日本的コロナ危機またはアンケート調査の罠
今回はコロナと題しておきながら,どちらかというとアンケート調査の国際比較を見るときの注意点です.「日本人の幸福度は先進国で最も低い」みたいな比較データあるじゃないですか.あれってどの程度信用できるのかね?というお話をコロナ関連のアンケートを題材に考えてみます.
もちろんコロナ関連の世論調査自体も興味あるところですけどね.
5/25の全国的な緊急事態宣言解除宣言,6/12の東京アラート運用終了などコロナ関連対策のフェーズが変化しつつあります.感染拡大の抑制はこれからも重要な課題なのでしょうが,これまで以上に「コロナと経済」の問題の優先度が高まりつつある.
ここから重要になるのが,「再開された経済の中でホントに今のビジネスモデルでやっていけるの?」という課題です.今後消費者の行動は,それを受けた企業の対応はどうなっていくのか.この問題を考える上で,消費者へのアンケート(サーベイ)調査重要な情報になるでしょう.
国際比較アンケート調査をみると,コロナショックに対する日本・日本人の反応の特殊性が浮かび上がってきます.「もしかしたら,日本の消費は立ち直りも早いのでは?」と思われる一方で,「むしろ政策がその回復の芽を摘む可能性が高いのでは!?」と感じさせる要因などにも言及します.
まずはデータの紹介
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