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子育てママたちと、”幸福論”

日々、子育てに奮闘するママ。

「子どもを育てる」

それは幸せなことであっても、孤独で、時には葛藤が生まれることもあります。

人知れず、悩みや迷いを抱えているママも多いのかもしれません。

今回は“小金井市子育ちサークルはじめのいっぽ”を主宰する西岡さんと、サークル卒業生のママに集まっていただき、”ママと幸福”について語っていただきました。

<Profile>

西岡麻生

お教室講師向け起業コンサル、SNSプロデュース、地域情報アプリコミュニティーデザイナー。会社員からフリーアナウンサー。ベビーマッサージ教室、ベビーマッサージと月齢の近い仲間作り“小金井市子育ちサークルはじめのいっぽ”サークルが3ヶ月先まで満席になるようになる。

八木美穂

保育士(パート)として勤務中。男の子と女の子を育てる二児の母。

堀井萌

会社員として経理を担当。

山口華子

東京国際大学を卒業後、キッズイングリッシュステーションやベビーシッター、保育補助を、フィットネスジムに勤務。

子育てし始めてからの方が自分の中の敏感さは和らぎました。ー八木

まま2

ー皆さんは独身だった時期と比べて、結婚してから”幸福度”に違いってありますか?

一同:それはあるよね(笑)

山口華子:まず、独身のときと今とで比べて、まず生活環境が大きく違うからなぁ。

堀井萌:独身時代は、自分のためにお金稼いでいました。でも、今は子どもの喜びが大事で、子ども主体の生活です。とりあえず毎日笑いあっていられれば、それでいいって感じはありますね。

八木美穂:うん。確かに独身だった時は、自分のことしか考えてなかったかも(笑)

堀井:私、独身時代はカードゲームが好きだったんですよ。小学生の頃から仲の良かった友

達と家に集まって、朝9時暗いから夜中の10時くらいまで延々やっていて、その頃はUNOや大貧民をしている時間がただただ幸せでしたね。

一子育ても楽しむためには旦那さんや他の人と過ごす時間もやっぱり大切ですか?

山口:小さい子どもがいると、毎日予期せぬ出来事が起こるんですよ。実際、心が休まない時間も多くて(笑)そんな生活の中で、自分の平常心を保つために、自分をケアする時間も大切だと思います。美味しいお茶を飲んで、「はぁ、一人の時間だ」って思うとか。

一同:(笑)

西岡麻生:確かに一人の時間がないと、たまに気が狂ってしまいそうになるよね(笑)お風呂にゆっくり入るとか、ごはんを丁寧に食べるとか、それだけで心持ちが全然違う。

八木:立ちながら急いでご飯を口にかきこむなんてしょっちゅうだよね。

西岡:久しぶりに親と食事に行ったんだけど、私ってこんなにご飯食べるの早かったっけ?ってびっくりした。もうむしろ噛んでなかったです。

八木:子育て中は、命を保つために常にピリピリしているからね。

堀井:自分で意識的に気を緩めないとね。もう、ずーっと、張り詰めた気持ちの中で生きていかなきゃいけなくて。でも、そのキツさは苦しいことではなくて、マイナスではないんですけど・・・。

八木:うん。ずっと張り詰めたままじゃいられないっていうのも現実なんですよね。

-心の余裕が生まれてこないと、破裂しちゃったりしますよね。

西岡:最初は「一人の時間を作ることが大事」っていう気付く間も無く子育てに必死でしたね。試行錯誤しながら「こうすれば気持ちが楽になるな」っていう自分なりの方法を、徐々に見つけていったって感じです。今も完璧にできているわけではないんですけど。

山口:今日みたいに、友達と会うことが息抜きになる人もいるし、カフェで読書するのが息抜きになる人もいるし、人それぞれ息抜きの方法は違うけど、それが日々の積み重ねの中で気付く感じですよね。

ー皆さんは今までに”生きづらさ”を感じる時期などはありましたか?

八木:私は元々センシティブな性格なので、周りの感情を敏感に察してしまう瞬間に生きづらさを感じていましたね。

西岡:それは私も。幼い頃からHSP的な周囲に敏感なタイプでした。なんとなくその敏感さからくる生きづらさのようなものは昔からあったかな。今でこそHSPに対する認知が広がったけど、昔はそういう概念すらなかったらから、自分でも分からなかったんですよね。カフェで勉強したいのに周りが気になってできなかったり。

でも、自分がHSPなのかもしれないっていうことを知ったら、すごく楽になった。私の娘も似てるところがあって、娘を見ていると、人にはない素敵なプラスの面もあるんだとわかり、娘を通して自分も認められるようになってきたんです。

