短歌連作『待ち合わせ』『うたそら』第14号掲載
夕立ちでこない恋人 濡れながらペットボトルの句を読んでいる
君ならばきっと後ろに隠れてる ハチ公前で待ち合わせたら
とりあえずビールは大人 とりあえず手をつなぐのは恋のはじまり
愛されて育ったきみが大トロを食べまくるから食い逃げしたい
やや辛い火鍋を序章にしてぼくらマグマを舐めあうようにキスする
ラスカルが獣であると知る感じ はじめて君のすっぴんをみて
大人でもマックでコーラを飲みながら涙を流す夜はあります
老犬は子どもをあやすようにして大人の僕のほっぺを舐める
テーマ詠「本」
燃えつきるシーンばっかり読むせいで手垢で黒くなる矢吹ジョー
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