圧倒的に東大に受かる唯一無二の勉強方法+ααα(文理関係なくどんな大学受験にも共通する勉強方法+aaaを教えます!)

このnoteの価値

このnoteが提供する価値は

一、凡人でも圧倒的に志望校合格に合格する、時代に左右されない唯一無二の方法を教えます
二、東大合格までの全体スケジュールや勉強時間、使った教材、各教科の勉強法を教えます
三、勉強をする上でのコツやモチベーション維持方法を紹介します
四、大学に合格した後の道標になる、大学生活、大学院受験、大学院生活、現在の仕事のことについても紹介します

 このnoteは東京大学合格のみならず、全ての大学受験に通じる勉強方法を教えます。後で説明する"凡人でも合格に近づく唯一無二の方法!"は方法論だけではなく、どんな時代のどんな試験にも共通する具体的な勉強方法に言及しています。世の中にはいろんなノウハウ本があると思いますが、今回紹介する勉強方法が一番シンプルかつ東大合格者のほとんどが行っている勉強方法であると確信しています。(ほとんどの東大生がこの方法が近道だと知りながらあまりメディアで教えたがらないのはあたかも東大に入るには特別な勉強や特別な能力があると思わせたいからなのではないかと疑ってさえいます。)


 それだと"凡人でも合格に近づく唯一無二の方法!"の内容だけで良いじゃないか!と思う方もいるかもしれませんが、誰もがいきなりこの内容を実践できるわけではありません。"凡人でも合格に近づく唯一無二の方法!"は合格するために必要な到達点とご理解ください。そのためこれを実践するレベルに達するための習慣であったり具体的な勉強方法を紹介します。こうした内容を身に付けることで"凡人でも合格に近づく唯一無二の方法!"を実践する力が身につくのです。本当にやっていたか分からないノウハウではなく、実際に私が実践していたこととその成果を模試結果とともにお見せします。


 また、勉強を継続するには方法論だけでは十分ではありません。実際に勉強を続けるモチベーションや効率upのための日々の工夫、自分への自信といった要素も非常に重要になってきます。私が辿った具体的なスケジュールや勉強時間、教材、模試の成績を紹介することで少しでも多くの人の道標になれば幸いです。

 このnoteが他の受験ノウハウ書と異なる点は東大に合格した後の話(タイトルでは+αααと表現しています)もかなりたくさん書きました。私は大学院を2017年に卒業してから3年経ち、もうすでに大企業のサラリーマンとして働いています。東大卒のサラリーマンが受験生時代の勉強方法に加え大学入学後についても惜しげもなく紹介しています。大学受験後も勉強は続きますし卒業論文の執筆や大学院受験、就職活動、仕事でのプレッシャーとまだまだ大変なことは続くのです。
 しかしながら、考えてみれば不思議な話です。大学合格がゴールではないはずなのに、大学合格後の話とセットになった受験指導書は滅多にありません。私の東大での生活、大学院での生活、就職活動の話、仕事の話をちょっとしたアドバイスとともに紹介するので、大学入学後にどんな生活を送りたいか、受験勉強をしている段階から少しでも考えていただけたらと思います。大学受験で終わらない、皆さまの今後の人生に少しでも役立てれば幸いです。

 このnotesを読んで欲しい人は高校生および受験生です。特に模試でC判定やB判定からなかなかA判定に上がらない人にとっては物凄い効果が出ます。例えば3つの模試を受けて志望校の判定がそれぞれA判定・B判定・D判定だった時に、「A判定はたまたま。D判定が今の自分の実力だ」と思って勉強に励む人が合格に近づきます。また、この機会を使って大学入学後の生活もイメージしてください。
 大学受験を控えている子供がいるご両親、もしくは学校の先生も是非購入してみてはいかがでしょうか。きっと子供や生徒にアドバイスをする上で役立つはずです。さらに子供たちの大学入学後の人生について興味がありませんか?

勉強することで得る価値

 多くの受験生にとって勉強する理由は大学に合格するためでしょう。私もそうでしたし、高校生や受験生のうちは深く考えずにそれでいいと思います。でも働き始めた今になって気づいたのが、勉強は私の人生を満足するものにしていたということでした。受験勉強に限らず、何でも勉強をすれば勉強をした分、必ず成長しています。成長を感じると充実感を感じますし、自信にもつながります。それが人生に役立っていればなおさら楽しいものです。新しいことを学ぶと新しいアイデアが生まれて人生の選択肢が増えます。自分のやりたいこと、やれることが増えて人生がコントロールできるようになるのです。高校生、大学生のうちにいろんな勉強をしてやりたいこと、できることを増やしてみてください。大学受験を通して身につけた勉強方法はその先の人生において必ず役立ちます。

大学受験のギャンブル性をなくしたい

 C判定の合格率40%と聞いてどう思いますか?そのままの意味で100回受けたら40回受かることだと思います。つまり、世の中にはC判定しか出ていなくても受かった人もいれば落ちた人がこれまで数え切れないくらいいます。私は現役時は残念ながら落ちた人になりました。残念ながら、受験にはギャンブル要素が大きくあり、同じ実力があった場合でも一人は落ちて思い描いた人生を進み、落ちたもう一人は全く予想していなかった人生を歩むということが起きます。ギャンブル性をなるべく排除するには突出した実力を身に付けるしかないのです。これまでの多くのノウハウ本は学生になるべく負荷をかけないために最小限必要な努力(いかに少ない時間で成績をUpするか)を説いているものがほとんどです。最小限の努力で最高の結果を得られればそれは素晴らしいことですが、私にとってそれは単にギャンブルしているだけです。簡単な努力で合格を紹介するメディアは毒だと思って参考にしてはいけません。万全の準備をして最高の結果を得ることを教訓にしてください。このnoteの読者はギリギリ滑り込みを目指すのではなく、圧倒的に合格する実力を目指してもらいます。では圧倒的な合格とは何か、そこに到達するためにはどうすればいいのか伝えるのがこのnoteの役割です。

 下の画像で受験年の5月末と10月初旬に受けた私の駿台全国模試の結果を紹介します。5月の模試では合計800点中399点で偏差値は61.1で東大はB判定でしたが10月の模試では合計800点中455点で偏差値は70.0で東大はA判定です。偏差値は60と70では相当な壁があり、この4ヶ月でどれほど実力が伸びたかお分かりいただけると思います。通常メディアで騒がれるような偏差値30から偏差値60に上げるのに必要な努力とあまり目にしない偏差値60から偏差値70に上げるのに必要な努力は全く違います。何度も書きますが、ギリギリB判定を目指すのではなく、余裕を持って合格できる地点を目指してください。受験一つでその後の人生が大きく変わってしまうので、私の現役時代のようにもしかしたら受かっていたかもしれないという受験生を一人でも多く減らしたいと思っています。

・第一回駿台全国模試(駿台、5月)、

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・第二回駿台全国模試(駿台、10月)、

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経歴紹介

 私の経歴を紹介します。中学・高校は埼玉私立の中高一貫校に通いました。一浪(自宅浪人)後に2011年に東京大学理科2類に入学し、東京大学工学部に進学しました。学部卒業後は東京大学大学院工学研究科に進学し、2017年に大学院卒業後、現在はエンジニアとして働いています。仕事は海外駐在や海外出張も多く充実したサラリーマン生活を送っています。仕事は顧客が海外のお客さんである場合がほとんどで英語は頻繁に使います。TOEICは975点あります。

中学・高校生時代
 私の通っていた中高はその当時は毎年5人程度、2020年現在では毎年15人程度が東大に合格しています。学校内での成績はいつも大体上位20番以内にはいました。めちゃくちゃ勉強した記憶はないですが、学校の授業の復習と学校から配布された問題集をしっかりやっていました。平均すると高校一年生から毎日最低でも30分、普段は1時間から2時間は継続してやっていたと思います。勉強の基本はいかに毎日継続してできるかです。 受験年の模試の判定はB判定、C判定、D判定を均等に取っていました。成績が安定していませんでしたが、「私はB判定を取る実力があるから60%で受かるんだ」と思ってしまう残念なタイプでした。浪人時に意識を変えて「B判定はたまたまだった。D判定が今の自分の実力だ」と考えて工夫しながら勉強をしたことが大幅な成績アップにつながったと思います。
 高校生の頃は物理が得意で好きでしたので、大学に入ったらタイムマシーンや量子コンピューターの研究をしてみたいと思っていました。しかしながら、大学に入るとそういった研究だけで生活をしていくことは難しいと分かり、別の道を行くことになりました。これについては今でも少し心残りがあります。
 中学では野球部、高校ではソフトボール部に所属していました。私はレギュラーと控えを行ったり来たりするくらいの実力でしたが、野球が好きだったので部活は休まず必ず出ていました。部活と勉強の関係について気になる人がいるかと思いますが、部活はやってもやらなくてもどっちでもいいと思います。プロ選手を目指していないのに、部活が勉強の負担になるようであれば辞めればいいし、好きで楽しめているのなら続ければいいと思っています。ただ、大学で部活に入ることは就職活動に影響するということはここでは簡単に触れておきます。大学で部活に入るならば、中高で部活を続ける方が良いと思います。大学入学以降に関しては有料版をご購入ください。

参考書のお金はケチるな

 いろいろ話を始める前にまず最初に述べておきたいのが参考書購入に必要なお金はケチるなということです。私は高校生だった頃、親に対して不必要な心配をして極力参考書や問題集を購入しないようにしていました。一般的な高校生のお小遣いって3000円/月くらいですよね?その金銭感覚がありますから、問題集一冊買うのを親に相談するのを遠慮していたのです。
 今となってはなんて無駄な心配をしたんだと思います。数百万円の話なら確かに遠慮するべきですが、問題集なんてどんなにたくさん買ったとしても年間で数万円もかからないです。働いていれば数万円なら絶対なんとかなります。欲しい問題集があれば遠慮なく親に相談して買ってください。Amazonで中古ならさらに安くで購入できます。あまり問題集に関してお金をケチらない方がいいです。自身のレベルアップのためにも、必要な問題集は遠慮せずに購入してください。


