公募広告賞の獲り方 1.いっぱい書きたい。
こんにちは、コピーライターの清瀬です。
詳細な自己紹介は前記事を読んで頂きたいのですが、このnoteでは、宣伝会議賞などの公募広告賞で入賞するための方法論や戦略をお話していこうと思います。
それでは早速今回のテーマ。
広告賞の受賞者インタビューなどを読んでいると、こんなコメントが目に入りませんか?
「今年は1,000本出しました。もっと出したかったので悔しいです」
「今年は応募上限まで書いたので2,000本以上書きました。努力が報われました」
もちろん、ただ数を多く書けばいいというものではありません。
実際の仕事でコピーを大量に持っていっても、9割がダメコピーならむしろ怒られることすらあるかも知れません。
でも、どれだけ書いても怒られないのが公募広告賞です。
自分の腕に自信がない(=どれがいいのか判断できない)のであればなおさら、数を出すのが近道ではないでしょうか。
ただ私も応募開始から数年は、
「なんでこんなに書けるんだ?1つの課題で10本、20本が精一杯だ・・・」
と思っていました。
しかし、あることを意識するだけで書ける本数が飛躍的に増えました。
この記事ではその意識をお伝えできればと思います。
過去の私含め、本数が書けないと悩む人はこのようなコピーの考え方をしているのではないでしょうか。
つまり課題に対して、思いつくことをどんどんコピーにしていくというやり方です。
分かりやすくするために具体例をあげましょう。
「韓国に行きたくなるコピー」を考えるとして、
(他意はありません。梨泰院クラスにハマっているだけです。)
・10,000円で行ける海外。
・土日で行ける海外。
・誰でもバイヤーになれる。
・今まで食べていた韓国料理は、韓国料理じゃなかったのかもしれない。
・・・・・・・
とバーっと書き出していくのがこのやり方です。
ちなみに上記コピーは友人で毎年宣伝会議賞に出しているSさんに書いてもらいました。ありがとう。
でもやっぱりこの書き方だと20個くらいが限界だとか。
ここでみなさんに頭にいれてもらいたいのは「切り口」という概念です。
これは、「課題をどのように捉えるか?発見は何か?」というものです。
イメージでいうとこのようになります。
課題があるときにはまず「どういう切り口・発見で考えていくか?」を意識するようにしましょう。
たとえば上の韓国コピーの課題ならばこんな切り口があるはずです。
・料理が美味しい
・安くで行ける
・すぐに行ける
・しっかり海外を味わえる
・化粧品が豊富
・エステやマッサージがある
・歴史あるスポットがある
・日本との関係を知れる
・整形できる
・カジノがある
・・・・・・・・・・・・・
などなど、すぐに10個くらい出てきました。
ここからコピー・表現を書くフェーズに移っていくわけですが、
何か気づいたことはありませんか・・・?
そう、上でSさんが出していた
・10,000円で行ける海外。
・土日で行ける海外。
といったものは、実はコピーではなく切り口だったのです。
「コピーは、切り口を魅力的に伝えるもの」ということを意識してください。
ここ、今日の記事で一番大事です。
「コピーは、切り口を魅力的に伝えるもの」です。
では先ほど出た切り口をいくつかコピーにしてみると、
・カジノがある
→"どうせカジノで負けるなら、近い方がトク。"
"すでに10万円勝っている。ラスベガスに比べて。"
・しっかり海外を味わえる
→"近いけど、しっかり言葉は通じない。"
・安くで行ける
→"1000円のランチを700円にすれば、1ヶ月で往復できる。"
みたいな感じでしょうか。
具体的な情景が浮かんで、かつ、発見がある書き方というのがポイントかなと思います。この辺りの切り口をコピーにする方法はまた別の記事でご紹介できればと思います。
さて話を戻すと、「切り口をまず出す」。
これが数を書くときにどうして有利か。
それを表したのがこの図です。
お気づきでしょうか。
「コピーを50本書きなさい!」と言われても途方に暮れてしまいますが、
「切り口を10個出しなさい!」だとできる気がしませんか?
そして「1つの切り口について5個コピーを書きなさい!」これもできそうじゃないですか?
これでも、10×5=50個かけちゃうんです。
ぜひ、「コピーの本数=切り口の数×表現の数」ということを意識してみてください。
今回はここまでです。
ぜひ「てにをはを変える」だけじゃない、粒ぞろいのコピーを一緒に生み出していきましょう!
感想や質問などございましたらぜひお願いします!
アジェンダは特に固定していないので、随時ニーズに応えながら更新していければと思います。
それではまた次回お会いしましょう!
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