八木:他人のマイナスの感情を受け取り過ぎて凹んじゃうから、しんどいと思うことが多かったんです。子育てし始めてからの方が自分の中の敏感さは和らいでいったかな。

-子育てが自己肯定感に繋がってるんですね。

八木:うん。それで、自分のことを知って理解するために、カウンセリングを受けてみました。日本には受けにくい風潮があることを感じているけれど、担当だった先生と相性が良いこともあって、冷静に自分を捕らえられたし、子育てにプラスに反映されていますね。あとは、ノートに今の自分の思いを書き出したりしています。

西岡:私もノートを使うことで、自己肯定感が上がりました。自分の心が揺らいだ時に、なんで自分がそう思ったのかを書くんです。そうすると、仕事のネタとしても使えるし、具体的に話せるようにもなりました。

ー西岡さんは、産後にモラハラ受けたとお聞きしました。

西岡:はい。ただでさえ、子育てに関して分からないことだらけなのに、モラハラで自分ってダメなんだって思っちゃいましたね。そういう自分を変えたいんだけれど、勇気もいる。でも、周囲に追い詰められることで、そこから、「こんな人生は嫌だ!」と一念発起して、子どものためだって思うと、力が湧いてきました。

結果的に、なんでもっと早く変わらなかったんだろうと思いましたね。元々、自分の中に軸がないな、って感覚はあったんですけど、モラハラの経験を通して、軸が揺らがない自分になれて、心もすごく楽になりました。

子どもだけじゃなくて、自分自身も成長することが、子どもにとっては最終的にプラスになるのではと思います。ー西岡

まま3

ー今のお母さんたちは、常に世間から監視の目に晒されている空気感もありますよね。

八木:確かに感じる時はありますね。

堀井:スーパーで、子どもが他人に怒られているところを見ると、子どもがいるだけで、すごく冷たい目で見られたり。時にはそれが生きづらさになっているのかも。日本では他人に迷惑をかけちゃいけないという風潮が根強いしね。

西岡:だからこそ、母親が精神面でも、経済面でも、自立することは大事だと思っています。私は、コンサルタントの仕事の中で、自信のなさから本当の実力を出せていない人たちをたくさん見てきました。特に母親で、自信がない人が多いんですよね。私も保育園に上の子を預けたとき、保育士に「子供とお母さん、お互いがお互いを心配していますね」って言われたことがありました。その時に、子どもが親を気にする生活って、きっと苦しいだろうなって思ったんです。その一言は自分が変わるきっかけになりましたね。

堀井:元々、私は子どもが出来たら仕事を辞めようと思ってました。でも、子どもを保育園に預けながら、仕事をするって楽しいことなんだな、って気が付いて。職場では大人と会話が出来るし、そもそも旦那の収入で生活するっていうこと自体が苦手なんじゃないか、って思ったんです。

八木:私は結婚を機に、保育士を一旦辞めて、地元である東京に戻ってきました。子どもが自立した後の自分の存在意義を考えると、やっぱり、社会と接していたいと思ったんです。保育士としての経験も積んで行きたかったですし。

-仕事をしている姿も見せることで、子どもに「大人って楽しい」っていうことを伝えるのは大切ですよね。

西岡:本当にそうですね。

八木:私はこれからの時代、お金や地位、肩書きなどといった”目に見える物”ではなく、自分の内側にある幸せを追求していく時代になっていくと思うんです。

コロナ禍でテレワークが出来るようになった世の中で、仕事の仕方は多種多様に変化しました。なので、家族との関わり方も変化していくと思うんです。日本では「仕事ありきの家族の時間」って価値観が根強い。でも、そろそろ、このままでは生産性が上がらないことにみんなが気づき出すんじゃないかな。

西岡:すごくわかる。今までは「大きな家に住んで、セミリタイアして海外に移住する」みたいなわかりやすい成功像もあったけど、今みたいにどこに住んでも仕事が出来て、満員電車に揺られなくても良いってなったら、個人個人が”自分にとってのベストな生活”を探し出すんじゃないかな。

ーこれから生まれてくる子どもの幸福のために、親の世代ができる子ってなんでしょうか?

西岡:例えばIQを高めるより考える力、つまり、人間力を身につけてあげることが大切だと思います。私は子どもを否定することなく、受け止められるようにしたいです。何を選択したら良いかなんて、時によって異なるので。アンテナを張って、子どもだけじゃなくて、自分自身も成長することが、子どもにとっては最終的にプラスになると思います。子どもに教えてもらうくらいのスタンスで、子どものことも尊重することが、子育てする上で大切になっていくんじゃないかな、って。

まま4


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