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GLORY環境アナライズ&7つのデッキ紹介【ゼノンザード】

はじめに

10/5(月)にリリースを控えるゼノンザード新カードパック「PACKCODE:05 GLORY」。その全カード(正確には109種中の100種)が9/28に公開されました!

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画像引用元:https://www.aicarddass.com/zenonzard/information/glory.php

1週間も前に全カードのお披露目。全国のコンコード諸君は一日も早くプレイしたいとうずうずしているのではないでしょうか?私もその一人です。
あまりに待ち遠しいので、何かを発信しないと内圧でどうにかなりそうですね。そんな私のガス抜きも兼ねて、公開された100種類から環境を予想・分析してしまえ、というのが今回の主題。その過程で一通りのデッキもつくったのでそれも紹介していきます。
前置きはこの辺で、早速本題に入っていきましょう。

新フォースの影響

新環境を語る上で外せない話題がコレ。新フォースのセイレーンとサイクロプスです。

セイレーン

サイクロプス

画像引用元:https://www.aicarddass.com/zenonzard/information/new_rule.php

「セイレーン」は非常に強力なフォースです。「攻めの移動権を推奨します!」と書いています。遡ればAWAKEN時代になりますが、マナに配置したベースミニオンをフィールドに進撃させ序盤からアグロを仕掛けるAIをみて「うわ、AI頭いい!」という経験をした人も多いのではないでしょうか?あの動きを推奨する効果がセイレーン、と捉えてまずはいいと思います。

移動権を使ってミニオンを後退させてマナを+1する一般的な動きに対して、マナを進撃する行為はマナが-1されますので、その差分は2とかなり重い行為です。これを±0にまで抑えてくれるのがセイレーン。
GLORYには序盤からの進撃や、積極的な加護を推奨するテーマも組み込まれているので、このセイレーンを存分に活かせそうです。

また、移動権を増やせる「ペガサス」との組み合わせや、《「稲妻」マーガス》《サプライズドポータル》《「蒼の魔術師」クー》など既存カードと組み合わせて、マナ加速を行うこともできる、コンボ性能もあわせもっています。

弱点としてはゲーム後半になるとその強みが失われることですが、その時点で役目を終えているのでさした問題ではないでしょう。序盤に割られたら割られたで1マナ加速と1ドローが美味しいですし、後半に放置されてもライフ2なのでプレイヤーのライフを高く保てると、完成度の高いフォースといえます。

もう1つの新フォース「サイクロプス」は自分のミニオンのBPを常に+100するというわかりやすい強さ。「ウロボロス」と組み合わせることで、攻守共に相手の同コスト帯を+100上回るため、とにかく殴り続けることができます。「スフィンクス」と組み合わせることでミニオンを守りつつ攻める、逆に一切攻撃を仕掛けず守りを固めるなんて使い方もできそうです。

これまで主流であったフェニックス・スフィンクス・ウロボロスは攻防一体のフォースで人気があったイメージでした。打って変わって、追加された2種のフォースはかなり攻めに寄った性能です。これまで以上に色んなデッキタイプが見れそうです。

後攻ドロー2枚の影響

ゼノンザードは16世紀頃から先攻有利でした。《仮面ライダーアクア》の存在により、青ライダーのミラーマッチに関しては体感後攻有利でしたが、それもアクアを引いていればの話。ルール上は先攻有利であったといえます。なによりも後攻1パス(1コストのミニオンが出せない)だけで負けに大きく傾く闇のゲームでした。それがついに変わるかもしれません。

このドロー2の影響で追い風となるのはアグロ~ミッドレンジの攻めっ気のあるデッキたち。コントロールはわずかに向かい風になるとみています。コントロールは先攻を取った場合でも基本的には自分から攻めないので、先攻という強みを殺してしまいやすいです。元々コントロールというデッキがリソース差でジワジワ詰める戦術を得意としますが、さすがにカード2枚の差は大きく、相手の攻めを捌くリソースを使ったら倒す分のリソースがない…と逆にジリ貧に追い込まれる可能性すらあります。その点攻めるデッキは、先攻であれば手札差が影響する前に相手のライフを0にする勝ち筋を狙いにいけます。勿論、コントロール側の自然なリソース回復手段と後攻時の守りの硬さが伴われればひっくり返るので必ずしもではありません。

