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レコードをいい音で聴くために(2)

以前同じタイトルで私なりのレコード針の掃除方法を記載した。
今日、それに付け加えて更なる発見をしたので、改めて(2)としてUpしようと思う。

今朝から、VivaldiのGloria、Credoをコーラスで聴いていた。
始めのうちは、今日もいい音だななんて思いながら聴いていたのだが、盤の奥のほうを針がトレースするようになると、だんだん、音が濁ってくるのを感じた。
レコードによって、内周、奥のほうをトレースすると音が歪んでくることがよくあるよな。と半分諦めていた。以前、ネットで読んだことがあるが、レコード面の内周、奥のほうに針が来ると一回転の距離や、針の角度が外周とは違うので、音質にも影響するという事。そして、レコード盤を作るときにそのレコードの内周、奥のほうの録音技術は、録音技術者の技であるというような記事。
つまり、レコードをいい音で聴くという事を考えた時、外周にある曲のほうが、内周にある曲よりもメリットがあるというのは、きっと事実なのだろう。

そんなことを考えながら、念のため、埃が針先についている可能性を考え、トーンアームにカートリッジをつけたまま針先を、スタイラスクリーナーでクリーニングしてみた。念入りにクリーニングして、再度レコードをかけて内周のほうへ向かっていくが、やはり、だんだん歪、音の濁りが出てきてちょっと残念な気持ちになってきた。

ここで、レコード盤内側の録音技術のせいにするか、針の寿命という事にすることもできるのだが、諦めきれない私は、今一度、カートリッジをトーンアームから外して、クリーニングをしてみようと考えた。

スタイラスクリーナーを使って、取り外したカートリッジを裏返し、針先をそーっと何度も、右から、左から、前から、後ろからブラッシングした。
ちょっと手荒に思うが、私流は結構そのようにブラッシングする。
普段なら、30倍のルーペでよく確認しながらクリーニングするのだが、今日、私がいる場所にはルーペがなく裸眼での確認になる。
そして、裏返した針先を凝視していると、スタイラスの付け根の根本あたりが細かいチリ、微粒子で汚れているのを発見した。
念のためこの辺も掃除をしてみようと思い、濡らしたクリーナーを付け根のところに押し込み、チリを搔き出すように掃除をした。
本当は、スタイラスの付け根にこのクリーナーをつけてはいけないのだと承知のうえで、試してみた。
その結果、裸眼でもかなりきれいになったように思う。

そこで、また、カートリッジをトーンアームに戻して、例のレコードをもう一度聴いてみた。

すると、驚いたことに、先ほどの内周、奥のほうをトレースするときの音の歪がかなり改善されたように感じた。それどころか、最初の外周から、先ほど聴いていた音とは違い、生き生きした音が戻ってきたように感じた。

いやきっとそんなことはない。クリーニングしたことによる自分の思い込みに違いない。と思い、もう一度改めて、そのアルバムを聴いてみるとやっぱりいい音に戻ったように思う。今まで聴いていた音楽とは別ものに聴こえてきた。

針先の汚れ落としだけでなくて、スタイラスの付け根の塵落としが、レコードのトレースに関係あるのかどうか全くわからないけれど、本当にそのレコード盤の初めから最後まで、見違えるように、歪が消え、音の濁りがなくなったのだ。

とこんな感じで、今日も、レコードをいい音で聴くための努力を惜しまず、いろいろ試してみた結果、また、レコード針が新品の時のように生き生きした音を奏で、気持ちもすっきりすることができたのである。

P.S.
皆様、スタイラスの付け根を液体のスタイラスクリーナーで掃除するなんて、邪道だし、きっとやってはいけないことだとは思うし、その粉のようなチリがなくなることで音が良くなる現象なんてあるはずがないので、絶対に何万円もする高価なレコード針をそのような荒療治でクリーニングをしないように!
(でも、私は、自己責任で今後もきっとやると思います。)