 このnoteもそうです。全部読むには費用がかかりますが、これを読むことで人生が変わるかもしれないなら躊躇するべきではないです。

合格時の点数開示

 さっそくですが、東京大学合格時の点数を開示するのでご覧ください。二次試験の成績だけを見れば268点、センター試験を含めた合格最低点が326.4点、合格平均点が352.6点で私の点数は364.2点なので少し余裕を持って合格することができました。

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英語:試験時間は120分(うちリスニングが30分)で、配点は120点
数学:試験時間は150分で、配点は120点 (6問)
国語:理系の試験時間100分で、配点80点
物理:試験時間は理科2科目で150分、配点は60点
化学:試験時間は理科2科目で150分、配点は60点
二次試験合計点:440点
※変更される可能性はありますので必ず志望大学が公表している試験概要をご確認ください。


 東大は二次試験の配点が大きいのであまりセンター試験の結果は影響しません。これは共通テストに移行後も仕組みは大きく変わらないと思います。合格点は難易度にもよりますが、理系の場合は二次試験の合計で230点~240点を取れば余裕を持って合格し、210点〜220点でも年によっては十分合格できると言われています。ただし、合格最低点210点~220点付近に得点者が極度に集中し、1点の争いが起きています。たった5点離れていても順位は数十番も離れています。安定して230点以上を取れる実力を身に付けることでギャンブル性を低くすることができますし、このnoteではそれを目指します。

 理系の場合、英語で目指すべき点数は120点満点で70点~80点ぐらいとされています。75点を超えれば合格者上位3割に、90点を超えれば合格者上位1割に入るそうです。数学は2題完答して残りの4題で半分の得点を稼げればよく、全体で50点~65点を目指すのが一般的とされています。国語は理科受験者の場合、他と差をつけられないように35点くらいを取れていれば問題ないでしょう。理科は2つで75点取れることを目標とするのが一般的なようです。取得する点数の配分に関する戦略についてはネットにいくらでも転がっていますので文理問わず一度は検索して調べて見てください。

 このnoteで説明していくのは点数配分の戦略なんかではなく、もっと具体的な勉強方法です。いくら個別教科で点数配分を練ったところで問題が解けるようになるわけではないので理想的な点数配分についての詳しい解説は他の指南書にお任せします。ここで説明したかったことは正しい勉強方法と教材さえ選べていれば誰でも(浪人するような私でも)このくらいの点数は取れるようになるということです。

予備校に通う必要はない理由

 私は大学受験をするのに毎週塾に通うのは非効率だと思っています。理由を挙げます。


一、通勤時間がもったいない
二、先生の解説を聞いて分かった気になるだけで身に付きにくい
三、1回の授業で扱う問題数が少ない
四、カリキュラムが自分と合っていない時は非効率になる
五、市販で買える問題集や参考書が素晴らしすぎる
六、予備校は授業ではなく模試を活用する

 成績を上げるには勉強時間を増やすか勉強の質を上げるかです。塾に通うと通勤時間がかかります。もし、埼玉から都内の塾に通った場合には往復だけで2時間近くも失ってしまいます。電車に乗っている時間を演習に充てる方がよっぽど効果的です。

 また、授業で得られる効果にも注意が必要です。素晴らしい解説、素晴らしい板書を見せられて生徒は勉強した気になっているだけで、3時間授業を聞いているだけでは身に付きません。先生が一方的に解説してその板書をノートに取る作業をしただけでは成績は簡単に上がるわけがないのです。復習、予習が欠かせませんが、例えば一教科の予習に2時間、授業に3時間、復習に2時間かけたらどうなりますか?あなたが本当に必要としている勉強をする時間がなくなってしまいます。予備校は生徒に勉強した気にさせて安心感を与えているだけなのです。

 教材にも問題があると思います。多くの場合が3時間かけて数問を解説するという形式です。選ばれた問題は確かに全て良問ばかりですが、予備校の授業だけではこなすべき演習量が圧倒的に足りていないです。じっくり時間をかけることが無駄とは決して思いませんが、数をこなすことも重要なのです。
 そもそも塾は大多数向けに決められた進度で決められた問題を進めていきます。果たしてその授業は本当にあなたに最適なものでしょうか?今の時代は書店に行けばびっくりするほど質の高い問題集や参考書が買えてしまいます。正しい問題集を正しいタイミングで進めるだけで十分東大に合格する実力がつきます。分からない問題はネットで調べればいくらでも解説があります。もう、カリスマと呼ばれる塾の先生がいなくても自分で勉強ができる時代になったのです。自分の課題を認識して考えて勉強するというプロセスがあなたの血と肉となり、受験勉強に限らずその後の人生に活きていきます。

 模試の活用方法については私が1年で実際に受けた全17回の模試を見せながら、有料版で説明しています。なぜこんなに多く受けているか、また私の勉強法を実践するためには予備校に通う時間はないことも分かると思います。もちろん京都大学にも通用する勉強方法ですし、私は京大模試もたくさん受けていますので是非京都大学志望の方も読み進めてください。

<受けた模試一覧>
・第一回駿台全国判定模試(駿台、5月)、
・第一回駿台全国模試(駿台、5月)、
・第一回東大入試プレ(代々木ゼミナール、7月)、
・第一回京大入試プレ(代々木ゼミナール、7月)、
・第一回東大即応オープン(河合、8月)、
・第一回東大入試実践模試(駿台、8月)、
・第一回京大入試実践模試(駿台、8月)、
・第一回駿台ベネッセ模試マーク式(駿台、9月)、
・第二回駿台全国判定模試(駿台、9月)、
・第二回駿台全国模試(駿台、10月)、
・第二回東大入試プレ(代々木ゼミナール、11月)、
・第二回東大即応オープン(河合、11月)、
・第二回東大入試実践模試(駿台、11月)、
・第二回京大入試実践模試(駿台、11月)、
・大学入試センター試験プレテスト(駿台、12月)、
・第三回東大本番レベル模試(東進ハイスクール、1月)

合格を左右する1つの素質と3つの習慣

 素質というのはなかなか変えられないその人の本質です。この本質は勉強を継続する能力に関わってきます。習慣というのは後天的なもので毎日継続して行う行動のことです。例えば勉強する習慣がないとどう頑張っても行きたい大学に合格できないことは分かると思います。

 素質について説明します。この章を読んでいただいているということはnoteを購入していただけたということです。その時点でみなさまは合格する素質が大いにあります。2章でお金を出すことに躊躇しないでくださいと述べたのを覚えていますでしょうか?実は取れるリスクを見極めて取ることがとても大事なことで、大学受験に限らずその後の人生でも度々問われる素質になります。この世界の多くの物事で何か大きな成功を得るには何かを賭ける必要が出てくるのです。人生を変えるような出来事と出会ったときに躊躇なく一歩を踏み出せるのは大切な素質です。今回みなさまは大学合格を手に入れるために、note代というリスクを見事に負ったのです。適度なリスクは背負った人へやる気とほどよい緊張感を与えます。このやる気と緊張感が人を真剣にさせるのです。真剣になれなければ本気で勉強するなど到底不可能です。今回有料noteを購入したみなさまはもう十分な素質があります。

 次に習慣について説明します。素質はなかなか変えることができませんが、習慣は変えられます。そんなに難しい習慣は要求しません。次の3つを習慣化して毎日実践ください。

 一、早寝早起きをして勉強する。朝5時から起きて勉強してくださいという事ではありません。朝8時から勉強をできる体制を整えて、毎日自由時間の7~8割を勉強時間に充ててください。このnoteを購入していただけた方ならば早寝早起きをして勉強することについて心配はしていませんが、そもそも勉強する習慣が身につかない場合はどう足掻いても受験合格は難しいです。心を入れ替えて下さい。

 二、スマホを使う時間を制限する。スマホを弄りながら勉強をしないでください。一問入魂で目の前の問題に集中してください。スマホを触ってもいいのは昼休憩時と寝る前の自由時間だけです。だらだらSNSをやったり、Youtubeを見ても何も残りません。全く見るなとは言いませんが、スマホを触るのは受験勉強においてはよくない事だと自覚してください。

 三、毎日自分自身を奮い立たせる。自分を奮い立たせるには、このnoteを購入した時のやる気や信念を思い出すことです。それには"言葉の力"を使います。毎日朝と夜の二回、自由時間のうちの10分だけ時間をとって下の20戒律を声に出して音読してください。日本語でも英語でもまた両方でもいいです。声に出して読むことで真に理解して意識レベルに浸透していきます。意識レベルに落とし込まれたとき、何も考えずとも自然と筋の通った行動ができるようになります。あなたが勉強する理由は明確です。毎日音読してください。

1.今居眠りすれば、あなたは夢をみる。今学習すれば、あなたは夢が叶う。“Sleep now and a dream will come out; Study now and a dream will come true.”

2.あなたが無駄にした今日はどれだけの人が願っても叶わなかった未来である。 "Today you wasted is tomorrow loser wanted.”

3.物事に取りかかるべき一番早い時は、あなたが「遅かった」と感じた瞬間である。“The earliest moment is when you think it’s too late.”

4.今日やるほうが、明日やるよりも何倍も良い。“Better do it today than tomorrow.”

5.勉強に励む苦しさは今だけであり、勉強しなかった苦しさは一生続く。“The pain of study is temporary; the pain of not study is lifelong.”

6.勉強するのに足りないのは時間ではない。努力だ。“You never lack time to study; you just lack the efforts.”

7.幸福には順位はないが、成功には順位がある。"There might not be a ranking of happiness but there is surely a ranking of success.”

8.学習は人生の全てではないが、人生の一部として続くものである。“Studying is just one little part of your life; loosing it leads to loosing the whole life.”

9.苦しみが避けられないのであれば、むしろそれを楽しめ。“Enjoy the pain if it’s inevitable.”

10.人より早く起き、人より努力して、初めて成功の味を真に噛みしめる事ができる。“Waking up earlier and working out harder is the way to success.”

