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映画「TENET」を観た話

皆大好きクリストファーノーラン監督の最新作。

「TENET」を早速観てきました。


結論、とんでもない映像体験でした。

ハードで難解で独創的なSFサスペンス。

改めてノーラン監督の脳ミソの中を覗いてみたくなりましたね。

そんなわけで今日は「TENET」についてつらつらと書き連ねていきたいです。

今回はネタバレは無しなのでご安心ください。


監督は、言わずと知れた名手、クリストファーノーラン。これまでも独創的なアイデアと丁寧な魅せ方で多くの観客を虜にしてきた名監督ですね。ちなみにぼくはインターステラーが大好きです。

主演はジョン•デヴィッド•ワシントン。「ブラッククランズマン」でも主演を演じた方です。父にデンゼル•ワシントンを持ち、アメリカンフットボールの選手としても活躍したキャリアを持つ方のようです。色んな苦悩を乗り越えた方のようで、だからこそ彼の演技には説得力があるのかもしれませんね。

脇を固める俳優陣も錚々たる顔ぶれなのですが、敢えて一人ピックアップするなら、エリザベス•デビッキ。いつ見ても美人すぎる。スタイルもよすぎる。神は不平等なのか。気になった方は一度画像検索してみてください。

音楽を手掛けたのは、ルドウィグ•ゴランソンという方。バットマンビギンズ辺りからノーラン作品の作曲を頻繁にしていたハンス•ジマーではなかったので、気になって調べてみたら、「ブラックパンサー」や「ヴェノム」、「クリードⅡ 炎の宿敵」の音楽を作曲した方のようですね。加えて、Childish Gambinoの名盤「Awaken, My Love!」のプロデュースを行った凄い人ということがわかりました。マジで凄い人だった。

前置きはこんな感じにして、本作、というかノーラン作品の軸になりうる部分について。


それはズバリ、「時間」でしょう。


ノーラン作品では、一貫して「時間」の描き方や設定の置き方に拘りを感じられます。

過去作を例に挙げてみるなら下記の通りでしょうか?


メメントであれば、「前向性健忘」と「逆向きに進む」展開が先鋭的でしたね。初見では、展開の難解さと緻密な伏線には驚かされました。

プレステージの「二人のマジシャンの日記」を軸に「過去と現在を行き来する」展開は、どこか救われないサスペンスを盛り上げてくれた気がします。

インセプションは「夢の中での時間の流れ」と「多重構造の夢」をスパイスとして添えた、SFクライムエンターテインメントとしてとんでもないクオリティの素晴らしい作品でした。

インターステラーの「相対性理論」と「5次元宇宙空間」等で肉付けされた緻密な脚本は、時間や距離を超越した愛を観客の目に焼き付けさせます。

ダンケルクであれば、「陸海空の視点」と「ダンケルク海岸」の緊迫が見る人を戦場に居るように錯覚させるほどではないでしょうか?

どの作品もアプローチは様々ですが、骨組みや肉付けとして「時間」という概念が重要視されているように感じます。


そして今回のTENET。

軸になる時間としての要素としては「逆行」でしょうか?予告で見る限りでも、通常ではあり得ない挙動をする自動車が強烈なインパクトを与えてくれましたね。「時間」という概念への常識を裏切るシーンであり、ノーラン監督の意欲を象徴する場面かもしれませんね。

「時間の逆行」を軸に展開される、緻密で難解な脚本には隙間なく要素が詰め込まれており、一度観ただけでは理解しきれない部分がありつつも、後半に待ち受ける怒涛の展開は、観客にカタルシスをもたらしてくれるでしょう。

あまり多くを語れないのと、自分のない頭ではまとめることが難解すぎるので、今日はこの辺りで。

難解故に賛否の嵐が巻き起こるでしょうが、一見の価値は間違いなくあります。

是非ともご覧いただきたい一本です。

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