるときと帰ってくるとき、私が声をかけても、無言だったり、こっちを見ないでボソボソと『行ってきます』と言っているけど、あれ、何か淋しいんだよね〜。あなたは朝早いのが苦手だというのもあるとは思うけど」

今朝、家を出る息子に、玄関先で「いってらっしゃい」と声をかけると、息子はドアを開けながら「いってきます」とボソッと言った。
息子はすぐにハッとして振り返り、彼お得意のキメ顔をしながら「スッキリ爽快!いってきます!」と言ってガッツポーズをした。
思わず朝から大笑い。
昨日の私の話を思い出したようだ。嬉しいな。

そういえば、ひょうきんな息子に、小さい頃からいっぱい「笑い」というギフトを貰ってきた。
好奇心旺盛で突拍子もないことを次々にやるし、やりたいことはやる・やりたくないことはやらないとハッキリしているし、人は人・自分は自分だし、深刻にならずにかなり能天気。私とはある意味正反対で、戸惑いながら子育てをしてきたが、「もっと自由に生きていいんだよ。もっと人生を楽しみなよ」といつも教えてくれていたんだと思う。息子よ、ありがとう。

ネンコさんも「子どもはギフト。自分(親)に足りないものや自分の弱点を教えに生まれてくる」と言っていた。

ということは、私も親に何かを教えるために生まれてきたということ。さて、私は親に何を伝えるために生まれてきたんだろう。

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