11.怠惰な人が成功する事は決してない、真に成功を収める者は徹底した自己管理と忍耐力を備えた者である。“Nobody succeeds easily without complete self-control and strong perseverance.”

12.時間は、一瞬で過ぎていく。“Time passes by.”

13.今のよだれ(渇望)は将来の涙となる。“Today’s slaver will drain into tomorrow’s tear.”

14.犬の様に学び、紳士の様に遊べ。“Study like a Dog; Play like a gentleman.”

15.今日歩くのを止めれば、明日からは走るしかない。“Stop walking today and you’ll have to run tomorrow.”

16.一番現実的な人は、自分の未来に投資する。“A true realist is one who invests in future.

17.教育の優劣が収入の優劣 ‎。“Education equals to income.

18.過ぎ去った今日は二度と帰ってこない。“Today never comes back.”

19.‎今この瞬間も相手は読書をして力を身につけている。“Even at this very moment your competitors keep reading.”

20.努力無しに結果無し。“No pain, No gain.”

圧倒的合格の東大受験戦略

  私のいう"圧倒的合格"とはギャンブル性の少ない安定して合格できることを意味します。このため安定して合格するための考え方をここでは説明します。安定的に合格するためには問題のレベルに関係なく安定して成績を取る必要があります。
 圧倒的合格のために具体的に各教科何点取れるようにならないといけないかを説明します。二次試験科目で自分が安定して点数が取れるものを2つ選んで●をつけてください。いつも模試で比較的安定して高得点が取れるに科目を思い浮かべてください。この2つの科目はあなたの合格を安定させるための肝となる科目です。私の場合英語と物理です。次に到達点を書いてください。到達点とは二次試験で目標とする点数です。この●をつけた2つの科目はプラスマイナス5点がブレ範囲になります。ブレ範囲とは本番試験で到達点からズレてもいい点数の許容範囲です。他の科目は普通科目として○をつけてください。この科目は到達点からマイナス10点がブレ範囲になります。以下は私が受験生の時に作成したものを例に挙げています。

●英語:到達点75点 (70点~80点がブレ範囲)
○数学:到達点55点 (45点~55点がブレ範囲)
○国語:到達点40点 (30点~40点がブレ範囲)
●物理:到達点45点 (40点~50点がブレ範囲)
○化学:到達点33点 (23点~33点がブレ範囲)

この時●の2教科の到達点と、○の他教科のブレ範囲の最低点を合計した点数があなたが想定するべき最低点で上の例では英語75点、数学45点、国語30点、物理45点、化学23点で合計218点になります。これで合格できる点数になっているか確認してください。理系の場合215点が目安です。あなたが目標にするのはこの218点ではなく、各教科の到達点を合計した248点になります。このように考えた場合、○の科目が想定(到達点)より悪かったとしても●の科目で挽回可能ですし、多少その日の運が悪くても総合点では実力でカバーできます。ギリギリ滑り込みを目指すのではなく、必要以上に準備をして圧倒的に合格する実力をつけてください。

凡人でも合格に近づく唯一無二の方法!

 先ほど説明した到達点を取れるようになるのはどうすればいいかいきなり教えます。超シンプルです。過去問を出来る限り解いてください。合格への最短かつ一番確実な方法です。東京大学ならば二次試験の25ヵ年分の過去問を書籍にしたものが出ていますので必ず買って何度も身につくまで解いてください。私は3回解き直すことを推奨しています。他の大学でも15ヵ年分の過去問集が出ていたり、大学や予備校のホームページに行けば過去問と答えがあったりします。できれば25ヵ年分を揃えて、ひたすら解いて定着させてください。

 当たり前ですが、過去問を解いたとしても同じ問題が出るわけではありません。しかしながら、一見違う問題でも実は問題の解法は同じであったり、同じような考え方をすれば解けたり、計算の順序と数字が違うだけで根本的に同じような問題が出ていたりしています。過去問を可能な限りインプットすること、結局これが手っ取り早い合格への最短ルートです。大学の友人とどんな勉強をしていたか話をしたときに、結局共通していたのは過去問にしっかりと取り組んでいたことでした。驚いたことに話をしたほとんどの人が25ヵ年の問題集を購入していました。

 ではなぜ、こんなシンプルな話がなかなかメディアで取り上げられないのか少し考えてみました。思うに、東大は特別なことをしていなければならない、東大生は元々の能力が凄い、と思わせたい人が多くいて、過去問をやっていれば合格しますなど口が裂けても言いたくないからです。断言しますが、合格に必要な力は奇想天外な勉強方法ではなく、過去問で合格点を取れるようになる能力です。

 過去問の解く際の大まかなルールは下記のことに注意して下さい。下記を守りながら勉強すれば、自ずと合格に足る力が身についてくるはずです。

一、過去問に取り組むのは一通りの基礎が身についた後にすべし
 過去問を解けないのは構いませんが、答えを見ても理解できないならばまだ過去問に手をつける段階ではありません。過去問に手をつける適切なタイミングは自力でなかなか解けないけど、答えを見なくても3、4割くらいのところまでは自分で解けるようになってからです。遅くても受験年の夏を終えるタイミング、ベストなのは受験年の夏休み開始前のタイミングで過去問に取り掛かることができればベストです。過去問演習にはなるべく時間を取ってください。

二、問題を個別に解くのではなく一教科一年分をセットとして解くべし
 志望校の過去問がたまに良問として学校の授業や問題集で取り上げられていることがありますが、それを解くことで過去問を解いたから大丈夫だと勝手に満足しないでください。ここで書いている過去問を解くという勉強は個別の問題を解いた経験ではなく、一教科一年分を最小単位としたセットとして取り組んで欲しいということです。たまに授業で見た等の理由で知っている問題も紛れているかもしれませんがそれは気にせずに、あくまでセットとして一年分は一括して解いてくだい。

三、解いた翌日に間違えた箇所と解法を簡単に振り返るべし
 
過去問を解いたら解きっぱなしにするのではなく、翌日に簡単でいいので振り返ってください。東大の過去問はその場で真面目に解いて答え合わせをしても物凄い勢いで解法を忘れてしまいます。もし、簡単にでも振り返りをしなかった場合には解いては忘れてを繰り返すことになります。そうならないようにノートをパラパラめくって見直すだけでも良いので翌日に振り返ってください。

四、少なくとも三周はすべし
 
東大の過去問は1回やっただけで身につくようなことはないですので反復演習が必要です。あなたの血となり肉となるには最低3回解くことを推奨します。

五、本番より少し短めの時間で解くべし。答えはすぐに見るべからず。
 30分本番の試験より短い時間で解いてください。本番の試験で思った以上に時間が早く過ぎてしまい、思うような点数が取れなかった経験があると思います。問題を早く解くことも大事ですが、解けない問題は後回しにする力も必要です。そうした見極めをできるようになって下さい。また、過去問を25カ年分解こうとすると相当な時間を要します。効率よく勉強して何度も過去問を解き直す時間が作れるためにも時間を少し短くして取り組むことを推奨します。また答えをすぐに見てしまう人がいますがそれは絶対にやらないでください。東大の問題は暗記だけでは対応できないので、解答を自力で導き出せるようになる必要があります。そのためには答えを見てそれを暗記するのではなく、答えに至るまでのプロセスを自分で考える訓練が欠かせません。答えを簡単に見ずに考えて考えて答えを出せるようになってください。

浪人時(受験年)の全体スケジュール、1日の勉強スケジュール

 私の年間を通した全体スケジュールは下記の通りです。浪人しましたので東大の過去問は6月から始めることができましたが、現役生の場合、夏休み開始後にスタートできればベスト、勉強の進捗具合によっては夏休み後の開始でもなんとか挽回できるはずです。

3月、4月、5月:底上げ期
東大過去問を解くレベルにはまだなく、各教科の勉強法で東大過去問の一歩手前のレベルの教材を取り組んでいました。

6月、7月:東大過去問1周目
東大の過去問を解き始めた時期で8月に控えた東大模試までに各教科1周目を終わらせると理想的です。これができれば8月の東大模試では結果が現れて自信に繋がります。

8月、9月:東大過去問2周目
東大の過去問で2周目を終わらせました。1周目より少し余裕がある場合には底上げ期で扱った問題集で間違えた問題を見直していました。私の場合は自宅浪人で時間があったので数学・物理・化学の京大の過去問(1周目)もやっていました。

10月、11月:東大過去問3周目
東大の過去問で3周目を11月の東大模試までに終わらせました。私の場合は自宅浪人で時間があったので数学・物理・化学の京大の過去問2周目もやっていました。あとは第一回東大模試の解き直しを行えば十分です。3周もすれば東大模試で240点とることも難しくなくなっていると思います。また、この辺りからようやく自分は受かるという自信が出てきました。

12月、1月:センター対策
1月中旬にセンター試験があるのでそれまではセンターの過去問をひたすら解いて答え合わせをして900満点中何点取れているか確認していました。センター試験の過去問については10年分を3周しました。それに加えて市販の予想問題集5年分を直前に解いていました。東大の場合、センターの比率は低いのであまり重要視されないですが、点数が低いと余計な心配をしてしまうので、12月、1月はほぼセンター対策しかしていないですし、今から考えてもそれで良かったと思います。あまりセンター試験を軽視しないで万全な対策をとることが重要です。

2月:直前期
各大手予備校3社の予想問題集を購入しこちらを本番直前までできる限り解いていた。こちらについても解きっぱなしではなく復習を重視した。

 一日の勉強スケジュールは下記の通りでした。ポイントとしては毎日勉強時間や勉強内容を頻繁に変えないことと満遍なくいろいろな教科を勉強することです。次に何を勉強するかを考える時間は非常に無駄ですので、決めてしまえばその時間にその教科の勉強をするように習慣がつきました。また休憩は昼に1時間30分、夜に2時間と多めに感じるかもしれませんが、長く取ることで勉強以外にやりたいことを完全に抑制するのではなく、適度に息抜きも行っていました。その代わり小休憩はほとんど取っていませんでした。