おそらくAI対戦をフル活用し、人力では検証しきれない物量のデータをもとに「後攻はドロー2枚が適正」と導き出されたんだと思います。BANDAIさん・STRAIGHT EDGEさんを信じましょう。

ゆらぐフェニックスの優位性

フェニックス

前々からこの傾向はありましたが、GLORYでついに私たちは、フェニックス依存を卒業する時が来た…のかもしれません。正確にはフェニックスを強く使える色とそうでもない色がはっきり分かれてきたと言えます。具体的には以下のとおり。

フェニックス依存度
青≧黄>紫=
白>赤≧緑

後半2色の赤と緑が、フェニックス採用を考えたほうがいいものです。紫と白は悩むライン上にいます。というのも、最近のゼノンザードは「マジック」と「破壊」にとても厳しくなりました。マジック耐性効果や選択付加効果の増加、徐去の中でも「破壊」は立ち位置がどんどん悪くなっています。そもそも破壊できない、または破壊されても何度でも復活してくる効果が散見されます。

フェニックスでフラッシュマジックを構えて安心、が通用しなくなってきました。簡単にフェニックスが割れるゲームなので、フェニックスを前提にしたデッキ構築は、手札のカードの殆どが使えない重いカードに成り下がり危険です。フェニックスがあってもフラッシュを持っていないときは持っていないですし、かといって枚数を増やしすぎると割れたときのリスクが…とバランスが難しい。それであれば、フォース単体でメリットを得られる他のフォースのほうが強いのではないか…?そういう感覚が求められてきました。

フェニックスを割られても構わないですよ?というスタンスのデッキでないと採用は難しいでしょう。次はそろそろスフィンクス依存が始まりそうですね。

で、結局…どのデッキが強いんですか??

はい、そうですね。それが聞きたいと思っていました。だからね、GLORY環境の全色デッキとレギオンデッキで合計7つのデッキをつくりました。結構ガチに考えたからすげー悩んだ。疲れた。このブログがRTいいね貰えないと追加で缶ビール1本開きそうです。

スパっと書くと以下のとおり。

Tier1.0:紫ヴァンパイア > 青ライダー
Tier1.5:白ソルジャー≧黄エンジェル>
青アーティスト緑トライヴ
Tier2.0:赤ジェエリスト>レギオン

外れたら「いやあくまで予想だし?」で当たったら「ほらね~」って言います。青ライダーはカード調整入らない前提だけどクー先生お仕置きされそう。白ソルジャーと黄エンジェルはTier1.0の可能性あり。一番評価が難しかったのは青アーティストと赤ジェエリスト。こいつら使ってみたら全然いけた説があり得る。結論を言わない保守派になりたくなかったのでしわ寄せで赤を2.0に相対評価した。すまん。

あと紫と黄が青ライダーを討伐してくれる可能性に結構期待してる。青ライダーは「強い・丸い・深い」の三拍子揃った神デッキで超好きだけど、次の環境では1.5くらいに一歩引くのがつつましいと思う。

ひとつアドバイスとしては、どのデッキも独自の強みあって面白そうで強そうなので、まずは引いたレジェンドの色で遊ぶで全然いいと思う。基本的に全色レジェンド6枚必要で結構資産求められてるし。

サンプルデッキ紹介0/7:青ライダー

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ここからは、今回の評価をするためにつくった新環境デッキを紹介。
1つ目は青ライダー。なんて経済的なんだ…いやだって、全部見たうえで新カード1枚も入らなかったんだから仕方ない。フォースはペガサス→セイレーンに変えてみた。セイレーンには以下の強みがあります。

◆先攻3ターン目のアンジュ→大変身で5マナに伸びる
◆マナに1度逃がしたライダーをクーの第二魔法で前に出すと1マナ伸びてタジャドル変身ルートが増える
◆スーパータトバへの変身スピードが上がる

ミラーでライフ7なのも偉いですし、後半はロストブレイズケアを意識することもあってセイレーンで試したいって意図ですね。クーを引けてないときのパワーは少し劣りそうなので、実際使ってみたらペガサスに戻すこともあるかも。

ついでに評価軸の補足を。以下の意図でつけてます。みんなが嫌というほど知っている青ライダーを基準に考えて貰えればと思います。

◆総合デッキパワー:総合的にみたシンプルな自身の強さ。メタの立ち位置は加味していない
◆盤面強度:BPの高さ・除去耐性と再展開力を加味した場持ちのよさ
◆押しつけ力:自分の強みを相手に押し付ける力。攻めを通す力・フィニッシュ力と捉えてOK
◆受けの対応力:相手に攻められたときに対抗手段を持っているか。マウントを取られたときに取り返す力があるか

