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自己責任を養う!

最近なんとなく感じているのは、世間の風潮になんでも問題は、他人のせいにすることが多いという事。

もちろん、忙しすぎて面倒くさいことを避けるこの世間で、出来合いの完成した製品、サービスを購入する側としては、その対価に対して完璧なものを要求してしまうのはわからないでもない。

ところで真空管アンプの製作となると、自己責任の塊のように思うのです。

もちろん、一つ一つのパーツの初期不良によるメーカーのせいというのはあるかもしれないけれど、今までまずパーツの初期不良という事に出会ったことがない。ヤフオクで落札した中古真空管が使えないという事も、ほぼない。私は、ラッキーなほうでしょうか?

真空管アンプの作成本の回路図に従って正しく作ってうまく動かないという事は、まずなかったし、もし動かないとするならば、それは、必ず自身の作成方法、作成精度が問題なことが多い。

高電圧を扱うので、ショートすれば火花が飛ぶし、手で触れば感電する。そこまで行かなくても、うまく音が出ないとなると、部品が不良なのではなく、概ね施工段階のはんだ付け、ネジの締め方、配線の不具合など、自分自身の未熟さによる不具合というものがほとんどであるという経験をしている。

少し進んで、自作回路で設計した段になれば、その回路に対する責任は全て自身にあることになる。

この真空管アンプの製作という趣味は、うまく動かいないこと、思い通りに進まないことから始まり、それを自己責任としてどのように問題を解決してゆくかという事が問われる趣味のように思うのである。自身で問題解決するために、想像力と情報収集能力を最大限使って、忍耐強くやり続ける趣味なのだろう。

でも、そのように自己責任でできるという事は、自由度も広がり、自分の能力に応じた新しいアイデアを試してみることができる機会でもあるのである。

そんな自分自身との格闘を厭わず続けていると、その結果として出来上がった真空管アンプから出る音に愛情を持たないはずがないと思うのである。(本当に良い音かどうかは別として…)