見出し画像

とんこつラーメンを食べに半日かけて九州に行った話 Vol.2

大牟田(おおむた)駅に着いた。大牟田は福岡県南部、熊本県に程近い場所にある、古い炭鉱街である。

今回はラーメンを食べるついでに、三池炭鉱宮原坑も見学してきた。駅から自転車で15分程度の丘の上にある。

写真の施設は抗口(立坑)というもので、石炭の採掘を行う地下の作業場へ、石炭や人員を出し入れする、エレベータのようなものである。

地上の制御室に巻かれたワイヤーでもって、動作するようだ。ケーブルカーと似ている。

動力源には操業時は蒸気機関、閉山前はモータを利用していたそうだ。

この仕組みが、英国から輸入されたのが150年以上も前というのだから驚きだ。ガイドさんから、リベット打ちやレンガの積み方について、細部まで説明を伺うことができた。

やはり私の興味は鉄路に向かってしまう。
炭鉱の作業でも鉄道は大活躍した。一度にたくさんのモノを効率よく運ぶ、この要素は今も昔も変わらない。

あら、これ日立製なのね。この辺りも今も昔も変わらない。

炭鉱から積み出された石炭は、鉄道に積み込まれる。かつて大牟田周辺には運炭用路線が総延長150kmも巡っており、市内の一部に廃線跡が残っている。

さて、本題に戻ろう。大牟田もまた、ラーメンで有名な地域である。
大牟田ラーメンについて調べていると奇妙な店舗を見つけた。その名も…「便所ラーメン」である。
どうやら「光華園」さんが「便所ラーメン」らしい。公衆トイレの横にあるため、このあだ名がついたそうだ。

お店は三角形のような間取りをしている。奥の厨房から客室へ熱気が伝わってきて、お店全体が工場のように動いている。

さて、ラーメンが運ばれてきた。長浜ラーメンより味が濃いというのが第一印象。チャーシューにも塩っ気が染み込んでいる。いやぁ、あだ名に反して旨い……。

大牟田の次は久留米方面のラーメン店に向かう。

と、その前に、その道中、ずっと気になっていた場所に寄り道してみた。
「羽犬塚」
福岡県筑後市の駅で、列車の行き先でも何度か見かけたことがあったが、その一風変わった名前が、どうも引っかかっていた。
というわけで改札を出てみると……

そのまんまじゃん……。
駅前の説明書には2つの説が唱えられており、
(1)かつてこの地を、羽犬、つまり羽の生えた犬が荒らしまくっていたとか。それを九州征伐に来た秀吉公が成敗し、塚に埋めたから羽犬塚(?)
(2)秀吉が羽が生えたように飛び回る犬を可愛がっており、同じく九州征伐に帯同。しかし、その道中犬は亡くなり、塚を作って弔ったとか。

うーーん、どうも後付け感がすごい説だが、市内には羽犬の銅像が何体かあり…

まさかの「はね丸」というゆるキャラまでいる盛り上がり様。駅の待合室にも「はね丸」の映像が流れていた。

ともかく、市史などの書物を読んだら何か他の説が分かるかもしれないので、機会があれば調べてみたい。
さて、久留米方面に向かおう。

(Vol.3へ続く)

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?