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スペランカーの新作が出るので、振り返る
Tozai Gamesから7月15日に『元祖みんなでスペランカー』が発売するということが発表された。
スペランカーというと、1983年にアーケート版、ファミコン用ソフトとしてリリースされた。発売当初は、カセットを入れるとLEDランプが光る!というよくわからない売り文句で、次第に激難ゲーとして認識されるようになり、一部ではクソゲーと揶揄されることもあった。
なぜクソゲーなのかというと、主人公が弱すぎることが理由に挙げられる。
主人公の身長くらいの高さから落ちても死、下り坂でジャンプしても死、コウモリの糞で死、爆弾の爆風で死、スピードが上がるアイテムをとると制御できなくなり死など、マリオと比べてみると貧弱っぷりがわかるだろう。
コースの難易度も、他のゲームと比較すると高めで、さらに先ほど言った貧弱な主人公を操作するということで、かなり難易度が高めの設定になっているように感じた。
スペランカーは世間からはクソゲーと言われているが、面白くないわけではない。むしろ、この高難易度が堪らないほど面白い。私が今までプレイしてきたゲームの中では、トップ3に入るほどの好きなゲームである。
ただ、一人でやるスペランカーとなると、ただイライラするだけでそこまで面白くはないのかもしれないが、協力やVSになると、その面白さは格段に上がる。
そうして、今回発売されるのは、私が中学生から高校生にかけてハマっていたみんなでスペランカーのフルリメイクである。2009年にPS3のダウンロードソフトとして配信され、11年経ってリメイクされるという、夢のような展開である。
PS4ではみんなでスペランカーZ、SwitchやSteamではみんなでワイワイ!スペランカーも出てはいるが、私は購入することはなかった。なぜかというと、単純な話でリリースされていることを知らなかったからだ。
そうして、Steamのスペランカーを一か月ほど前に見つけ、セールが始まったら買おうと思った矢先に、私の愛するみんなでスペランカーのフルリメイクが決まったため、Steamで購入することをやめた。
よくよくみると、PS4、Switch、Steamのスペランカーはグラフィックが少し変わっていたため、買わないで正解だったと思う。まあ、買っていたら買っていたで楽しめていたのかもしれないが、思い出補正を加味しても、PS3のスペランカーは喜怒哀楽が全て出てしまうほど面白かったのだ。
一番の思い出は、大晦日に中学の同級生に声をかけて一緒にプレイした時の事である。当時は高校生で、年末ということもあり部活は休みだった。
元々大晦日はスペランカーをやろう!と言っていたわけではなく、唐突にスペランカーをやりたくなった私は、間違いなく暇そうな友達に急に連絡をして、ガキ使や紅白歌合戦そっちのけで、二人でチャンピオンシップモードという難易度の高いステージをやることになった。
このチャンピオンシップモードは、過去に一度もクリアしたことがない。1ステージが長いという事もあるが、ありえないくらい難しい部分で躓いてしまったり、急にスペランカーのやり方がわからなくなったりして残機をとんでもなく消費してしまい、毎回失敗に終わっていた。
ただ、この日は何かいけそうな気がした。根拠は何もない。この日のために練習したわけでもない。Skypeを通して話していた友達も同じことを考えており、今日は失敗する気がサラサラなかった。
案の定、今まで躓いていたところでは一度も失敗することなく、かなりの残機を抱えた状態で未知のステージまでたどり着いた。ここで一度くじけそうになった。ただ、大晦日に集まった二人には団結力がケタ違いに高まっていた。お互いを褒め、お互いをカバーするという、もはやスポーツに近い何かを感じていた。
スペランカーをしているときには時間を気にする余裕はなかった。目の前にあるチャンピオンシップモードをクリアしたいという一心しかなく、時間が溶けるようになくなっていった。
そうして年が明ける5分ほど前、私たちはチャンピオンシップモードをクリアすることができた。
心拍数がとんでもなくあがり、言葉も出ないほど感動してしまい、私は涙を流した。頬を伝うような、映画やドラマでしかみないどびきり綺麗な涙だ。
クリアした余韻でなにも話せない。いや~~~~....まじか~~~~~....とか、お互い会話をすることはなく、ただクリアした喜びを噛み締めていた。
そうしている間に年が明けた。新年はみんなでスペランカーと、諦めずに一緒にやってくれた友達と迎えた。
私はあのような経験をもう一度味わってみたい。
思い出補正でもなんでもないっていうことを証明する為に、元祖みんなでスペランカーを心待ちにしている。
もちろん、チャンピオンシップモードを一緒にプレイしてくれた友人にも声をかけてみようと思っている。
是非、元祖みんなでスペランカーを買ったら、私とやってください...
スペランカーはスポーツだ
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