見出し画像

今、うつ状態の自分へ。

これは、うつ状態の自分に向けた文章です。うつ状態で寝込んでいるであろう、未来の自分に向けた文章です。つまり未来への文章という訳ですが、その未来は明日来るかもしれないし、来週かもしれないし、来月かもしれません。うつ状態がいつ来るかは自分でも予測できません。うつ状態の自分が、布団に横になってうんうん唸っている時に、読んで楽になる文章。それを書こうと思います。ですので、基本的に、自分が読むために書いています。しかしながら、僕が読んで楽になる文章。ということは、僕と同じように、うつ状態で辛い人、死にたくなっている人。そんな人たちが読んで、また同じように楽になる文章だと思うのです。

うつ状態の僕へ。

君は今、かなり辛い状態にあると思います。布団に横になって、姿勢も定まらず、仰向けになればいいのか、うつ伏せになればいいのか。心臓を下に向けて練ればいいのか、それとも上にすればいいのか。それもわからず、とにかく脳から送られてくる「自己否定」の言葉に苦しんでいることでしょう。そして、今の君にとっては、その「自己否定」の言葉は、きっと真実に思えることでしょう。

君の苦しさはよくわかります。心底。心底わかる。なぜなら、先週、僕も君と同じように苦しんでいたからです。

布団から起き上がることもできない。起き上がっても、妻と話をすることもできない。こんな「自己否定」にまみれた自分を妻に見せるのは恥ずかしい。妻が見ていない隙にトイレに行き、妻がリビングにいないタイミングで、こっそり食事をしたりしていることでしょう。うつ状態になっている自分が恥ずかしい。人と話せない自分が恥ずかしい。そう思い、そして苦しんでいるはずです。よくわかります。この数年間、僕は何回もそれに苦しんできました。

しかし、それは全て勘違いなのです。勘違いです。その自己否定は勘違いです。

君はいま、世の事象について感度がビンビンになって辛いかもしれないが、それはまことに勘違いです。

うつという状態で感じるモノ、コト、すべてがうつというフィルターを通して君に伝えられている状態です。このうつというフィルターは透過率がやたら高く、あらゆるものを絶望の言葉に変換します。それが勘違いの元なのです。なので、絶望することはありません。つまりいま、君が感じている「ああ。いっそ死んでしまいたい」「俺には何も好きなものがない」という気持ちも、フィルターを通した勘違いなのです。あと数日もすれば、嘘のように気持ちが晴れやかかになるはずです。数日の辛抱です。

きっと、今は、何をするにも全身に力が入っているはずです。緊張状態が解けないはずです。それは世の中のすべてが自分のことを攻撃していると「身構えている」からです。常に防御体制だから、体に力が入りっぱなしなのです。まずは、その緊張状態を解きましょう。膝の力を抜き、できるだけゆっくりと動きましょう。普段の50%の力で生活しましょう。そうすると、心も体も楽になるはずです。そして、安心するはずです。

そして、好奇心がないと嘆いていることでしょう。君は普段からどちらかというと、あっちらこっちら、関心ごとが移り変わる方なので、何事にも好奇心がなくなった自分を、きっとまた「恥ずかしい」と思っていることでしょうね。それも勘違いです。今、君は「好奇心がない」のではなく、「躁鬱にしか好奇心がない」という状態なのです。どういうことかというと、今まで、興味関心ごとに向けていたエネルギーを、今は「自分の躁鬱をひたすら考える」という方向に向けてしまっているのです。これはマイナス方向へのエネルギーです。だからやっぱり「好奇心がなくなった」というのも勘違いなのです。これも、しばらく待っていれば、マイナス方面へのエネルギーを使い果たして、徐々にプラスのエネルギーへと変換されます。待ちましょう。とにかく待ちましょう。

時間です。明日も君に向けて書きます。

今日のパステル画『今朝の町内』

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?