東芝機械の買収防衛策が成功しても旧村上ファンドが困らない理由

どうもコージです!
私は、毎日決算書を読んで企業の未来を妄想しています。
そんな私が決算書の中で面白かったポイント、未来への妄想ポイントを説明しています。

早速ですがこんなニュースがありました。

東芝機の買収防衛策可決、旧村上系はTOB撤回へ-株価急落

賛成は6割、「中期経営計画をやりきると判断」と坂元社長
可決の発表後、株価は前日比15%安まで下落
旧村上ファンド系投資会社から敵対的株式公開買い付け(TOB)を仕掛けられている東芝機械は27日開いた臨時株主総会で、新株予約権の発行による買収防衛策を可決した。旧村上側は防衛策が承認された場合はTOBを直ちに撤回すると表明していた。
  2議案の賛成割合は6割だった。坂元繁友社長は総会後、「中期経営計画をしっかりやりきると判断頂いた」と説明。旧村上側がTOBを撤回した場合、「面談も含めて対応する」と話した。
  旧村上側系から総会に出席した福島啓修氏は、電話取材で「大変残念な結果だ」とした上で、「建設的な対話ができる状態に戻りたい」と述べた。TOBの撤回時期については、現時点でコメントできないとしている。  可決の発表後、株価は一時、前日比15%安の1961円まで売られた。
  旧村上側は東芝機械株を取得後、自己資本利益率(ROE)向上や株主還元を求め経営陣に協議を迫ったが受け入れられず、1月に最大44%の取得を目指すTOBを開始した。東芝機械は取締役会の決定に基づく防衛策の発動方針を発表したが、旧村上側の強い反発を受け、是非の判断を株主に委ねた。

旧村上ファンド系投資会社が東芝機械に対してTOBを仕掛けていましたが、その買収防衛策が株主総会で可決され旧村上ファンド系の投資会社はTOBを撤回したようですね。

旧村上ファンド系の投資会社が東芝機械に買収を仕掛けた理由とその買収防衛策に関して以前に書いた記事があるのでそちらをどうぞ。

東芝機械の買収防衛策と、なぜ旧村上ファンドは東芝機械に買収を仕掛けたのか

今回は買収防衛策が承認されTOBを撤回することになりましたが、実は旧村上ファンド系の投資会社は困っていません。

それはなぜでしょうか?

答えは単純に、株価が暴落したからです。
新型コロナの影響で株式市場全体が大きく下落しました、その影響を受け東芝機械の株価も2020年2月27日には3015円でしたが、株主総会決議直前の2020年3月26日には2300円まで下落しています。

TOB価格は3456円でしたから、TOBが成立してしまうと高値掴みとなってしまうという事です。
ちなみにTOBは金融商品取引法に定められた事由がなければ撤回することができません。
なので高値掴みしそうだからやめたいと思ってもやめられないわけです。

しかし買収防衛策として、新株予約権の付与を行う事はTOBの撤回事由になりますので撤回できるという事です。

なので旧村上ファンド系の投資会社は実は困らないという事なんですね。

今回は以上です!!





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