07:30~08:00 起床・朝ごはん
08:00~08:30 センター対策(主に倫理や古典漢文)
08:30~09:00 英語リスニング
09:00~12:00 数学
12:00~13:30 昼休憩
13:30~15:00 物理
15:00~16:30 化学
16:30~17:30 国語
17:30~20:00 英語
20:00~21:00 昨日の勉強内容の復習
21:00~22:30 夜休憩・就寝

模試の重要性(実際の模試試験結果、全て見せます)

 凡人でも合格に近づく唯一無二の方法!ではなるべく多くの過去問を解けるようになることが大事だと説明しました。その次に大事なのは本章で説明する模試の活用です。 
 模試の結果も大事なのですが、実は模試をうける事自体もとても大事だということを最初に述べておきます。私の考えでは模試はできる限り受けることをお勧めしています。ただし、受ける模試の種類は決まっていて本番試験に近い形式の模試です。例えば東大であれば駿台・Z会による『東大入試実戦模試』、河合塾による『東大入試オープン』、SAPIX YOZEMI GROUPによる『東大入試プレ』、東進ハイスクールによる『東大本番レベル模試』があります。できれば全て受けてください。理由は先の章で過去問を解くことの重要性について述べました。しかしながら自分で過去問を解く場合、どうしても知っている問題が含まれていたり、一人では時間を正確に守ってできなかったり、集中が切れてしまったりと本番さながらに練習をすることは困難です。その点模試はそういった全ての問題点に対して有効です。模試は試験ではなく一種の勉強法だと心得て受けてください。東大受験のように専門模試が用意されていない大学の受験生は駿台模試や全統模試を受けてください。参考までに私が受けた模試の一覧を結果と解説とともに記載していますのでご覧ください。京大の問題も同じようなレベルの問題が出ますので、私は京大模試も受けていました。めちゃくちゃ多いですが、模試を受けること自体が効率的な勉強方法の一種です。何度も何度も本番さながらの実践練習を重ねることで、合格レベルまで実力を引き上げます。

 もう一点、模試を受ける際に重要なのは必ず復習をしてください。本番試験に近い形式の模試(東大模試)であれば扱いは過去問と同じですので3回やり直してください。それ以外の模試については間違えた問題を中心に最低1回はやり直してください。既に予備校に通う必要はない理由について述べていますが、塾の授業を毎週受けている時間などないことが理解できると思います。

 最後に模試の結果の捉え方について教えます。目指す実力は安定してA判定を取る力です。大学に入ってからいろいろな人に話を聞きましたが、多くが安定してA判定を取っていた人ばかりでE、D、C判定だけで受かった人はほとんどいません。いたとしても最後の模試はA判定で成績が直前で伸びたとか、入試の問題がたまたま解けたとかでかなり少数派です。そもそもE、D判定からの合格というのは広告に出来るほど、ビリギャルのような映画化されるようなとっても珍しい事例なのです。A判定以下の結果の人はこのままではまずいという意識を持ちましょう。一番成績の悪かった模試結果が自分の実力だと思って下さい。高校3年生になると同時期に3つの業者の違う模試を受けたりします。例えば3つの模試を受けて志望校の判定がそれぞれA判定・B判定・D判定だった時に、「私はA判定を取る実力がある」と思ってしまう人は残念がら入試に失敗する可能性が高いです。「A判定はたまたま。D判定が自分の実力だ」と思って勉強に励む人が合格に近づけます。
 東大志望の場合は東大模試の点数結果にも気を配ってください。東大模試で230点以上を安定して取れる実力があればほぼ間違いなく合格します。

<受けた模試一覧>
・第一回駿台全国判定模試(駿台、5月)、
・第一回駿台全国模試(駿台、5月)、
・第一回東大入試プレ(代々木ゼミナール、7月)、
・第一回京大入試プレ(代々木ゼミナール、7月)、
・第一回東大即応オープン(河合、8月)、
・第一回東大入試実践模試(駿台、8月)、
・第一回京大入試実践模試(駿台、8月)、
・第一回駿台ベネッセ模試マーク式(駿台、9月)、
・第二回駿台全国判定模試(駿台、9月)、
・第二回駿台全国模試(駿台、10月)、
・第二回東大入試プレ(代々木ゼミナール、11月)、
・第二回東大即応オープン(河合、11月)、
・第二回東大入試実践模試(駿台、11月)、
・第二回京大入試実践模試(駿台、11月)、
・大学入試センター試験プレテスト(駿台、12月)、
・第三回東大本番レベル模試(東進ハイスクール、1月)

<受けた模試成績結果>

・第一回駿台全国判定模試(駿台、5月)、
 合計800点中610点で偏差値は67.2で東大はA判定です。ただし、駿台全国判定模試は東大志望以外の受験者数が多く、比較的簡単に偏差値が出てしまうので判定は当てになりません。5月は東大模試がないですし、自分に基礎能力が身に付いているかを確認する目的で受けました。

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・第一回駿台全国模試(駿台、5月)、
 合計800点中399点で偏差値は61.1で東大はB判定です。駿台全国模試は駿台全国判定模試と比べると点数を取ることが難しく、受ける学生もレベルが高くなるので偏差値も出にくいです。判定結果も十分信頼できると感じます。私の中で受験年の本格スタートがいつかと聞かれれば、間違いなくスタートはこの第一回駿台全国模試だと答えます。3月~5月は自分に足りていないと感じる科目に力を入れたり、標準的な問題を通じて基礎を固める始動準備期間と考えてください。私はB判定でしたのでこの時点ではまだ合格には力は足りていませんでした。

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・第一回東大入試プレ(代々木ゼミナール、7月)、
 合計440点中236点で偏差値は64.9で東大はA判定です。志望学部内順位は642人中23位でした。東大入試プレは試験の内容が本番さながらで受験生のレベルもグッと上がります。物理が得意でしたのでそこでたまたま点数が伸びて230点を超えています。物理に依存した結果になっているのでまだまだ安定してA判定を取れる実力とは言えません。

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・第一回京大入試プレ(代々木ゼミナール、7月)、
 理学部志望の場合、合計650点中334点で偏差値は65.2です。志望学部内順位は348人中28位でした。理学部を志望した場合にはB判定、工学部を志望した場合にはA判定でした。京大模試では偏差値や判定は全く気にしていませんでした。点数の算出方法もよく分かっていません。純粋に演習の場、あるいは東大レベルの問題に出会える場として活用していました。

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・第一回東大即応オープン(河合、8月)、
 合計440点中210点で偏差値は59.5で東大はA判定です。志望学部内順位は522人中221位でした。東大即応オープンは東大入試プレより3倍近く多いイメージです。そのため判定結果の精度も上がります。第一回東大入試プレ(代々木ゼミナール、7月)の結果で心配していた通り、物理の点数が伸び悩んだ結果、合計得点は210点で留まっています。ただ、少し英語が点数が取れていたので物理の失敗を補填できていることが分かります。私の受験のポイントは他の合格者に数・国・化は差を付けられない程度に点数をとり、物理、もしくは英語が他の合格者よりいい点数を取れた場合にはかなり安定して合格ラインを超えることがわかります。

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・第一回東大入試実践模試(駿台、8月)、
 合計440点中228点で偏差値は71.6で東大はA判定です。志望学部内順位は1920人中20位でした。東大入試実践模試は東大即応オープンはさらに受験者が多くなり、本番とほぼ同様の顔ぶれになります。英語はそんなに良くないですが、物理でしっかり得点を取れていることが大きいです。この時の模試は問題が難しかったのですが、化学がたまたま伸びた結果、偏差値はとても高く出ました。

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・第一回京大入試実践模試(駿台、8月)、
 理学部志望の場合、合計650点中325点で偏差値は64.2です。志望学部内順位は1038人中84位でした。京大の問題は数学、物理、化学に関しては非常に根本的な理解を問われる問題が多いので基礎学力を向上させる点で役立つと考えていました。中には京都大学の問題は発想が必要で東大は基礎が重要だなんて言う人がいますが私は完全に逆だと思います。東大の問題には一段上の発想が求められることがあり、京大は基本的なことを理解しているか、その基礎を使って理論的に答えを導き出せるかを問われています。英語と国語について東大と京大の問題にあまり共通点を感じられなかったですが、生活していく上で重要ですので、問題の形式やレベルによらず満遍なくできている方が良いです。その意味で英語と国語についても受けられる京大模試は無駄だとは感じませんでした。

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・第一回駿台ベネッセ模試マーク式(駿台、9月)、
 夏休みが明けるとセンター試験を少し意識していく必要があります。その意味で夏休み明けに一回センター形式の模試を受けておくことをお勧めします。二次での比率が小さい場合でもセンターの点数が低いと余計な心配をすることになりますし、受験は1点で命運を分けることは良くあることですからセンター対策も手は抜かないようにしてください。リスニング抜きの5教科7科目で900点中、745点でした。東大志望者の場合は810点(9割)を取れることが理想で、765点(8割5分)があれば不利にならないと言われています。大きく点数配分や問題のレベルは変わらないと思いますが、今後センター試験から共通テストへ移行しますので注意は必要です。

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・第二回駿台全国判定模試(駿台、9月)、
  合計800点中628点で偏差値は66.5で東大はA判定です。この時期は東大模試以外の模試について判定や偏差値は特に気にしなくていいです。基本事項の確認を行うつもりで模試を受けてください。

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・第二回駿台全国模試(駿台、10月)、
  合計800点中455点で偏差値は70.0で東大はA判定です。夏休みの過去問取組後に一番最初に受ける少し難しめの模試です。この時の模試の成績は第一回駿台全国模試(駿台、5月)より飛躍的に良くなっていることがわかると思います。総合点では12568人中385位で全国的に見ても500位以内の成績であることが分かります。自分に自信がついてきた時期でしたし、点数が思い通りに取れるようになってきた実感が確かにありました。たった4ヶ月東大と京大の過去問を解いてきただけでしたが、成果が確実に現れています。

