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発見!行動バイアスの統計的検出!

 さて本日は私の研究上の大発見を皆様にお知らせします.みなさんコレ↓ご存じですよね.そうUSB(Type A)です.USB(Type A)最大の欠点といえば...逆に差してしまうこと

https://www.softbank.jp/sbnews/entry/20220221_02

それにしても毎回のように上下を間違える...1回で正しく差すことが出来る方が少なかったりしませんか?
 そこでふと思ったのです.これはUSB(Type A)の機構そのものに人間の行動を歪める特性が備わっているのではないでしょうか.研究者たるもの,疑問を感じたら即研究であります.

●予備的研究
まずはUSB(Type A)の挿入について,私と同様の経験を持っている人が多いか否かアンケート調査を行いました.

「Q. 下図のUSB(Type A)を挿入する際,1回では正しく挿入できないことの方が多い<Yes/No/わからない>」

との質問を400人に行ったところ,5%有意で「1回では正しく挿入できない」と答える人の方が多いとの結論を得ました.

やはりUSB(Type A)には何かがある...統計的検証は様々なタイプのデータによって行う必要があります.そこで意識調査に加えて実験による検討を行いました.

●実験
 ランダムに選んだ10人の被験者に様々な器具に対して10回,USB(Type A)を挿入する実験を行い「USB(Type A)の方向を間違える回数」を調べた.しかし,最初の実験では有意に「USB(Type A)の方向を間違える」傾向は観察されなかった.

 これは,本実験のサンプル数が100(10×10)と少ないことに由来するかもしれない.そこで,各被験者の施行を回数を20回,30回,40回と増やしていき,各10人に50回(サンプル数500)としたところ...「USB(Type A)の方向を間違える」可能性は5%有意で0.5(50%)を上回るとの結果を得た.

かくして大規模サンプルを用いて,人間にはUSB(Type A)の方向を間違える行動上のバイアスがあることが示された.

ゆめゆめ疑うことなかれ~.


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