賃貸併用住宅を建ててみて

1年半ほど前に、賃貸併用住宅の建て方みたいなnoteを作って、多くの方に見ていただきました。

その際は賃貸併用住宅の土地の売買契約を結んだというタイミングで、そこから紆余曲折あり、2021年末頃にやっと竣工しました。

2021年の確定申告書類も整理できたので最終的な収支がどうだったのか?など皆様にご報告できればと思います。

なお、私が建てた建物は、延床面積で賃貸20㎡×3室 + 自宅70㎡の合計130㎡ほどの建物です。今回は車が入らない土地ということで、建物はその分少し割高になっています。

以下のような構成で書いていきます。
①かかったお金
 →当初想定費用と実際に掛かったお金。ギャップについての所感
②お金の工面(融資)
 →融資金額と条件について
③客付けとCF
 →客付けがどうだったか、CFについて
④現在想定している出口
 →賃貸併用住宅に強い業者に出口についてヒアリング内容と出口についての現状の考え

なお、自宅も兼ねているので場所と数字は若干ぼかしている(いじっている)ので予めご了承ください。計算が合わないところもあります。

①かかったお金
土地関連費用
・土地本体:5000万円
・仲介手数料 160万円
・登記費用: 90万円
合計:5,250万円

建物関連費用(今回は解体、地盤、外構は分離発注)
・建物:3,700万円(劣化3級、耐震2級)
・解体:240万円
・地盤:140万円
・外構:60万円
・火災保険(5年分):50万円
・測量、登記:30万円
・各種施主支給品:30万円
合計:4,250万円

というわけでかかったお金は約9,500万円でした。
(取得税はまだ来てないのでちょっと分からないです。。)

土地関連は、当初とのギャップは特にありません。
建物に関しては、当初予算(約3700万)から550万ほど上振れしました。
以下のような点でのズレが生じました。
1. ウッドショックによる費用アップ:90万
2. 車が入らないことによる解体費の上昇:150万
3. 車が入らないことによる地盤改良費の上昇:60万
4. 当初プランからの間取り変更:50万
5. 賃貸部分のグレードアップ:40万
6. 自宅部分のグレードアップ:150万

1-6の所感は以下の通り

1は仕方なしですが、土地から新築のリスクを感じる出来事でした。工期も遅れましたし。。

2,3は当初から想定すべきでした。建築費の上昇は見込んでいても解体、地盤の上昇をあまり考えていませんでした。
というか建築費の手運び費用は150万くらいの予算だったので、それよりも解体・地盤のコストアップ幅の方が大きいのはかなり意外でした。。

4は客付け賃料に大きく影響した部分なのでOK

5はデザインに関わる部分で賃料にどのくらい跳ねたか不明。自己満足の可能性がそこそこあり。

6は円満な家庭生活を送る上での必要経費

②お金の工面(融資)
お金の工面に関しては、9000万円の住宅ローンでした。(一般的な住宅ローンの年数・金利水準)
約500万円も手出しが発生してしまったのは反省点。

手出しが出てしまった要因は以下の通り
1. 住宅ローンの借り入れ上限ギリギリを攻めたので諸費用分の融資が出なかった
2. ある程度バッファは持たせていたが、建物の上振れがバッファを上回った

2については、解体・地盤などの上振れをもう少し見込んでおけば抑えられたので、手出しは削減できたかも。

③客付けとCF
3室の賃料合計で26万半ばくらいで決まりました。客付けの戦略は、無理に賃料を上げすぎないという路線です。
理由としては、短期で即売るつもりがなかった & 単身でそれなりに回転するので、売却を考え始めたタイミングで高値家賃に移行すればよいと考えたの2点です。

即売らないのであれば、無理に利回りを上げるよりも空室ロスを減らす方が重要なので、(できれば礼金をとって)年内客付けをしたかったです。
結果として、1室は礼金が取れましたが、残り2室は年内客付けが難しそうだったので礼金0に変更しました。結果として年内客付けできました。

当初目標としていた家賃収入(26万半ば) > 住宅ローン返済(25万)が一応実現できました。

④現在想定している出口
賃貸併用は正直出口が予測しづらいので、
1. 大手不動産仲介(今回の土地の売買業者)
2. 賃貸併用の売買に強そうな会社(賃貸併用.comの運営会社)
の2社に机上査定を依頼してみました。

1の大手客付け業者からは、利回りベースで9000万ほどという回答が返ってきました。 自宅もあると利回り目線での売却はやはりなかなか難しい。。

2の賃貸併用に強い業者に確認したところ、賃貸併用住宅は、現在の借り入れ水準である35年、0.475%で家賃と返済がトントンになる金額がベースで、そこから築年数・立地・設備等を加味するという回答で、査定結果は1.2億でした。(この金額なら2,3ヶ月で売れるとのこと。)

2の業者に聞くと、買う側の顧客としても世帯年収1500万程度の人が一番多いらしく、ちょうど購入できるくらいらしい。

現時点では、売却は6年後を狙っています。
なるべく早めに売りたい理由と少し待って売りたい理由の折衷案という感じです
■なるべく早めに売りたい理由
・実需に対して賃貸併用として売りたいので、築浅の段階で見栄え良く売りたい
・築浅賃貸併用は売出しがほとんどないので、値が落ちづらい(業者談)

■少し待って売りたい理由
・賃貸部分の売却益は譲渡課税が課される。長期譲渡になるタイミングで売りたい
・住宅ローン控除はなるべく長く使いたい。一度使うと次に自宅を買っても使えないので。。
・引っ越しが面倒。。。

というわけで、3年目くらいからは、ペット可 & フリーレントありのマシマシ賃料にして、上手く売り抜けられればベストかなと思ってます。

以上、出口に関しては色々なご意見あるかと思うので、ぜひご意見お聞かせください。

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