見出し画像

「想定外に備える」って何なんですか?

想定外に備える事はできませんよ。
想定外という未知のものに、どうやって備えるのでしょう。
想定外がない様にしておく、なら分かります。

そりゃ理論的には少しは備えられる場合もありますよ。
どんな高い津波にも備えられるよう、標高1000m以上に住みましょうとか。
流されても助かるよう、カプセル型の家を義務付けるとか。
でも、現実的ではないですよね。

こういう言葉に私は怖さを感じます。
「これは仕方ないよね」という考え方が、組織レベルでは許されない気質を感じるからです。

そういう言葉が、自分たちの首をしめる事に気づかなければいけません。
青天井の向上心に苦しむのです。

昔みたいに、色んな事に十分な伸び代があった時代なら、それも良かったかもしれません。 やるだけ向上し、結果も出たのですから。

しかし、もうそれが飽和した今、乾いた雑巾を絞るような発想は疲弊の原因になるだけです。

豪雨の影響で、新幹線が3日間も影響をうけました。
被害を被った人は、これを問題視したい気持ちはわかります。

しかし、客観的に考えれば、仕方ないよねで、すむ話です。
そもそも、事前に運休やダイヤの乱れを予告していたのですから。
(車両のやりくりで3日かかったのも仕方ないです)

新幹線は、ダイヤも安全性も世界的に見れば頭ひとつ抜き出ているんです。
十分凄いのに、更なる改善を求める。
青天井の向上心の弊害ですね。

ゴールがないマラソンをさせるような言動はよくないです。
「想定外に備える」なんて一見、向上心を印象づけるポジティブな言葉に聞こえますが、実は、精神を病むものです。 

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?