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高学歴な人


 ちょっと思うことをつらつら。
 個人的な考えですので、全ての方に当てはまるわけではないことをご了承の上お読みください😌

 さてミズノさん、現在はちょっとこまごました分野の理系技術員で働いておりますが、新卒から長いこと医療従事者でした。
 といっても看護師さんや薬剤師さんというわけではなく、よく『あ、実験室の人?』と言われるタイプで、事実かなりピペット土方というか、あまり人間相手に仕事をすることはありませんでした。
 事実、本職と兼任で実験担当や補助もしていたのでいよいよ正体がわからない人になっていたのですが、今回はそんな私自身のお話ではなく、一緒に働いていたドクター連中のお話です。

 なにせ働いている場所が場所でしたから、どこをみてもお医者さん、石を投げればお医者さんに当たり、倒れでもしたらドクターハリーが掛かって各科のお医者さん達に取り囲まれる、右を見ても左を見ても白衣やら術衣やらスクラブの群れでした。
 みなさんもちろん医学部卒、お医者さんをしながら大学院に在籍している人もいます。

 医学部の時点でもちろん高学歴、高偏差値であることは事実なのですが、更に出身大学はやれ東大だの京大だの筑波大だの医科歯科だのハーバードだのブラウンだの、見上げてもなお果てしないような大学を出ている人もゴロゴロいました。

 そんな人々ですから外来だけではなく、それぞれ研究テーマを持っていて、ミズノさんはそこの技術的補助をすることが多かった。もちろん私自身のおつむはすっからかんですから、技術提供が主たる業務です。実動部隊ですね。結果の解釈や考察はテーマを持っているお医者さんのお仕事になります。
 お医者さん自身で実験する場合ももちろんありますが、突然の手術やら呼び出しやら外来が押した、となると『〇〇時に××を投与予定なのに!』とか『〇〇時に細胞を△△しなきゃいけないのに!』に間に合いませんから、補助が入るわけです。
 
 研究テーマの内容はもちろんここに書けないのですが、まあそんなことをよく思い付きますな、といった内容ばかりで興味深く、おーやっぱり頭のいい人は違うなあ!☺️とバカ丸出しで感銘を受けるわけです。

 ところで、世には『大学名』と結婚する方が割といらっしゃる。
 東大卒じゃないと付き合わない、地方国立卒なんかイヤ、最低でも慶応卒で、などなど、こだわりがある方が案外多い。

 うーん、ダメとは言いませんが。

 一緒に働く分には(体力さえあれば)、立派な大学を出られたお医者さんというのは頼もしかったり、勉強になったり、新鮮だと思います。
 ところが、一緒に生活する、となるとお話は別。
 彼ら彼女らはなかなか一筋縄ではいかない部分を持っているからこそ、白い巨塔を生き残ったりできるわけです。

 ごくごくごく稀に、超高学歴且つスーパー人格者みたいなのがいますが、大体『おめえはどうして2秒でハンコを無くすんじゃボケ!!!!!』やら『てめえはどうしてピッチに出ねえでお呑気にコーヒー飲みよんのじゃボケ!!!!!』やら『このアホはどうしてこの予算はこの用途には使われませんということを毎回説明しても理解せんのじゃボケ!!!!!あとピッチ出ろ!!!!!』やら思うポイントをお持ちです。

 大体全員すぐハンコ無くすんだよなあ……。
 忘れ物選手権を開催したら、どの医局が勝つかな〜?外科かな〜?ボケ〜☺️と思いながらストレスを処理していた頃が懐かしいです。

『18時に急ぎの打ち合わせですからね!』と口酸っぱくアナウンスしたのに全然現れねえ上にピッチにも出ねえので捜索してた医者がスタバで新作飲んでたところを発見したミズノさん。
『おいしーよ!!』じゃねえ!!!!!
一生忘れねえからな!!!!!

 もちろん基本的に『頭のいい人たち』で、お医者さんという『究極の接客業』に就いているわけですから、尊敬できる点もたくさんあります。現に一緒にお仕事をさせてもらった先生方はみんな(揃ってハンコ無くしマンで)優しく、ユーモアのある人々でした。

 でも原則『どこかしらすっとこどっこい』率は高く、家庭でこれをやられちゃたまったもんじゃないよなあ……とは若いながらに思ったりもしました。

 今も一定数いるかと思うのですが『お医者さんと結婚したい』という方、または『超高学歴卒と結婚したい』という方、ダメとは言いません。スーパーマンもきちんとこの国にはいます。それは事実です。
 ですが、できれば、肩書きだけではなく『どうしてその人がお医者さんになったのか』とか『どうしてその大学に行ったのか』など、ちょっとだけ突っ込んで聞いてあげて下さい。
 結構喜びます。
 
 それから、大学名に惑わされてもいけません。
 職業名に惑わされてもいけません。
 就職してから常々私が主張しているのが『職業名や大学名は人格を担保しない』ことです。
 大学名は大学名、医師というのは職業名であって、その人の一部に過ぎず、全てではありません。

 ですから、もし、いわゆる高学歴の人と恋愛前提でお話をする時は、一回『どうしてその大学に行ったの?』と聞いてみてあげて下さい。
 ルンルンで『いやあ、あの研究室にはあの機械があって、日本だとそこにしかなくてさあ』などと話し始めたらその人は本物です。ちょっとクセはあるかもしれませんが、まず善い人です。

 『高学歴の人』がいたら、学歴や職業をちょっとどけて、その人を見てあげて下さい。その人の考え方を聞いてあげて下さい。言われるがまま進学した人なのか、代々医者の家系だから医者になったのか、それとも誰それ何某先生から学びたいから〇〇大学へ行ったんだという人なのか。

 それから、大学名だけで人を差別するのも、本当はよろしくない。有名でなくても、こじんまりしていても、実はとんでもない実績がある研究室や先生がいたりもするのです。

 そもそも『面白いことを気にするんだなあ』と思えるような『人』と仲良くなることが大切なのであって、大学名や偏差値とは結婚しない方が、多分良いのです。

 





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