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・第二回東大入試プレ(代々木ゼミナール、11月)、
 合計440点中267点で偏差値は72.3で東大はA判定です。志望学部内順位は597人中3位でした。第一回東大入試プレと比較して各教科が全体的にレベルアップしているのが分かると思います。東大模試で260点取れるようになってくると流石に東大受験においてもギャンブル感はグッと減ります。

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・第二回東大即応オープン(河合、11月)、
 合計440点中213点で偏差値は58.8で東大はA判定です。志望学部内順位は1603人中231位でした。この時はいつも50点を超えている数学が奮わず、全教科少しずつ点数が低かったため合計点で伸びませんでした。440点中120点を占め、1問20点で6問しかありませんし、ある種の閃きが要求されるので解けない時はいくら考えても解けません。そのため、一番失敗しやすいのは数学です。誰もができている問題は確実に得点し、他の教科で差をつけられるような実力を身に付けることが合格を確実にします。

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・第二回東大入試実践模試(駿台、11月)、
 合計440点中231点で偏差値は63.1で東大はA判定です。志望学部内順位は1920人中116位でした。他の受験者に数・国・化は差を付けられない程度に点数をとり、物理と英語で差を確実に出せています。化学は今回のようにいい時と第二回東大即応オープン(河合、11月)のように悪い時で差が大きいです。12月と1月はセンター対策に時間をかけて欲しいので、11月の東大模試の結果が本番で現れます。この時期に230点を安定して取る実力があれば本番の試験でも問題がないと思います。2月の最後の追い込みも確かにありますが、受験年の11月に230点以上が安定して取れることを目標にしてください。

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・第二回京大入試実践模試(駿台、11月)、
 理学部志望の場合、合計650点中410点で偏差値は73.5です。志望学部内順位は1063人中12位でした。志望学部における点数の出し方も知らなかったので、京大模試は判定や偏差値を気にしないと言っていましたが、この時は京大ならどんなに体調が悪くても受かると感じていました。ここまで点数が取れるようになれば、問題のレベルと自分の実力がはっきりと分かるようになり、「あっ、俺はこの試験なら合格できるな」と確信する瞬間が訪れます。京大はこの模試でこの領域に達することができました。

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・大学入試センター試験プレテスト(駿台、12月)、
 リスニング抜きの5教科7科目で900点中、773点でした。いくらかセンター対策を始めていたので、前回の745点よりは伸びています。英語の点数が低いですが、東大の問題形式では点数が取れていますので、あとはセンター独特の問題形式や時間配分に対する慣れ次第だと思います。社会科目で倫理は毎朝コツコツ勉強していました。最後に一気に勉強するよりは夏休みが始まる前くらいから毎日少しづつ勉強することを推奨します。

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・第三回東大本番レベル模試(東進ハイスクール、1月)
 合計440点中248点でした。この模試の素晴らしいところは受験直前の1月に東大模試を受けられることと、結果が返ってくるのがとてつもなく早いです。この模試で240点を越え、この時点で京大に引き続き東大に対しても「あっ、俺は東大なら合格できるな」と確信することができました。数・国・化は差を付けられない程度に点数をとり、物理と英語で点数を稼げています。

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ステップアップ理論

 各教科の教材や勉強方法を紹介する前にステップアップ理論について説明します。東大の過去問に取り組むレベルに達する必要があります。当たり前ですが、誰でもいきなり東大の過去問が解けるわけではなく、ステップを踏まなければいけません。各教科について東大の過去問を解き始めるまでに踏んで欲しいステップを解説します。それぞれのレベル1は学校の教科書の内容は分かっている状況なら簡単に始められるものです。

英語勉強法

 英語で点数アップするコツは少しだけ背伸びをすることです。基本的な問題集を終えたら少し難しめの英単語集や文法集、リスニング教材に積極的に取り組んでください。ただし、難しすぎる問題集の選択は勉強が進まず逆効果なので、これから紹介するステップを踏んでみてください。英語は数学や物理のように計算とは違いますし、暗記ともまた違います。日本語のようにコミュニケーションツールなのです。問題を解くという感覚ではなく、文章を読むために必要な言語や文法を習得していくといった感覚で取り組んでください。私は仕事でも英語を使っていますし、社会人になってから受けたTOEICテストの結果は975点でしたので、英語の教材選びには自信もあります。

レベル1:単語、熟語、文法、文章をひたすら読む、リスニング
 言語なので単語だけ覚えても意味がないですし、文法だけやっても意味がありません。勉強のコツは単語、熟語、文法、文章をひたすら読む、リスニングの勉強を満遍なくやることです。文法問題集を終わらせてから文章問題を解くのではなく、並行しながらそれぞれの教材を進めてください。

英単語、文章、リスニング対策:「速読英単語 必修編」(Z会出版)を強くお勧めします。必ずCDも購入してください。東大合格年は毎朝欠かさず、3つのテーマを音読してその後にリスニングをしていました。どんなに英語の点数が上がっても使っていたので、基本的な勉強は全部これで行えます。文章の内容自体も面白いので3,4週しました。5周目に行くならば、レベル2の速読単語集に行くことを勧めます。

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英熟語:実は手っ取り早く点数が上げたければ英熟語を覚えるといいです。文章が読めなかったり、解けないのはそもそも熟語が分からない場合が多いからです。あまりにも難しい英単語は問題に出てこないですが、英熟語の場合、簡単な単語を組み合わせて全く違う意味になったりするので問題に出しやすいのです。英熟語は英単語や文法と必ず分けて勉強してください。文章や文法問題集にいくつかは出てきますが、まとめて暗記する機会を作らないとなかなか身につきません。お勧めは「解体英熟語」(Z会出版)です。

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英文法:英文法は質よりもとにかく量と数を意識してください。その観点から「英文法・語法問題1000」(大学受験スーパーゼミ)を強くお勧めします。素晴らしいことに量だけではなく問題の質、解説も素晴らしいです。問題集をどれを使ったかで大きく差が出てきまます。

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レベル1はこれだけなの?と思った方もいると思います。そうです、たったこれだけです。ただし、身に染みるまで何度も解いてください。最低3周、それで足りなければ4周してください。レベル1の段階で5周目はありません。4周以内でなんとか覚えてください。

レベル2:単語、熟語、文法、文章をひたすら読む、リスニング、英作文
 英語はレベル2に進んでもレベル1の時とやることはあまり変わりません。英作文が追加されるくらいです。同じ内容の勉強を難しめの教材を使ってやるだけです。

英熟語、英文法:英熟語と英文法は問題集は変わりませんのでレベル1で紹介した教材を3周目以降をひたすらやり続けてください。ただし、レベル2では全部やり直す必要はないです。過去に間違えたところや覚えていないところを中心に見直すぐらいで良いです。

英単語、文章、リスニング対策:レベル1で紹介した必修編の次に「速読英単語 上級編」((Z会出版)に進んでください。同じくリスニング教材も購入してください。1日3テーマを音読+リスニングが目安です。もし上級編も終わってしまって余裕があれば大学生や社会人が勉強する英語の教材「速読速聴・英単語 Core1900」(Z会出版)に進んでください。同じように3周が目安です。

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英作文:「竹岡広信の 英作文が面白いほど書ける本」をオススメします。英作文はこれ1冊を完璧にして下さい。

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レベル3:東大の英語25カ年、東大の英語リスニング15カ年 
おめでとうございます。レベル1、レベル2を完遂したあとは東大の英語25カ年(難関校過去問シリーズ)と東大の英語リスニング15カ年(難関校過去問シリーズ)を解いていくだけです。必ず時間を測ってすぐには答えを見ずに解いてください。答え合わせの際には問題文の単語を確認しながら進めてください。またレベル2で紹介した速読英単語やCore1900の音読・リスニングは毎日の習慣として続けてください。

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数学勉強法

 東大数学において大事なのは閃けるかどうかです。よく数学は暗記だという人がいます。確かに多くの難関校とされる大学が暗記だけでどうにかなる事実はあるのですが、東大数学(京大数学も)は暗記だけではどうにもなりません。問題集のレベルごとに問題の解き方を変えていき、暗記から徐々に脱却してください。数学だけは東大の過去問までのレベルを4段階に分けています。個人的にはレベル3とレベル4の問題集が数2Bまでの本になるだけで東大文系も踏むステップはあまり変わらないです。

レベル1:問題の解き方をとにかく暗記する
 レベル1ではとにかく問題の解き方を暗記してください。できない問題があってもすぐに答えを見てしまって問題を暗記してください。学校で配布される教科書傍用問題集 「サクシード」を紹介しておきます。ただしサクシードは店頭販売されていないので教科書傍用問題集が配られていない場合は赤もしくは青好きな方の「チャート式」(数研出版)を使ってください。

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レベル2:暗記した解法を応用する
 レベル2ではレベル1で暗記した解法を実際に使ってみることを意識してください。解けるに越したことはないですが、5分程度考えてみてすぐに解法が思いつかなかった場合には答えを見てしまって構いません。使う教材は「1対1対応の演習」(東京出版)です。まずは例題を見て答えが分からなかった場合にはすぐに解答を見てこれも解法を覚えてください。その後対応している演習問題を解いてみてください。こちらに関しては10分程度考えてみて何も思いつかなかった場合には答えを見て構いません。ポイントはレベル1の時や例題よりも少し考える時間を増やすことです。数1A、数2B、数3Cの全てを揃えると費用が気になるかもしれませんが、東大合格から得られる利益を考えれば全然大したことないので買ってください。レベル2でも3周を目安に解答は全て暗記するつもりで取り組んでください。

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レベル3:解法を自分の力で導ける
 レベル2までは比較的早い段階で答えを見るように指示をしました。レベル3では1問につき20分〜30分考えるようにしてください。2つの問題集を紹介します。1つ目はやさしい理系数学(河合塾)です。名前にやさしいと入っていますが、全然優しくないです。良問がこれでもか!という具合に詰まっています。もう一つは大学への数学シリーズの中の「解法への突破口」(大学への数学)です。こちらもかなりオススメです。数学の問題の見方や考え方がめちゃくちゃ広がります。どちらか一個やるのではなく、2つともやってください。ポイントはすぐに答えを見ずに自力で解けるように粘ることです。全ての問題で2周はして、3周目は間違えた問題だけでも構いません。

