クラウドワークスの決算にみる、マッチングサイトの実力の見かた
どうもコージです!
私は、毎日決算書を読んで企業の未来を妄想しています。
そんな私が決算書の中で面白かったポイント、未来への妄想ポイントに絞って説明していきます。
今日見ていくのは株式会社クラウドワークスです。
クラウドワークスとは、クラウドソーシングのサイトを運営しています。
インターネット上で働きたい人と、仕事をして欲しい人をマッチングしてる会社です。(詳しくはこちら)
終身雇用、年功序列といった従来のシステムが行き詰っている中でより自由な働き方をしたい人や、副業をしたい人は増えていますよね。
今後の市場規模も大きな成長が予測されている業界です。
決算説明会資料でもこのようなものがありました。
面白ポイント!!:広告宣伝費と市場シェア
マッチングを行っている企業は多数あります、基本的な仕組みとしてはマッチングを成立させて手数料を取るモデルです。
つまり収益は、(成約単価×手数料率)×成約件数で表せますね。
収益を大きくする方法としては単価を上げるか成約件数を上げるかですね。
ほとんど全てのマッチングサイトは、成約件数を上げる事で収益を上げようとしています。一部のM&Aマッチングサイトなどは成約単価を上げる事方向に動いていたりしますが、特殊な業態だけでしょう。
基本的にサイトの運用コストは成約件数が上がっても大きく上がる事は無い(限界費用が極めて低い)ので、ある水準を超えると一気に収益が拡大するモデルであるといえます。
それでは、既にビジネスが成り立っている規模にあるかどうかはどうすれば分かるでしょうか?
答えは広告宣伝費と市場シェアにあります。
会計に詳しい方はEBITDAという言葉を聞いたことがあると思います。
これはざっくり説明すると利益+減価償却費で表す数値で、純粋にお金を稼ぐ力を表している指標です。(詳しい説明はこちら)
マッチングサイトを見る際にはこのEBITDAに広告宣伝費を足した数字を見ることを提唱します。
この数字がプラスであれば、そのマッチングサイトは既にビジネスとして成り立って言えるでしょうし、それが本来の収益力と考えることが出来ます。
さらに市場シェアも重要です。マッチングサイトは人が増えれば増えるほど、雪だるま式に利用者が増えていく仕組みだからです。
利用者として何かをマッチングさせようと思ったら、当然人の多いサイトに行きますよね。
つまり人が人を呼ぶ仕組みなわけです。
つまり大きな市場シェアを取っていればいずれ広告宣伝費を下げることが出来るのです。
そう考えるとEBITDA+広告宣伝費が本来の収益力という事が分かるのではないでしょうか?
それでは、その考えをもとにクラウドワークスの数字を見ていきましょう!
ご覧の資料のようにEBITDA+広告宣伝費は合計で5億8千万円となっておりすでに優秀なビジネスとして成り立っている水準なのではないでしょうか。
市場シェアはというと、2020年にクラウドソーシング市場は、2950憶円になると予想のある中、総契約額は133億円と4.5%となっています。
クラウドソーシングもマッチングサイトで行うものだけではないですから優秀な数値といえるでしょう。
しかし今後さらに市場シェアを拡大していく必要はあるでしょう。
どの程度市場シェアを取れるかに注目です!!
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