若手法務50人が集まるイベントを、ひとり法務が主催してみた話 #わかほう
7月に「若手法務同士が交流するイベントをやってみたいな」と思い立って、みんなに暖かく背中を押された結果、無事に9/21にU-35若手法務交流会(略して「わかほう」)を実施することができました。
無事に開催できたのは、参加してくださったみなさんはもちろん、登壇を引き受けてくださったメンバー、裏方として運営を支えてくださったメンバーのおかげです。せっかく2ヶ月も準備を手伝ったにもかかわらず、色んな事情で当日会場に来れなかったメンバーもいるので、改めて感謝を伝えさせてください。
本当に、ありがとうございました。
ということで、今回はイベント企画〜当日までの流れを振り返っていこうと思います。
<今までの経緯>
コンセプトは「はじめての交流会」
今回企画する時にずっと気にしていたのは、U-35でやるということで「交流会とか初めて」の若手法務の方が、参加しやすい会にしたいなということでした。
その中でも私が勝手にこだわっていたのが「登壇セッションを作ること」でした。私が20代の頃を考えると、いきなり目の前の知らない人と「はい!交流して!!」と言われても正直困るな…という感じだったので、せめて共通の話題になる何かが欲しいなと。
また、法務は割と真面目て奥ゆかしい人が多い印象なので、さらに交流のハードルが高そうだなということで「話しかけてもいいよ!」という立場の人や「こういう話をするといいよ」という枠組み作るために、前半40分をディスカッションという形で、4人のメンバーに登壇してもらうことにしました。
4人で男女/20代30代/資格の有無/非法学部出身/複数法務/ひとり法務/大手企業/ベンチャー企業…等できるだけバランスよく揃えられたらなと思って、結果的に「マジで4人でカバーできたよ…すごい…」というメンツのみなさんに登壇いただけて、本当に感謝しています。
ただ、実は開場してから実際に始まるまでの待機時間に、すでにガンガン交流が始まっており、いい感じに皆さん談笑されていたので、そこまで若手法務奥ゆかしくないぞという発見がありました。こういう会にお金払ってでも参加する時点で皆さん交流する気満々なので、杞憂だったのかなと。
一方で、今回の登壇メンバーがいい感じに「真面目な話はできるけど、堅苦しくはない」という雰囲気を40分で作ってくれたので、その後の交流会の雰囲気が決まったというのは、やっぱり登壇セッションがあって良かったなと思いました。悩みを相談したり、真面目な質問をしつつも、笑い合える雰囲気で終始交流会が進んだのは、やっぱり登壇メンバーが最初に方向性を作ってくれたおかげだったと思います。
「参加賞」があると嬉しいかもしれない
個人的に、良いイベントって「余韻」があると思っていて、家に余韻だけ持って帰るのは難しいので、何か「参加賞」のようなグッズがあるといいのかなと思っていました。
最初はスポンサーを探して何かスポンサー様に提供いただいたノベルティを配れないかなとか、若手向けの書籍の著者にお願いしたら何冊か景品で寄贈してもらえないかとか考えていたのですが、まずは手を広げすぎる前に一回やってみようということで、今回は名刺サイズの「参加賞」を用意してみました。
そして、感想を#わかほう で投稿してもらうことで、交流した同士がアカウントをフォローし合える「緩いつながり」ができたらいいなと思っていたのですが、これは想定以上にツイートしてくださる方も多く、またDMやメールで繋がって今後飲み会します!というケースもちらほら噂に聞いており、本当に嬉しかったです。私も実際にDMいただいて、個別の飲み会を設定する準備中です。
会の始めに「この数時間で親友はできません。繋がったその先は、自分たちで飲み会や勉強会を動いて作らないと、何も始まりません!」となかなか厳しいことをお伝えしたのですが、それを素直に受け取って、飲み会後にすぐ動き出した仲間がいることを嬉しくも誇らしくも思っています。
運営チームへの無茶振りと「再現性」