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レベル4:東大の理系数学25カ年
 おめでとうございます。レベル3を終えた後であれば東大の数学25カ年(難関校過去問シリーズ)を始めてください。レベル3を終えた後であれば東大の試験でも30点〜40点を安定して取れているはずです。あとは東大の過去問を通じて到達点まで突き進んでください。あらかじめ忠告しておきますが東大数学で満点を目指すのは無理です。そのため全ての問題に時間をかける必要はありません。東大理系数学の過去問の場合は他の教科と違って、答え合わせのやり方が異なります。1周目の場合、完答できた問題はしっかり解法を確認して、解けなかった問題で答えを見てもよく分からない問題は早々に切り上げて次の年に行ってください。2周目には1回目で解けなかったけど答えを見たら分かった問題をなんとか自力で導けるように意識して取り組んでください。また1周目で答えを見ても全く分からなかった問題はなんとか1点でも部分点が取れるように取り組んでください。3周目は本番さながら採点を行って55点を超えられているかどうかを特に気にしてください。

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国語勉強法

 国語はなかなか点数が伸びにくい科目です。国語、特に東大の現代文で重要なのはどれだけ勉強をしたかではなく、試験問題に対してどう向き合っているかで点数が変わってきます。ダメな例をまず教えます。問題文で線が引いてあるところの近くの文章をつなげて答えを作るパターンです。これをやっている人はいつまで経っても現代文で点数が伸びません。現代文で答えを作るときには文章を読んで理解した言葉を"自分の言葉で書く"のです。問題作成者の意図は受験者の問題文への理解を測っているのですから、適当に文章を繋げるだけの回答で点数をもらえると思ったら大間違いです。古典・漢文は同じ言語ですので英語に近しいところがありますが、違いは時代背景が全然違うことです。英語は少なくとも時代背景は同じですが、古典漢文の世界では物事に対する感じ方や習慣まで違いますのでその分難しいです。それではレベル別に解説していきます。

レベル1:単語・文法の習得、基本文章の習得
 レベル1の段階では現代文まで手を広げる必要はありません。まずは古典の単語と文法を習得してください。古典の単語は「ゴロゴ手帖」(板野 博行)をお勧めします。ただし、ゴロゴが合わない人もいますのでその場合は重要古文単語315でも構いません。古典文法は「ステップアップノート30古典文法基礎ドリル」(河合塾)を購入して進めてください。これが一通り終わったら文章問題の練習で「古文上達 読解と演習56」(Z会出版)を解いてください。これも英語と同じで3周を目安としてください。

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古文

 次に漢文ですが。「漢文ヤマのヤマ パワーアップ版」 (大学受験超基礎シリーズ)と「漢文句形ドリルと演習 ステップアップノート10」(河合塾)の内容が身についてきたら「漢文道場」(Z会出版)で実践問題を解いてみてください。

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レベル2:センター試験 
 レベル2の段階ではひたすらセンター試験の過去問、「センター試験過去問研究 」国語 (赤本シリーズ)を解いてください。レベル2では現代文も問題を解いてください。必ずしも現代文と古典・漢文を同じタイミングで解く必要はないですが、現代文をやったら次の日は古典・漢文、その次の日は現代文といったようにサイクルを回してください。

レベル3:東大の国語25カ年
 おめでとうございます。レベル1、レベル2を完遂したあとは東大の国語25カ年(難関校過去問シリーズ)をすぐには答えを見ずに解いてください。こちらも3周することを目安としてください。

物理勉強法

 物理の勉強方法は反復練習です。物体に働いている全ての力を図に正しく書き込むことができれば終了です。物理は当たり前のことを当たり前にできることが求められます。閃きや努力といった話ではなく、物理法則というルールにどれだけ遵守できるかです。物理を一部の人にとって難しくしているのは根本的な原理、例えば重力の大きさなどを数式的に証明ができないことです。特に波動は目に見えませんから実感がなかなか湧きません。しかしながら、物理法則はあくまでも実験則で宗教のように受け入れて盲目に信じることから始まります。疑問を持ってはいけません。そういうものだと受け入れられる人が成績が伸びやすいです。ちなみ余談ですが、大学に入って量子論を勉強するとまず最初の授業で、「君たちが習った高校物理は全て嘘です」と教わります。呼称も高校物理から古典力学という呼び方に変わってしまいます。この”古典物理教”に入信するには数学と同様にステップが4段階に分かれます。物理は数学と違って求められる閃きの幅が低いですし、覚えることもそんなには多くないのでやった分だけ伸びるコスパのいい教科だと思います。

レベル1:物理法則を信じて暗記する
 レベル1ではとにかく物理法則に関して暗記してください。その上で問題の解き方も暗記してください。オススメは「セミナー物理基礎+物理」(第一学習社)です。まずは教科書に書いてあることを受け入れる(論理的に理解するのではなく)ことから始まります。問題内容と解法に疑問を持たなくなれば見事あなたは"古典物理教"入信できています。問題集を3周する以内にこれができれば立派な古典物理教信者です。

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レベル2:暗記した解法を応用する
 レベル1で受け入れた物理法則を使って問題を解けるように練習してください。使う教材は「実戦 物理重要問題集」(数研出版)です。この問題集ですが、私の先生や親世代からずっと定評のあるシリーズです。このレベル2ではレベル1で暗記した解法を実際に使ってみることを意識してください。解けるに越したことはないですが、5分程度考えてみてすぐに解法が思いつかなかった場合には答えを見てしまって構いません。レベル2の教材は解法も暗記してください。

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レベル3:解法を自分の力で導ける
 レベル2までは比較的早い段階で答えを見るように指示をしました。レベル3では1問につき15分〜25分考えるようにしてください。使う教材は「難問題の系統とその解き方物理」(服部 嗣雄)です。この問題集も1周で終えるのではなく、2周、3周と繰り返してください。

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レベル4:東大の物理25カ年
 おめでとうございます。レベル3を終えた後であれば東大の物理25カ年(難関校過去問シリーズ)を始めてください。レベル3を終えた後であれば東大の試験でも20点〜30点を安定して取れているはずです。高校で習う物理法則の数に限りがありますので、東大物理と言えど25年分もやると同じ物理法則をあの手この手で見せ方と変えて出題しているだけに気付きます。東大の物理25カ年分をやれば問題なく到達点に届くはずです。

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化学勉強法

 化学は他の教科と違ってどんな問題集で勉強したかによって結果が大きく変わってきます。小賢しいテクニックや勉強方法はありません。理系大学受験 化学の新演習(卜部 吉庸)と東大25カ年をやってください。正直これに尽きます。

レベル1:解法を暗記する
 レベル1では学校で配られる教科書傍用問題集「セミナー化学基礎+化学」(第一学習社)で十分だと思います。「大学入学共通テスト・理系大学受験 化学の新標準演習」(卜部 吉庸)でも問題ありません。出てくる化学物質の化学記号や化学反応式を全て覚える、熱平衡の計算方法を理解するといったことができるようになれば次のステップに進みましょう。

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レベル2:新演習理系大学受験
 レベル2が一番大事です。化学の新演習(卜部 吉庸)を解いてください。これに尽きます。この問題集に載っている問題は全てできるようになってください。一問も無駄がない文句のつけようがない問題集です。心の底から化学の勉強の仕方はこれをひたすらやり倒す事だと思っています。

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レベル3:東大の化学25カ年
 おめでとうございます。レベル2を終えた後であれば東大の化学25カ年(難関校過去問シリーズ)を始めてください。レベル2を終えた後であれば東大の試験でも15点〜25点を安定して取れているはずです。あとは東大の過去問を使って出てくる問題ができるようになれば問題ありません。東大化学は時間との勝負になりますので他の科目より特に時間に注意して取り組んでください。なるべく早く正確に解くことが重要です。

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大学入学共通テスト(社会科目)

 受験年の時に毎朝8時から30分必ず大学入学共通テスト(旧センター試験)の社会科目を勉強していました。社会科目を舐めていると意外とセンターでオオコケします。朝はエンジンがかかるまで時間がかかりますし、リラックスしながら毎日コツコツ勉強を進めるのをオススメします。使っていたのは点数が面白いほど取れるシリーズです。社会科目に限っては問題を解きまくるのではなく、キーワードと紐付けながらゆっくり文章を読んでいました。

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大学受験まとめ

 これまでの話を整理します。このnoteの目的は東大受験におけるギャンブル性を減らすための勉強方法を教えることでした。説明した通りそのためには東大の25カ年シリーズを解いてください。ただし、いきなり東大の25カ年シリーズを解くのは難しいですから各教科説明したようなステップを踏んでください。もう一つ重要なのが、模試をできるだけ受けてください。もしあなたが今年東大受験をする浪人生ならば、あまり時間はありません。今からやるべきは東大25カ年シリーズを購入することと、模試を申し込むことです。もしあなたが今年高校3年生ならば、今の自分のレベルがどこにあるのかを確認してステップに従って問題集を進めてください。模試をできる限り受けることと東大の過去問を遅くとも夏休み後から始められるようすぐにステップに取り掛かってください。まだ高校1年生、2年生でこのnoteを購入したあなたはとてもラッキーです。高校3年生の夏休みから東大の過去問を始められるようにステップを開始してください。

