金融政策のよくある誤解

　本メルマガを読んでいただいている方には言うまでもないことですが，私は，拡張的で継続的な金融緩和が必要と主張してきました．また現時点では財政政策については拡張余地があり，殊このコロナショックの影響が残存する間は十分な財政出動が必要だと考えています．
　このような考え方は，私が経済論壇に足を突っ込みはじめた，2000年代前半には実にマイナーな存在でした．しかし，2021年現在においては主流派とまでは行かないかもしれませんが，多数派のひとつになっているといってよいでしょう．
　その一方で，金融政策・財政政策の必要性はそれがメジャーなモノになるにつれて，どうも正確ではない理解も増えているように感じます．結論としてはそうなんだけど……その根拠は間違えているよ，そんなんじゃ簡単に反論されちゃうよという主張に出くわすことが多いんですよね．
　そこで，「誤った財政・金融政策必要論」について整理しておきたいと思います．今回は金融政策・日銀編．

なぜ今この話題を選んだのか