サンプルデッキ紹介1/7:赤単ジェエリスト

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【概要】

破壊されるとマナに戻る共通効果を持つ「ジェエリスト」テーマ。
何度砕かれても立ち上がる儚くも気高い宝石のような効果。知ってる人ならわかると思うけど「〇〇の国」しか思い浮かばなかった。フォス推しです。

共通効果は強力なもののデメリットとして全員同コスト帯の基本BPより100~200程低い。これが致命的で相当構築に悩んだ要因。赤という色のイメージからガンガン攻めるアグロっぽく組みたくなるがBPが低すぎて並んでる2コスBP300を越えるのも一苦労。実は序盤は防戦一方になるデッキです。

今回の種族テーマの中で唯一Tier2.0と評価した。ノヴァを入れてみたら思ったよりゲームプランは明確になったし《宝石たちの共鳴》+《超神星龍ジークヴルム・ノヴァ》での全体BP-800のカウンター力、相手がスフィンクスでない場合の《 「炎剣竜」アーマードザウルス》の意味不明な除去性能と攻めと除去の両面で強いのだが…いかんせん自分の守りが貧弱すぎる。
「青ライダーに勝てますか?」「先攻取られて紫・白に勝てますか?」と聞かれて「うん、無理。」となったのでスパッとTier2.0にしました。

ただ一番回してみないとわからないデッキでもある。化ける可能性はゼロではない。

【フォース解説】

宝石たちは何度もマナに戻ってくるがもう一度場に戻してあげないと強みを発揮できない。そのためペガサスで補充した移動権でしっかり進撃させる必要があり、まずペガサスを採用。さらにこのデッキは、マナに宝石たちを埋めるのが手作業(普通にマナを支払ってプレイするしかない)という欠点がある。ただでさえBPが低く一方的に攻められるデッキなのにまともにやっていてはそんな暇があるわけもなく。いち早くマナを伸ばさないとノヴァすら間に合わないので宝石を前に戻しつつマナ加速できるセイレーンを採用した。《「稲妻」マーガス》とのコンボでマナの宝石を2体進撃させ、一気に2マナ加速。さらに進撃させた宝石たちが戻ってくればあっという間に10マナ到達。ここから反撃を開始したい。

【ゲームプラン】

ゴールとしては「ジェエルの煌めき Lv2」+移動権を用いてマナから一気に宝石を進撃させDP2軍団でライフを詰め切るというもの。序~中盤は守りが貧弱なのでリスクを犯してまでフォースは割りにいかない。フェニックスとスフィンクスは面倒なので流れで割れるなら割っておきたい。とにかく並べたミニオンでブロックし続けて自分を守り、マナ加速に専念。マナが8~10としっかり伸びてきたところで、ノヴァまたはアーマードザウルスで場を一掃。ここで奪ったマウントは死守。とにかく守りが貧弱なデッキなので、そう何度も相手の攻めを受けることはできない。自分が攻めて相手に守らせている限りフラッシュは要らない理論でガンガンプレッシャーをかけていこう。

【調整候補】

相手から攻めてもらいわざと場を広げさせ、一気にノヴァでカウンターするプランニングから《災厄竜ダスカース》は有力な入れ替え候補。今回は単にデッキ枚数の問題で入っていない。セイレーンの効果が無色マナを増加させることもあり、色マナが不用なコスト軽減の《凶龍爆神ガンディノス》も悪くない。スフィンクスが流行する環境になった場合、《「炎剣竜」アーマードザウルス》・《「太陽の騎士」宝石人コハク》の枚数を減らすことも考えたい。

サンプルデッキ紹介2/7:黄単エンジェル

GLORY_サンプルデッキ_002

【概要】

みんながザイレンになる「エンジェル」テーマ。アンジェラがザイレンの効果を持つと聞くと結構バグっている気もする。《エンジェリックストライク Lv1》がとにかく強力で、これを一度発動してしまえば、マジック耐性やスフィンクスを無視して相手の動きを毎ターン制限できる。勿論、相手のターンに飛来でエンジェルをプレイしても効果は発揮されます。
(予想ですが、プレイヤーに付与された効果は「プレイヤーの発揮する効果」として扱われるとみています)