東京大学生活の話

 東大は前期(大学1、2年)は駒場キャンパスで授業を受け、前期の成績に基づいて後期(大学3、4年)は それぞれの専門に割り振られていきます。前期は学校らしくクラスがあって学祭を一緒にやったり、みんなで旅行に行ったりするので、それなりに仲良くはなります。しかしながら、クラスの雰囲気は運にもよりますので全然仲が良くないクラスもたくさん存在しています。積極的に飲み会を開いたり、企画したりする中心メンバーがいるかどうかが大きいです。私のクラスは仲が良いクラスで、社会人になった今でも飲みに行ったりします。ただ、前期の2年間の付き合いですし、途中で学校に来なくなる人はたくさんいますので全員が全員仲良くなるのは不可能で、せいぜい10人くらいの輪ができる程度です。
 勉強の大変さはその人次第です。頑張りたい人は頑張ればいいし、頑張りたくない人は勉強しなくてもなんとかなります。出席さえすれば基礎点をくれる授業が多いことと、期末テストは東大の場合過去問が豊富に保管されており、それを入手できさえすれば問題なく試験で点を取れるようになっています。残念ながら大学生の多くが勉強しません。これは東大生でもそうです。勉強するモチベーションを保ちにくい理由としては目的がはっきりしないからです。中には研究者になりたい人がいるので、そういった人は勉強を頑張っていますが、今の時代研究者に対して金銭面の待遇が悪く、東大を出てる立派な研究者になってもいつまでも非正規雇用で金銭面で苦労するケースは珍しくありません。そういったこともあり、研究者を目指している東大生はほとんどいませんでした。そうなると卒業後の進路は就職するか起業するかになります。就職する場合、後で就職活動について説明しますが、今の日本の就職活動においてはどんな研究をしたかやどんな勉強をしたかではなく、アルバイト経験であったり、大学の部活動であったり留学経験の方が何百倍も重要になります。大学の成績や研究の話はそもそも面接で聞かれません。就職活動のために勉強を頑張ることはありません。次に起業ですが、中には大学生のうちに起業する人も出てきます。もちろん起業家の彼らにとっては大学の授業は役に立たないので大学にそもそも来なくなります。大学に入ると勉強する理由が突如なくなります。東大に入るためだけに頑張った燃え尽き症候群と揶揄する人もいますが、私から言わせると勉強を頑張る理由がないのだと思います。一応進学振り分け制度があるので、自分の行きたい学部学科に行くために最低限の勉強をしていればいいのです。進振りもどこかしらの学部学科には行けるので、あまりこだわりがない人は全く勉強しません。
 後期では専門課程になり、キャンパスは本郷三丁目へ移動になります。学科に配属されてみんな勉強するようになるかと言えばなりません。前期同様に勉強する理由がないのです。これも人によりますが中には純粋な興味から真面目に勉強している人もいます。しかしながら、ほとんどの学生は授業をなんとなく聞いて過ごし、特にそれを使って何かしようという人はかなり少数です。高校で数学を習ったところで何か生み出せるようになるわけではないですよね?それと似ています。高校の時は大学受験があるので数学を勉強する意味がありますが、受験科目に数学がなかったら勉強しますか?その場合、数学も保健や家庭科のような扱いになるのは明白です。本当に残念ですが、今の日本では大学に入ることが重要で入った後に真面目に勉強する意義を見出すことはかなり難しいと思います。私も大学に入ったらタイムマシンや量子コンピュータの勉強をしたいと夢を見ていましたが、現実を知って意欲が薄れてしましました。今となってはお金になるかならないかなんてことは全くもって重要でなく、勉強すること自体に価値があると分かったのですが、その当時は残念ながらそんな風には考えれませんでした。

 後期の専門課程では環境やエネルギーについて学びました。印象に残っている授業があります。漁業のシミュレーションを行う授業がありました。チームに分かれて毎年の漁獲量を話し合って決めいき最後に売り上げが一番大きかったチームの優勝です。各チーム間で話し合って漁獲量制限等を設けずに売り上げのみを優先すると世界の海から魚が絶滅してしまうというシナリオでした。我々のクラスでもそれに気づかず魚を絶滅させてしまい、東大生が集まってもこうなるのかと残念がられたのを良く覚えています。それ以来、世界各国間の取り決めや条約などに興味が持てるようになりました。覚えている授業はそれくらいです。

 大学に入った後は自分の興味があることだけ勉強するのでもいいと思います。私の場合は、研究内容がなんだかんだで今の仕事に通じている部分もありますし、研究をそこそこ楽しめていたので充実した大学生活になったと感じています。一つ言えるのが大学は4年間あるのでその間を何もしないでボーッと過ごすのだけはもったいないです。
 サークルの話をします。大学はいろんなサークルがあるので是非1つか2つか入ってみてください。知り合いも増えますし、好きなことをできるので楽しいです。私は野球サークルに入っていました。他大学の女子学生とも知り合うことができます。ただ注意して欲しいことはサークルは結局はお遊びなのでどれだけ真剣に取り組んだとしても、あなた自身を成長させる要素は少ないです。サークルを息抜きや交流の場として使いつつ、自分を試せる主戦場を別で用意してください。もし大学の学部に戻れるのであれば、私は留学するとか、ITの勉強に没頭するとか、ビジネスをやってみるとか、マイナースポーツの部活動に入るとかしたいです。東大は必修科目といって単位を取らなければ留年する科目が他大学と比べると圧倒的に多いのでやりたいことをやるためには留年する覚悟が別の問題として生じてきますが。。。

東京大学大学院受験の話

 大学院受験の話と聞いてあなたはゾッとするかもしれません。試験は大学受験で終わりではないのです。大学受験同様に大学院に入学するためには試験があります。東大生だからといって東大の大学院に誰でも行けるわけではなく、完全に公平な試験であるため他の大学からも受験生が来ます。小細工なしのシビアな競争になります。東京大学以外の大学院の場合、研究室に所属している学生を優遇したり、大学の学生は無条件で進学できたりする制度がありますが東大は違います。優遇などはなく、もう一度公平な試験を受けることになります。

 なぜ大学院に進学するのかですが、理系の場合は学部卒では就職が難しいからです。理系の場合は文系と違って大学院まで行くことが前提とされているため、学部卒で就職活動を行っても相手にしてもらえません。銀行やメーカーの営業職で文系就職する場合には理系学部卒でも問題ありませんが、理系学生の場合、大学生活が研究や授業が中心になることが多く、留学や社会活動、部活動といった課外活動に励んでいる文系と違って就職面接で企業に響くようなアピールポイントがありません。周りが就職活動をしないために就職活動に関する情報も理系学生と文系の学生では全然違います。理系の学生が研究をするために大学に通う間に、文系の学生は少しでもいい企業に入るために大学生活を送るので中には1年前から準備する人も珍しくなく、就職活動の面では文系の学生に圧倒的な差をつけられています。そうなると理系の学生は就職活動を無理に行うことはせず大学院に進学することを決めるのです。中にはあと二年間は学生期間を延長したいという理由の人もいますし、研究が好きで研究者になりたいからい大学院に進学する人もいます。ただ、理系と言えど卒業後、ほとんどの人はどこかの企業に就職するので、就職するために大学院に進学すると言っても過言ではないと思います。
 就職面接解禁は大体3月〜6月で、大学院の試験は8月くらいにありますのでどっちもチャレンジすることは可能ですが、就職活動は精神的にも体力的にも大変疲れるのでどっちもする人はあまりいません。仮に就職活動をした場合、思った企業に入れなくても大学院には進学せずそのまま合格をいただいた企業に入社していく人が多いです。
 なお一番悲惨なパターンが大学院進学を考えていて大学院の試験に落ちるパターンです。次の試験は一年後で進学予定もないとなると教授から研究テーマは必要最低限のものしか与えられず、親身な指導もありません。卒業論文を出せば大学は卒業できますが、次の年は大学院に進学できないので何もやることがなくなり新卒ではなくなるのです。日本の企業は新卒採用方式ですから、新卒であれば特にスキルを求められることもありませんが、大学を卒業したとなると途端に既卒扱いになり就職のハードルが上がります。
 このような理由から、大学院の試験に落ちた場合は卒業論文を故意に提出せずに留年することが一般的です。しかしながら大学院受験を失敗して留年した場合には同級生に友達がいない状況になりますし、留学等の事情なしでの留年は就職活動時に不利になります。そのため大学院受験に失敗した場合にはかなり厳しい状況になります。

 ただし、恐ろしいことにそんな人生をかけた試験なのに何をどう勉強すればいいかよく分からないまま、大した対策勉強もせず気が付くと大学院の試験日になっています。大学受験の時はたくさん問題集がありますし、予備校もあるし、情報も溢れかえっています。しかしながら大学院の試験は過去問は見れますが解答が載せられているわけではないですし、予備校があるわけでもありません。また、単位ごとに勉強しているため大学4年間で一貫して体系立てて勉強してきたわけではないので、試験のために膨大な範囲から何に重点を置いて勉強すればよく分からないのです。結局、そういった理由から理系科目ではそんなに差が生まれず、英語の点数で合否が大きく分かれます。そうなると英語が苦手な人はかなり不利で、東大で4年間学んだにも関わらず東大の院には進学できないということが起こってしまいます。ざっくり下のような時間感覚で進みます。

大学院試験4ヶ月前:教授に大学院に進学するよね?と確認されます。この時点では多くの学生が大学院の試験はどんな教科のどんな問題が出るのかさえ知らないです。

大学院試験2ヶ月前:卒業研究で忙しい中、過去問などを集めて試験の情報収集が終わりつつあります。ただし、問題を見ると範囲が広すぎて2ヶ月の付け焼き刃では太刀打ちできないことを悟ります。

大学院試験1ヶ月前:卒業研究で忙しい中、科目に英語があるため英語だけしっかり勉強します。ただし、英語は大学入学後にあまり触れてこなかったので感覚がなかなか取り戻せません。

大学院試験本番:過去問で同じような問題が例年出ている場合はその問題だけはしっかり友達と解法を間違っていないか確認して解法を暗記します。あとは英語でリスニングと速読と英熟語をひたすらやります。

 恐ろしいことに大体1割、多いときには2割の東大生が大学院の試験に落ちます。私の受験年も1割が落ちました。私の仲良くしていた友人も含まれており、それ以来消息は分からなくなってしまいました。できる対策は大学1年の時から怠けずしっかり勉強をする、そして一番重要なのは英語は大学入学後も継続してしっかり勉強しておくことです。

