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6B4G シングルアンプ作成中→進捗状況

本作の作成が進んできたので、今の状態を写真でアップ。

組み立てた後、初めて電源を入れて電圧の確認をすると、いきなり問題発生。
B電源用のトランスの電圧が上がらない。
交流で240Vが出るはずのところ、180V程度しか出ない。
ブレッドボード上の試作ではうまくいっているので、機器の問題ではなくて、自身の配線がまずいはず。
出力段の真空管を外すと、電圧が上がるので、出力段周りがおかしそうな気がしていた。
結構重たいアンプを立てて裏側から配線状況をよ〜く確認してみると、な、なんと、出力段というより、ラグ板上に片側一列に配置した抵抗、コンデンサーのマイナス側がアースに接続されてなく、電気の逃げ道が無くなっていたようだ。

アースに接続すると、問題解決で、先ほどまでひどい歪みで聴けるような音ではなかったのだが、今は、スッキリ、気持ち良い音を奏でている。

なるほど、電気の流れる道が途中で塞がれて、逃げ場を失うと、大元のトランスの機能発揮も妨げるという事なのであろう。
自身の配線ミスのトラブルで、何となく電気の気持ちが少しわかったような気がする。

次に、気になるのは、ハム、雑音。
もちろんハムバランサーを最適な位置に回すのだが、サーどころか、ボーという音に、左側からジー音も聴こえる。
1m以上離れると殆ど気にならないが、どうもダメ耳の私でも気に入らない。
またしても、重い本体を立てて裏側から配線をジーと眺めていると、色々あーでもこーでも見えてくるものがある。
しっかりハンダしたつもりなのだが、パイ型フィルターのコンデンサーのマイナス側が浮いているではないか!
鈴メッキ線で這わせた100μF、4本のマイナス一列の内、2本が外れている。鈴メッキ線へのハンダは、しっかり意識してつけているのだが、まだ、甘いようだ。
そして、普通のアルミケースとは違い、メインパーツや真空管ソケットを配置したアルミ板とベニア板に取り付けたL字アングルや、トランス類とのアース接続を忘れているところがある事に気がついた。多分これらのものをアース線で繋いで同じ電位にしてあげないといけないのだろう。

それらの気のついた所を改善して、再度音出しをしてみると、当初とはずいぶん違う静けさ。
右のスピーカーからは、ほぼハム無し。左のスピーカーからは、まだ、多少のジー音が残るも、だいぶ低減されて、リスニングポジションでは、全く気にならない程度になった。

ただ、まだ、左右の差が多少あるので、左のジー音対策を少し考えてみよう。

出力段のB電圧も当初予定の通り、250V程出ている。ヒーター、フィラメント電圧も、ドライバー、出力段いずれも、6.3Vより少し低めの6.2V程度に抑える事ができたのでこちらもOK。
初段のB電圧が少し低めなので、今後の考慮の余地はあるかもしれないが、聴感的には、全く問題ない。出力段バイアスも34Vあたりで、Ip53mA、Ep216Vという事で、最大プレート損失15Wに対して、11.4Wという事で、安心稼働ができる。
最大定格より少し低めの設定だが、聴感的に聴き劣りする事はない。

元々、このクラスのタマは、結構熱くなる。そして周りの電源トランス類もそこそこ熱いが、手で触れないほどでは無い。
カソード抵抗、750Ωは、思ったほど熱くはない。

今の所、こんな感じで、一時間以上稼働しているが、特に問題はないようだ。

さて、午後は、別件で椅子の木工作業が入っているので、また、夜になったら、左のジーというハム対策に少し時間を使ってみようと思う。

それができたら、いよいよ、木工による外装を考えよう。

追記:
投稿する前の追記なんていうのも変なのだが、上記記事を書いた後に、ジー音の原因を探ってみたら問題解決したので報告。
ドライバー段の6AU6を外して電源を入れると、ジー音が全く聴こえなくなるので、これは、出力段側はなく、ドライバー段の問題と察しをつけた。
取り敢えず、ドライバー段の6AU6の左右を取り替えると、ジー音が逆サイドから出る事が判明。
したがって、回路の問題ではなくて、真空管自身の問題ではとあたりをつける。
そして、手持ちの6AU6を色々取り替えた所、大当たり!
ジー音のしない6AU6を挿せば、ジー音が消える事になった。

これで、回路的には完成ということで、この後は、箱作りに専念できる。