さらに《力の吸収》よろしく、対象を選ばないバウンスの《怪鳥の突風》が増えたのも素晴らしい。これで2コスト仮面+アンクのガー不変身を止められるようになった。この2つの強みにより、《ホーリフライ》《アタッシュカリバー》などのマジック限定の耐性に依存したワンショット系をついでに狩れる。

進撃時、ターン終了時にマナを全てアクティブにする《戦天使ナース》のおかげでフェニックスを割られても、(マナに埋めているナースの数だけ)フェニックス状態で戦うことができる。とにかく粘り強い戦いができる丸いデッキ。守っているだけでは勝てないしリソースも尽きてくるので、これまでの黄色の強みであった2コストをぶつけ続けるハイドランディア2コストビートのギミックとの合わせ技にしている。

一応補足ですが、アンジェラもエンジェルですし、クラッキー・レイから手に入るミニオンも全員エンジェル。ベイベーたちに囲まれてクラッキー嬉しそう。

【フォース解説】

ザナクロン黄色をリスペクトしてのウロボロス&フェニックス。このフォースにすることで後述のとおり、攻防一体のゲームプランが可能。もし守りに特化するのであれば、ハイドランディアの筋を薄くし、代わりに《「天空の双剣」戦天使ツインソード》《戦天使アクス》《エンジェル・リウィンド》を追加した純エンジェルの組み方も面白い。その場合、フォースはスフィンクス&フェニックスがオススメ。キカザール&ハイドランディアを薄くする場合のデメリットとして、いつかリソースが切れることへの回答は用意しておきたい。

【ゲームプラン】

考え方の基礎として「2コストが破壊されても全部ハイドランディアで戻せる、むしろ手札が増えるのでアドバンテージになっている。破壊され得。」というものがある。そうして増えた潤沢な手札と伸びたマナでアンジェラを絡めて強固な場をつくりウロボロスを盾にフルパンチしてカウンターでリーサルをとるor相手のフェニックスを破壊し五分以上の流れに持ち込む、というのが強みである。実際フェニックスよりもウロボロスのほうが重要。特にエンジェル軸になったこのデッキは《戦天使ナース》がいて、《怪鳥の突風》も3コストなのでフェニックスを割る意味がかなり薄い。自ら弱点教えるようですが、ここだけの話、ウロボロスから割ったほうがいい。AIはどっちから割ってくるだろうか…?

序盤は上記理論から、2コストはどんどん墓地に送っていい。BPの負けているアタックとブロックもいとわない。墓地に3枚溜まった状態になれば、ターンの初めにハイドランディアから動きノーコストでフラッシュを探りにいける。こうなれば勝利は目前。中盤《「秘宝の天女」アンジェラ》はエヴォーカー2枚の効果発動を無理に狙わずともマナに埋めておく。しっかりマナが伸びた後半で、アンジェラを進撃させ手札のミニオンを一気に展開してBPラインを上回ったウロボロス盤面をつくりたい。

そして相手の強い攻めは《エンジェリックストライク Lv1》効果と《怪鳥の突風》でいなす。攻防一体のプレイが可能なので、柔軟なゲームプランで動こう。

【調整候補】

《災厄竜ダスカース》《魔導女皇アンブロシウス》《麒麟星獣リーン》が候補。特にダスカース、アンブロシウスはウロボロスの強みを増幅させるので抜いてしまっていいのかと悩んだところ。とはいえそれを入れてしまうと段々エンジェルが不純物になりザナクロン黄色に戻ってしまうので今回は断念。①エンジェル軸 ②アンジェラ&エヴォ―カー ③ハイドランディア2コストビート この3つが絶妙にブレンドされたデッキであり、枚数がかなり繊細。まとめたつもりだが、そうみえるだけかも。《「戦場の天使長」戦天使ホーリー》がいるので必ずしもBPラインで圧倒する必要がなく、実は②アンジェラ&エヴォ―カーを丸ごと抜いてしまうことでまとめ上げる形もあるのではないかと睨んでいる。まだまだ研究の余地がありそうです。

…とこんな感じで色々考察いれつつ、残り以下の5デッキもサンプルを載せています。
◆緑単トライヴ
◆紫単ヴァンパイア
◆青単アーティスト
◆白単ソルジャー
◆レギオン(サイクロプス&ウロボロス)
気になった人は是非チェックしてみてください。無料公開はここまでなので一旦締めたいと思います。長文にお付き合い頂きありがとうございました。

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