大学院生活の話

 大学院の生活は学部時代のクラス単位での生活とは異なり、完全に研究室単位での生活に切り替わります。学部時代には毎日30人くらいと一緒に授業を受けて行動しますが、大学院では基本は家と研究室の往復になります。研究室にもよりますが、一学年3人程度であること一般的だと思います。すなわち一日に出会う人がグッと減る分、研究室のメンバーとの親密度合いは 上がります。
 私の大学院での生活は素晴らしく最高でした。大学院の研究室の仲間と研究テーマが大好きで土日も欠かさず大学へ行ってました。朝は10時くらいに登校して夜は夜中の1時くらいまで毎日大学にいました。東京大学のすごいところは夜中の1時くらいまで門が空いており、朝は5時くらいから出入りできることです。警備の方が門を閉めるギリギリの時間まで大学にいて、時には大学で寝泊りしました。それくらい居心地が良かったのです。それは大学に先輩、後輩、それと最高の同期がいたことが大きかったです。昼も夜もみんなでご飯を一緒に食べていました。同期のZとは特に仲がよく、研究以外でもずっと一緒に遊んでおり、研究を18時くらいで切り上げて近くのもつ煮の居酒屋で二人で飲んでいました。1週間に1度は行っていたと思います。気が付くと無愛想に見えていた店長とも仲良くなっていて、社会人になった今でも時々二人で行っています。お酒を飲んで気分が良くなった後は「今からゲーセン行こう!」と叫んで30分くらいかけて上野のゲーセンにフラフラしながら歩くのでした。そして21:00くらいから23:00くらいまで酔っ払いながらゲームをしてまたフラフラ東大まで歩いて帰り、近くの夏目漱石旧居跡を横目に将来の話や研究の話、過去の懐かしい話をひたすらして語っていました。もう夜中の1時を過ぎた後に研究室に戻り寝ていました。本当に行動はしょうもなく馬鹿ですが最高に楽しかったです。こんなことをしょっちゅうやっていました。
 大学生の時には一緒に馬鹿な遊びをできる一生の友達を作ってください。時間の使い方が自由な大学生の特権で高校の時にも社会人の時にも出来ないことです。人と仲良くなる方法は簡単です。正直に自分をさらけ出せばいいのです。それを受け止めてくれる人とは仲良くなれます。
 やらずに後悔していることがあるとすれば、大学院の時にお金を稼ぐビジネスをやってみたかったです。それがYoutubeであれなんであれなんでもいいと思います。
 大学院は授業がほとんどなく、研究が主になるので、授業については割愛します。

研究内容の話

 大学では資源に関係することを研究していました。元々高校生の頃は物理が好きでタイムマシンや量子コンピュータの研究をしたいと思っていましたが、大学に入って授業を受ける中で、日本の中で研究者で生きていくには金銭面で不安があると感じました。大変な思いをして研究をしても、さらに金銭面でも苦しむなど到底耐えることができないと思いました。お金にならない夢物語の研究だけでは生活していけないのです。
 そのような理由から物理の道は諦め、大学の授業を聞いて面白いと思った資源の研究に進むことにしました。ちょうど大学入学当時、中国の不当なレアアース価格の引き上げが行われており、多くの日本企業が苦しんでいた時でした。なぜそんなことが起きるのか興味を持ったことがきっかけです。興味がある方は「太平洋のレアアース泥が日本を救う」(加藤泰浩)読んでみてください。著者の加藤教授は東大の先生です。読み物としても単純に面白いです。

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 また、小さい頃から地球環境や大自然に興味がありました。例えばどうやってこの地形は出来たのだろうかといった興味やこの地域にはどんな植物や虫が生息しているだろうかといった興味に加え、そもそも大自然に身を置くこと自体が好きでした。そのため大規模な大自然という観点から資源(石油とか金属鉱物)に関して研究をしたいと思うようになったことは必然なことかもしれません。また、資源はお金になることを知っていたのです。
 学部時代は鉱山の環境影響評価手法に関する研究を行いました。鉱山開発には大規模な土地改変が伴い環境破壊を引き起こします。その環境影響をどのように数値化して評価するか、また鉱山の緑化等の環境保護活動をどのようにその数値に取り込むかについて論文を書きました。
 大学院時代は資源循環に関する研究を行いました。現在世界は人口増加や新興国の需要量増加、資源ナショナリズムの台頭といった問題から資源供給の今後の行末が予想しにくい時代です。こうした世界規模の諸問題の影響を加味し、資源供給の予測を行い、資源の安定供給を行うためには具体的にリサイクル率をどのくらいまで上げなければいけないのか研究をしました。下の図は詳しくは解説しませんが、シミュレーションモデルを作るときに書いた資源開発から消費され、その後リサイクルされるまでを書いた図です。

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 研究生活はとても楽しかったです。学部時代には秩父の方に鉱物を採取しに出かけたり、大学院時代にはアラスカやカナダにある鉱山にいく機会にも恵まれました。論文の執筆も十分やりきったという満足感もあります。大学・大学院の生活を充実したものにするためには良い研究室の仲間と興味のある研究テーマ、面倒見の良い教授が鍵になります。
 しかしながら少しだけ後悔もしています。工学部に進学せずにそのまま理学部に進学して物理学や宇宙に関する研究をしていたらお金はなくても幸せだったかもしれません。また、今はITの時代ですから、もしITの勉強をしていたらAppleやAmazonのような会社を目標にIT企業を立ち上げて世界に進出することを目指して今仕事をしていたかもしれません。きっとまだこの世にないことを創り出す仕事はさぞ面白かっただろうと時々ふと考えます。

就職活動の話

 就職活動について説明します。大学卒業後はほとんどの場合がどこかの企業に属することになります。年収はどの企業に入社するかで大きく変わって来ますが、どこでも好きな会社に入れるわけではなく、面接を通して合格をいただけた会社にしか入れません。大体の流れはエントリーシートを提出して入社試験を受けた後に3回程度面接を行ないます。これを一つ一つの企業に対してやりますが、多い人では60社以上受けると言われています。当然年収の高い企業や海外で仕事をするような働きがいのある会社は倍率も高く、1万人近くが受けて内定をもらえるのは100人未満ということもあります。
 東大生なら就職活動なんて余裕でしょと高校生の頃に考えていましたが、そんなことはなかったです。東大生の就職活動事情ですが、他の大学の学生と変わらずに大変です。まずは昔あったような推薦(昔は東大生というだけで教授の推薦で企業に入れた)が相当数減ってきています。また、企業は多様性を重視するようになり、東大生のような同質に優秀な学生ばかりを集めるのではなく、個性を重視した採用活動に切り替えています。すなわち東大生は他の東大生との席争いになるため、東大ブランドが効力が使えません。みんなが行きたいような企業に入るには東大の肩書きだけでは話にならないので、留学の経験や部活の経験といった課外活動が重要になります。
 なお、企業は真面目に勉強に取り組んだ話は重要視しないので勉強以外で何か頑張った経験が必要になります。特にその頑張った経験はチームで取り組んだものであることが求められ、あなたがチームにどのような影響を与えたか、チームをどう成功に導いたか、チーム全体で優勝のような大きな結果を得られたかが問われます。もちろん遊んでしかいない大学生の全員が全員そんな体験をしているわけがないので、ちょっと落ちているゴミを拾ってゴミ箱に入れたようなエピソードでも尾鰭や背鰭をつけて毎週ボランティアで活動してOOkgのゴミを集めて表彰されましたのように嘘つき合戦が始まります。そういった嘘を面接官が見抜けないわけではないので、結局そういう人は受からないのですが、最終的に身の丈にあった部活動を頑張った経験やアルバイトで成果を出した話、留学先で何かをチャレンジした話が好まれます。
 大学に入学してから意識して取り組まないと、就職活動時に話せる経験など簡単にはありません。就職を見据えてチームで何かを頑張った話を言えるように過ごしてみてはいかがでしょうか。ちなみに私はソーラボートの自動航行レースの大会に仲間と共に出場した話をしていました。

現在の仕事の話

 私の場合、就職活動では、海外を舞台に活躍できるような仕事を探していました。それと資源を組み合わせてプラントエンジニアリング業界を志望しました。大規模なプラントだと作り上げるのに1兆円単位のお金と数万人単位の労働力が必要となります。世界中の人と大規模なプラントを作り上げたい、そんな夢を持ってこの業界に入りました。結論から言うと私は今の仕事にとても満足しています。海外のお客と協力しながら数年かけてあんなにでかいプラントを建てる仕事が楽しくないはずがありません。やりがいもとてつもなくあります。また海外に行くと手当がすごい貰えるので一般的にこの業界は年収も多くもらえます。年収は30歳で650万~800万といったところで今の生活に大変満足していますし幸せです。
 ただし、最近本当に東大に入ってやりたかったことはこれなのだろうかと考えます。何度か書いてますが、物理の研究をしたり、ITのベンチャー企業を立ち上げたり、もっと無限の可能性が自分にはあったと感じてしまいます。東大に行くことで可能性が広がったように見えて実は東大生たるもの大企業に入らなければいけない、海外で活躍しなければいけない、国家規模のでかいプロジェクトをやらなければいけないといった固定概念に縛られていなかったかと考えるのです。勉強なんて就職活動のためにするわけでないはずですし、就職活動のためのエピソード作りのために何か活動するのもおかしいです。所詮雇われサラリーマンである以上年収で400万であろうが、600万だろうが、1000万円だろうが全然大した差ではないと思います。仕事も自分の好きなことをやるのではなく決められたことを決められた要領でやることがほとんどです。それだったら自分の好きなことを自分の好きな仲間とやれてチャレンジできている毎日であれば多少年収が低くともいいのではないかと思います。これを読んでいるこれから大学に入るみなさんは是非、本当に人生を賭けてやりたいことは何か考えていただければ幸いです。
 こんな贅沢な悩みを言えてしまうのは、よっぽど大学院生の時の研究をしながらも毎日馬鹿なことを真剣にやっていた生活が最高で楽しかったからなのでしょう。

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