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スポーツ班①

笑いはコミュニケーションを円滑にするツールだが、スポーツにおいてはどんな効果を生むのだろうか。

普段スポーツをしない人でも楽しめるスポーツイベントをつくるために―このような課題の解決には「お笑い」がカギとなる。これら一見つながりのないように見える要素を結び付けたのは、「お笑い」を扱う会社として馴染み深い吉本興業である。

3月20日(水)に行われた、新宿区主催・吉本興業企画「新宿区×よしもとワクワクスポーツ体験プロジェクト サッカー教室」にて吉本興業の担当者に取材を行い、「お笑い」がスポーツの体験に与える影響やスポーツ事業を拡大していく上で必要になってくることについてお話を伺った。

このイベントの最大の目標は、芸人を入り口にしてスポーツを楽しいと感じてもらうことである。今回のイベントでも実際に見られたが、お笑いファンの保護者に連れられて参加した子どもが、イベントをきっかけにスポーツに取り組むようになるケースを生み出すことこそ、吉本興業の狙いである。

今回のサッカー教室を含め、これまで本プロジェクトでは主に小学生を対象にイベントを実施してきた。それには、子供の自我の成長が影響している。

小学生(特に低学年)は親に連れてこられるなど、自分の意志ではないきっかけがその後の人生に影響を与えることが多い。年齢を重ねるにつれ、自我が育ち恥ずかしさが生まれ、そのようなチャンスは減ってしまう。小学校低学年のうちにこのようなイベントに参加してもらうことで、スポーツに親しみをもちやすくなるだろう。実際に保護者の方の声で、最初嫌々ながら参加していたお子さんが最後には笑顔でスキップをするまでに楽しそうにしていた、というエピソードも。


本プロジェクト以外にも、吉本興業は様々なニーズに応えている。その一つに社会人向けの企画があるが、ターゲット層が子供か大人かでは、まず企画の目的が異なる。社会人の場合は、純粋にスポーツを楽しんでもらうというよりは、運動不足解消を目的とした企画を用意することが多い。また社会人ではわざわざ外部のイベントに足を運ぶというのも億劫に感じる人が大半だ。そのため、吉本側が様々な企業に出向きヨガや軽いストレッチを一緒に行う時間を提供する形を取る。それぞれのターゲット層にとっての参加ハードルを下げることを何よりも大切にしているそうだ。

このように多様な活動をしている中で、面白い発見もあった。お笑い芸人がいることで、イベントで何かミスが起こったとしてもそれを笑いに変えられるのだ。広くイベントの運営という観点でも、これは大きな強みと言えるだろう。 

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