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おやつを食べれなかったら一貫の終わり!

初夏。
しょか。
ショッカー。
ヒーローの変身を待ってあげてるのと同じで上履きを隠してるやつを待ってあげる「隠すなら間に合わせろ」という気持ちをグッと堪える。『いじめられっ子の暗黙の了解』というスタンダップコメディのネタを提出しては添削されていたあの頃を思い出す。

昼過ぎ。青梅街道。バイクで走行中。
もののけ姫の冒頭に出てくるタタリ神になったナゴの守みたいな黒い物体の集合体がものすごいスピードで走っていくのを発見した。
どうやらそれは人間のもつ負の感情の百鬼夜行みたいなやつだったらしい。「怒り」「憎しみ」「悲しみ」「嫉妬」「傲慢」「卑屈」「諦念」「罪」「無関心」「愛憎」「楽しく別れた後すぐにドアの鍵を掛けられる音」「野菜ソムリエの資格」「青汁のCM」「募金箱を持ったムキムキの外人」などなど。
明らかに出遅れているのにスカした顔したやつがいたから、それが「虚無」だったと気付いた。
何をやってるんだ?と聞くと
やつは「長いものに巻かれたと思っていたらハミ出していた」と語りはじめた。
持ち前の明るさを武器に歩んできた私でもいつの間にか永遠と日本の陰謀論みたいなことを話し続ける彼に返す言葉が見つからなかった。
本当に時間が経った。色んなことがあった。
色んな感情が湧き上がったが、一位は「選挙は行こうな」だった。
この夏の思い出といえば、
介護の仕事を通じて腰痛を経験した。
色んな現場を回って、ホスピタリティを学んでいる私は「おやつを食べれなかったら一貫の終わり!」と叫ぶハワイユー野田さんに似ているおじいちゃんの担当もしている。
腰痛で得たものもある。
身体の中心部を痛めて行動が制限される分、冷えピタぶりのこの湿布のメンソールの気持ち良さを味わえた。あれは、気持ち良い。
私も介護される日がくるだろう。
ジジイになったと思う。
そして、みんなに懐く人慣れした猫から私だけ逃げられるのはいつからだろう。
共産国の暗殺部隊育ちなのがバレたのだろうか。
都知事選で小池百合子が当選した瞬間に、大事な人から距離を置きたいと次々と連絡が入ってきた。
無視されるよりは良いが政界に通じていないので因果関係がわからなかった。

なので、夕方に1人で猫カフェに行ってみた。
猫達は最初私に気付いた時に、気付かないフリをした。おもむろに左やや上を向きはじめた。
お前が好きじゃない。
合わない。
合うか合わないかでいったら合わない。
どうでもいい。
人間なのにお前の方が先に保健所に行かされそう。
様々な声が聞こえたが避けられていることに一貫している。
そこは評価さざるを得なかった。
懐かれるそのときまでまた来よう。

昔、地元に開かずの踏切と呼ばれる開くまでめちゃくちゃ長い踏切があった。
高校生の頃に、そこで踏切待ち中、反対側の踏切待ちに、右利きなのに左利きと嘘を言って目立とうとして痛い目を見ていたミニバスのときの親しいネガティブ界隈の友人を発見した。
アイツも完全に私に気付いていたのに、電車が通り過ぎたらアイツはいなかったという、よく晴れた日なんてことがあった。いささか事件性のある消え方だった。
成人式の日にその事を問い詰めたら、
「おれ両利きだから」と女バスのシュートフォームで去っていった。たいしたタマだった。タマだけにパチンコも大好きだった。8千円返ってきてない。
そして、最近のことだ。
猫からも人からも離れられている私に一通の通知が。
つい先日ヤツはNBAのレジェンドのレイアレンの来日の際に、握手とサインを貰ってシューティング勝負をして勝った!とのことだった。
ノリノリじゃないか。
アイツはいつでもまともな事を言わないから偉い。私に足りないホスピタリティ精神を学べる。
夜。

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