見出し画像

沖縄、冬旅のススメ。#3 「おきなわ彩発見NEXT」地域クーポンを利用する旅行者への助言(その2)

 クーポン利用のテクニカルな面は以上のとおりだ。
 次は、クーポンをどのように消費すべきか? に関する提案をしよう。
 多分に個人的な趣味がまじるので、適当に聞き捨てて欲しい。

助言4 マップは店舗の密集度を知るためのツールと割り切れ!

「地域クーポンの使えるお店」は「おきなわ彩発見NEXT」のサイトで知ることができる。
 ただし、使いにくい。
 PDFファイル形式による一覧も用意されているが、使いにくいし、文字情報だから何のイメージも湧いてこない。
 そこで、より実践的な方法をお伝えしよう。

 アプリを起動しよう。
「近くの使えるお店」ボタンを押す。
 すると、グーグルマップ風の地図上に、利用可能店舗の存在を示す目印が表示される。

 ただし、このマップの操作性はハッキリ言って酷いものだ(あるいは私の指がおかしいのか)。
 店舗ホームページへのリンクもついているが、これをいちいち開いて検討するのは煩わしい事この上ない。
 そこで提案したい。
 明日の行動予定はだいたい決まっているだろう。
 明日、あなたはどこへ行くか。
 そこを地図に表示してみよう。
 利用可能店舗の存在を示す印が表示されるはずだ。
 粗・密がある。
 そうすると、あの辺に行けばクーポンを使える店がたくさんあるけれど、あの辺には使える店がまったくない、といったことを認識できるだろう。
 それで十分だ。
 私見では、これ以上踏み込んで事前に調べる必要はない。
 実際にその場に行ったときに何を欲しいと思うかは、その時になってみないと分からないからである。
 それにウェブサイトでは素敵に見えても、実際に店に行ってみるとそれほど心惹かれない、というのはよくあることである。
 クーポンは、そのとき欲しい! と思った物に使うのがベストなのである。

 自分の場合、6泊7日で1万1000円のクーポンが支給された。
 到着日と出発日を除けば、5日間だ。
 5日間で1万1000円分を使い切るとなると、1日あたり2200円のペースで消費していかねばならない。
 そこで、その日の目的地を訪れたら、「おきなわ彩発見NEXT」の水色マークを目ざとく見つけるようにしよう。

 利用可能店舗なら目立つようにポスターが貼ってあるはずだ。
 そしてそれを見つけたら、クーポンが使える店がある! と喜ぼう。
 そして気になった店なら立ち寄ってみよう。
 欲しい物がある!
 クーポンを使う!
 これがクーポン消費の理想的な流れである。
 その意味では、多額のクーポンを保有しているということは、「オール・インクルーシブの街に来た!」と思えばよいのである(ただしインクルーシブなのは目印のある店舗だけなのだが)。
 そう思ってリッチな気分に浸るのが吉である。

助言5 地元民も通う店で使え!

 キャンペーン中の現在の沖縄は、観光客向けの店と一般客向けの店とで、容赦なく価格設定を変えていると思われる。
 例えば国際通りの土産物屋を覗いてみたが、目を疑うほどの高値で売っている。
「えっ、同じものがスーパーでは○○円でしたが……」と言いたくなる。
 あんな所で物を買う地元民はいないであろう。
 一方で、地域クーポンで支払うからといって、地元民と観光客とで値段が変わることはない。
 だから、有効にクーポンを活用しようと思ったら、地元民も入っている店で使うべきである。

 なお私のように、夕食はスーパーで惣菜を買ってホテルの部屋で食べられたらそれで満足という人は、地元のスーパーでクーポンを使いたいと思うかもしれない。
 しかし、これはうまく行かない。
 私の場合、あらかじめリストを調べたところ「ドン・キホーテ国際通り店」で使用可能とあったから、これは助かったと思った。
 ホテルからも近いし、ここで毎日たっぷり食料を調達すればよいと思ったのである。
 ところが、地下1階の食料品フロアでじっくりと品定めをしてレジに向かうと、若い男の店員が、クーポンは使えないと言うではないか。
「え? 地域クーポン加盟店のリストにばっちり載っていますけど?」
 と反論しようかと思ったが、レジ待ちの列が長く伸びていたので、小さな怒りをグッとこらえて現金で支払った。
 釈然としない。
 他に使えるスーパーはと言えば、イオン那覇店くらいだろうか(小禄駅の目の前)。
 後日そこに立ち寄ってみたら、謎が氷解した。
 1階の銘品コーナーの隣に土産物専用のコーナーが特設されていて、クーポンを使う場合は、これらの棚の中から商品を選んでね、そして専用のレジで支払ってね、という仕組みになっていたのだ。(もしかするとドン・キホーテも同じ方式だったのかもしれない。)
 土産物だからナマモノはわずかだし、それなりの値段もするが、そこそこ品揃えもあるしオリオンビールも買えるし、国際通りなどで買うよりはだいぶんマシと言えよう。

助言6 帰りの空港に持ち越すな!

 この調子だから那覇空港の売店もある程度は割高な設定をしているのだろうと予想はしていたが、「超・絶・価・格」であったと警告しておこう。
 どうせクーポンを使い切るために高くても買うんでしょ、というような姿勢と見た。
 これではクーポンを利用しない客に酷であるし、何より経済活動として不健全さを感じる。
 公費の投入が市場を歪めている一例であろう。
 だから、私のアドバイスとしては、帰りの空港に着くまでにクーポンの残高を使い切れ! である。
 私の場合、那覇空港に着いた時点で130円の残高を持ち越していた。
 130円で何か買えるものがあれば使えばよいし、無ければ使い残して破棄してもよい――そう思ってウロウロしてみたところ、レモンケーキ1個130円(御菓子御殿)なる品をようやく見つけた。
 これに消費して、ぴったり1万1000円分のクーポンを余さず使い切った。


 以上が、私の提案するいささかケチ臭いクーポン使用のススメである。
 もちろん各自の趣味嗜好はまちまちだから、使いたいように使えばよいのである。

(次回に続く)

最後まで記事をお読み下さり、ありがとうございます。賜りましたサポートは、執筆活動の活力とするべく大切に使わせていただきます。