①好きだけど大嫌いな父親

昨年、やっと父親からの呪縛が終わった。
いや、細かく言えばまだ続いてはいる。

でも、最近母がやっと自分のことを自分で大切にできるようになってきたから、娘としては肩の荷が少し降りてきたところ。
もちろん、70歳を過ぎた母は年齢的には心配なところはあるけど、これも想定ができる範囲なのでまぁいい。

親というのは、子どもにとって「無償の愛をくれる人」だと思う。
自分にとってのルーツである。

もちろん、世の中、そんな理想的な家庭だけではないことも知っているし、自分が一番不幸せだとも思わない。
けど、父親のことは、好きだけど大嫌いだ。嫌いの要素が多い。
父からの愛をまともに受けていないという自信もある。

自分のルーツだからこそ、縁を切ったとしても心の奥底に残っている存在。
縁を切るなんて、あくまでも表面上での話だ。

「縁を切りたい」と言えば、あー言えばこーゆう的に、縁を切ってくれていたかもしれない。

でも、そういうことが周りに迷惑をかけて困らせて悲しませる、とてもちっぽけなことだということも、よくわかってるし、少なくとも私にはまったく意味のないことだと思っている。

これは、生まれた時からそう思っていたのか、幼い時の経験からそう思ったのかはわからないけど、まるで前世で「縁を切ることの辛さについて」経験してきたかのような執着ぶりで「今世でこの嫌なスパイラルを私が切らねば、また同じことの繰り返しだ」と、自分の深いところで思っている節が確かにある。

だから、私としては、
父が嫌いである自分を、いかに許し心の折り合いをつけていき、
我が子や周りの人たちにはこのスパイラルを継承しないことを目的として
生きているように感じている。
それが明確になったのは、中学2年生あたりから。ずっと。

昨夏に亡くなった父は、亡くなってからも私の心に大きな傷をつけてくれた。実家にある小さな仏壇の父の顔をみると、どうしてのお輪を強めに鳴らしてしまう。

つづく・・・



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