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ほぼノンフィクション

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④出世街道

好きだけど大嫌いな父親 私が保育園の年中の頃、1年弱県外へ出たことがある。 全国展開している着物屋さんで働いていた父親が、出世して転勤になったから。結果的に、私が小学生になる前に母と私だけが戻ってくることになり、そこから父親の単身赴任生活が始まる。 栄転ということで張り切っていた様子だったのは、幼い私でも何となくわかった。でも、友達と離れる寂しさの方が大きかったもの確かなので、引っ越しは嫌だった。 今思えば、結婚してまだ4,5年で離れて暮らすこと、それもいつまで続くかわか

    • ③今でいう「モラハラ」

      好きだけど大嫌いな父親。 簡単に言うと「モラハラ」。自分が思うことはすべて正しく、自分の都合の悪い時は有無を言わせない言い訳をして正当化する。 母はそれに従うけど、意見をすると喧嘩になる。 両親が若いころは、喧嘩をする場面を見ていたけど、私が大人になってからはあまり見なくなった。 私が父親に対して嫌いな部分があることを、母が知ったからかもしれない。 普通にしていれば、楽しい性格の父親。人を楽しませるのが好きなタイプ。 でも、その裏には、お金の管理能力の低さと経営者として

      • ②父親のルーツ

        好きだけど大嫌いと思ってしまう親という存在。 父の幼少期や学生時代の話は断片的にしか聞いたことがないけど、外から見れば「手のかかる子」だったようで、それを武勇伝のように話していた。 私が小学生になる前から父が単身赴任で離れて暮らすようになったこと、そして、それ以前も父とは毎日べったりと過ごした記憶は無いので、父が嬉しそうに話す「武勇伝」を聞くことが、唯一のコミュニケーションのような気がして、嬉しくニコニコと聞いていた。 私が小学生の頃は、父親の実家へ学校帰りに寄っていた

        • ①好きだけど大嫌いな父親

          昨年、やっと父親からの呪縛が終わった。 いや、細かく言えばまだ続いてはいる。 でも、最近母がやっと自分のことを自分で大切にできるようになってきたから、娘としては肩の荷が少し降りてきたところ。 もちろん、70歳を過ぎた母は年齢的には心配なところはあるけど、これも想定ができる範囲なのでまぁいい。 親というのは、子どもにとって「無償の愛をくれる人」だと思う。 自分にとってのルーツである。 もちろん、世の中、そんな理想的な家庭だけではないことも知っているし、自分が一番不幸せだと

        ④出世街道