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アルコール依存症で亡くなった親友 #5 僕が親友を死なせてしまった理由

春樹君は亡くなる数年前からおかしな症状が出ていたし
亡くなる一か月前には誰が見ても明らかにおかしいと思う状態でした。

亡くなる一か月前、二か月前を振り返ると
この時こうしていれば助かっていたであろうシーンは
たくさんありました。

僕は春樹君がいなくなっては困ります。
一緒にいてとても楽しかったし
友達として大好きでした。
もうどうなってもいい知るかと見捨てることは絶対にありません。


なぜ親友を助けることができなかったのか

あんなに色々おかしな症状があったのに
なぜ助けることができなかったのかというと

原因はお酒です。

お酒を飲んでいるから救いようがないなどと見捨てたわけではありません。そうではなくて、
常にお酒を飲んでいるから
お酒による症状なのか体調不良なのか
わからなかった。

むくみ、手の震え、食欲不振、吐き気など
お酒やアルコール離脱症でも起こり得ることだと思います。

春樹君は具合も悪かったけど酒も飲んでいました。

僕もやることがあるし、やりたいこともあります。
春樹君が飲んでいる時は話半分に相手にしていました。
こっちは飲んでいないシラフの状態なので
毎回真面目に相手にしていたら
僕も疲れてしまいます。
関わりやすい距離を保って仲良くしていました。

そこそこな金額を貸していたのでこれ以上お金を貸せなかった

春樹君には既にそこそこな金額を貸していて返ってくるアテもないのにこれ以上お金を貸すことはできませんでした。
それでも僕は春樹君が倒れた時に2万円、その後病院に行くようにと2万円、計4万円出しました。

病院に行くように2万円を渡しても病院に行かずに酒を飲んでいました。

既にあった僕への借金がなければ僕はいくらでもお金を出したと思います。
健康保険がきくので病院代なんてたかが知れた金額です。
2万円渡したのにお酒を飲んでた、それでも借金がなければ、もう一度お金を用意して家まで行って病院まで引っ張って連れて行ったと思います。

そして、断酒を継続しているのにそのくらい具合が悪いのであれば僕も深刻な事態に気づくことができたかもしれません。

亡くなった直後は全て僕が悪いのだと思った

春樹君は誰が見てもおかしい状態だった。
この時こうしていれば助かっていたであろう場面はたくさんあった。
できることはたくさんあった。
春樹君の死因は不治の病ではありませんでした。
病院で処方される薬、もっと重症だと手術という治療方法がありました。
病院に行っていたら今も生きていたかもしれません。

春樹君の病気が僕のせいだとは思っていないけど
僕の行動によっては今も生きていたかもしれません。
そういう意味では僕が死なせてしまったのだと思っています。

一か月、二か月前のことって忘れたわけではないけど
意識して思い出さないと覚えていないので
春樹君が死んでしまった時、助けることはできたのに、どうして助けてあげなかったんだろうと思いました。
助けてあげなかったという点では全て僕が悪いのだと思いました。

しかしよくよく考えてみると

僕は100点満点中の50点くらいは
やることをやったんですよね。

1回300円のくじ引きがあったとして
あたりがでる確率が1%だったら
見込みがないからやりませんが
50%となるとかなりいい確率だと思います。
しかし50点とは決していい数字ではありません。
テストが50点で返ってきたら凹みます。

助けることができなかった理由を探してしまう


至らなくて、もっともっとできることはあったけど

借金が全く返ってきていないこと、お酒を飲み続けていること、2万円工面したけど病院に行かなかったこと、具合が悪そうにしている3日前に病院代として2万円渡したばかりだったから病院に行くと思ったこと、
それで僕は後は親を頼ってくれと言いました。

それが親友を死なせてしまった理由です。

僕は春樹君の悪口を言いたいわけではなくて
僕も弱い人間だから
なぜそうしてしまったのか理由が欲しくて
こうして記事を書いています。

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