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noteを書くきっかけをくれた友人との別れ

noteを書くきっかけをくれた友人と連絡がとれなくなった。

疎遠になることは覚悟していたため特別驚きはしなかったが、せっかくなのでnoteで記事にすることにした。

これから書いていくのは、そんな友人から私自身も別れようとするためのnoteで、友人に対しての思いを綴っていく痛い記事になるに違いない。


友人との出会いは、見ず知らずの人と話せる雑談コミュニティに参加したことからだった。

当時、会話をすることに飢えていた私は、誰でもいいから話したいという欲を埋めるためだけに参加することを決意した。

友人を増やすとか、一緒に遊べる人を探していたわけではなく、お互い暇な時に少しだけ話せる相手が欲しかった。


初めは、お互いに共通の趣味があったことから連絡をとるようになったものの、話す内容は趣味以外の事も多く、最近あった出来事や、過去の思い出話など、ありとあらゆる事を話した。

話尽くしたなと思うことがあっても、また別の日話すとなると会話が止まらない、そんな友人関係だったように思う。


私は、リアルでもネット上でも自分を偽ることがあまり好きではないため、結構棘のある発言をすることが多く、雑談コミュニティではあまり好かれている感じではなかった。

一方で、友人は誰に対しても分け隔てなく話しており、人から好かれるような明るい人だ。

人間関係に対しての意識は全く異なってはいたが、価値観はかなり合う部分があって、私が面白いと思った事を話すと友人は笑ってくれて、友人が面白いと思ったものを話してくれると、私も笑う、そんな仲だった。


知り合ってから半年が過ぎ、初めて会うことになる。

場所は福岡。理由は私が前々から行きたいとずっと言っていたのと、たまたまセールで安く航空券を予約することができたからだ。

いつもなら一人旅行をしていたところ、"福岡なら行こうかな"と友人が言ってくれたため、予定を合わせて現地で会うことにした。

実際に会ったのは1日半くらいで、よくわからない島に行ったり、福岡競艇場で賭け事をしたり、夜は居酒屋やバーで死ぬほど飲んだりと、ここでは書ききれないほどかなり濃密な時間を共に過ごした。

初対面だったため、もちろん緊張はしていたものの、やはり時間が経つにつれていつも通りのテンションになって話せるようになっていく。

今でも覚えているのが、初対面なのにも関わらず、初日の締めのバーで友人が泥酔して、最終的に歩ける状態じゃなくなってしまったため、肩を貸してホテルまで連れて行った事だ。

間違いなく言えるのは、初対面でそんなことになるのはあり得ない。

次の日、友人は二日酔いでほとんど介抱することになったが、友人のために買ってきた食べ物を、お腹が空きすぎた私が全て食べてしまったりと、お互い"初対面相手にそんなことするか?"って感じの行動ばかりだった。

そんな話を旅行から帰ってきてからもしばらくし続けていて、気を許せる相手ってまさにこういう関係なのかなと思っていた。

それ以降も、度々連絡を取り合う仲で、たまに予定を合わせて二人で旅行に行ったりと、良い友人関係でいられたと思っている。


ではなぜ、友人と連絡をとれなくなったのかというと、この記事を読んでほしい。

記事を読むのが面倒くさい方に端的に説明すると、"友人であっても、居心地が悪くなったら切り捨てればいいよね"と、書いている。

要するに、友人だとしても、一緒に過ごすことでマイナスな感情しかうまない友人であるならば、切ってしまうべきだということだ。

喧嘩別れをしたわけでもない。話すことが完全になくなったわけでもない。

どっちかというと、仲が良いという言葉だけでは済まないところまでいく直前だったから、切られたんだろうなと勝手に解釈している。

もしかしたら見当違いなのかもしれない。違ってたらめちゃ恥ずかしいな。


私自身は、友人とこれからも連絡をとったり、たまに予定が合えば飲みに行ったりする仲でありたかった。

今年の冬も、友人と旅行する予定を立てていたが、コロナウィルスのせいで中止となった。ただ、中止を提案したのは私であるため、私が全面的に悪い。

しかし、もし旅行を決行していたとしても、友人との別れは避けられないように思う。

そう思うのは、以前旅行した時に、"実は今回の旅行が終わったら連絡先を消そうと思っていた"とカミングアウトされていたからだ。

その時狼狽えた分、急に連絡がとれなくなった今でも、割と心を乱すことなく落ち着いていられる。

最近まで友人関係を続けていられたのは、情けであったのか、友人も離れる事の辛さを感じていたのか、今となっては確認することもできない。


あの時こうしておけばよかったんじゃないかとか、後悔の気持ちは一切なく、どうやっても避けられない別れだから仕方ないと自分に言い聞かせることで、割り切るしかないと思っている。

一時的な別れだとは思いたいが、淡い期待を持っているのも女々しいだけで、私の精神衛生上よくない事だと思うから、

私自身も、友人と友人関係でいるのをやめることにした。


友人関係をやめたとしても、知り合ってから今に至るまでの楽しかった事や嫌だった事、一緒に夜遅くまでゲームをしたり、旅行先の安い居酒屋でニッコニコで飲んだりしたことを忘れることはしない。

いくら辛いからとはいえ、全てを無にしてしまうのはもったいないというのが今の私の考えで、これから先も感傷に浸り続けるつもりだ。

辛い経験を味わうことができるのは、それを経験した人のみの特権であるため、しばらくは噛み過ぎて味のしなくなったガムのように、口の中で転がし続けていたい。


永遠などないとリアリストを気取っていた私だが、友人と話すたびにいつの間にか永遠はあるかもしれないと思い始めていた。

結果だけを見れば、永遠はなかったことになる。

しかし、友人と話していた時だけは永遠はそこに存在していたため、これからも"永遠はあるのか"について探り続けていく人生になるだろう。


それでも、一つだけ思うことがある。

もし、出会うのが数年早ければ、結末は少し変わっていたのかな。

こんなくさい台詞を書くことになるとは思ってなかったが、それだけ大切な友人だったからこそ言える事でもある。


友よ、ありがとう。俺もそろそろ先に進むことにするよ。

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