今回は運営・登壇チームでSlackを作って、各チャンネルでやり取りをしつつ、全員参加のMTG1回、登壇者MTG1回、事務局MTG2回という割とミニマムな打ち合わせ回数で実施することができました。
これはおそらく同世代の法務が集まり、みんなコロナ禍を経験しているから非同期で進めるのが上手かったというのもあると思います。分担決めたら、どんどん進んでいって、逆に私がびっくりしました。
そんな中で調子に乗った私が言い出したのが「誰でも型だけ渡せば、開催できる形でやりたい」というもので、アカウントを作って資料を全部そこに紐付け、登録したSaaSもアカウント一覧として残し、出納帳でお金の流れも残し、さらにSNSのアカウントや当日スライドもアカウントに紐付け…おそらく30分フォルダを眺めれば誰でも #わかほう が主催できるフォーマットを作りながら、進めました。
応募フォームから経費精算の表や当日の香盤表至るまで、全部リサイクルできる形で作ってくれた運営メンバーには本当に感謝しています。できればあと1回くらいは自分でやりたいけど笑、そのあとは他のU-35のメンバーにバトンを渡して、主催者も参加メンバーも卒業し、入れ替わっても存続するコミュニティになるといいな、なんて思っています。
一方で、知り合いを増やすという観点ではこの一回だけでも目的は果たしているから、あと何回かで役目を終えて消えていくのも、また儚くて素敵だなと思ったりしています。
一応主催者としては「やりたいことをメンバーにハッキリ伝える」「白紙でアイデアだけ出さない(叩き台を作っていく&自分も手を動かす)」「意見が分かれたら、自分が責任とって決める」という動きができたのは良かったかなと。逆に、事務局メンバーの人数を絞りすぎて負担が大きかったかも、当日スタッフ2人は本当に申し訳なかったかも、色々と甘えすぎたかも…という反省はあるのでその辺は打ち上げの飲み会でみんなに聞いてみようと思います。
あと地味に、私が100均で買ってきたスタッフパスが「白」だったせいで、全然目立たなかった…これおそらく一番の失敗かもしれない….。
とまぁ色々ありましたが、改めて準備の2ヶ月間、改めて伴走してくれたメンバーありがとうございました。10月に打ち上げ行きましょう。
ドミノの「1個目」は多分、自分じゃ倒せないからこそ
私が法務を始めた頃に振り返って思うのは、人との繋がりを作ったり、SNSやアウトプットで評価してもらうための、最初の「ドミノの1個目」は実は自分では倒せないなということです。
私の場合は勉強会に声をかけてくれた方がいて、互助会というコミュニティを開催してくれた方がいて、アドベントカレンダーを企画してくれた方がいて、メディアに呼んでくれた方がいて…そういう先輩方がドミノの1個目を倒してくれたから、ひとり法務でも他社の法務の人達と繋がれて、そのうち自分でも知り合いを増やして、今に繋がるまでパタパタとドミノ倒しが続いてきています。その人たちが居なかったら今の自分はなくて、最初に「入口」を作ってくれた先輩方には、本当に心から感謝しています。
だからこそ、その1個目のドミノ(別の言葉で言うと他の法務の人と繋がるのに「最初の一歩の背中を押してくれた人」とか「最初の一人を繋いでくれた人」とか)に、このわかほうというイベントがなれてたら、これ以上の幸せはないなとか思ったりしています。
また、ドミノを倒してくれた人たちには、それぞれすでに「法務仲間」がいるからこそ、他の人のドミノを倒してあげる余裕があった訳なので。この会で出会ったメンバーが、また数年後に誰かの背中を押してくれたら。そしてあわよくばこの会で繋がったメンバーが、10年20年とここから一緒に切磋琢磨していける法務仲間になってくれたら、最高だなと思う訳です。
ということで、ここで一区切りで来月からはまた、日頃の失敗やら工夫やらを細々と投稿するnoteに戻ると思います。改めて、若手法務交流会に参加してくださった方、この3ヶ月のチャレンジを何かしらの形で応援してくださった方、本当にありがとうございました。
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