【金曜:本の話②】“人生の本”の話
こんにちは、アスカです。
この週末予定が詰まっていて、note原稿が間に合わないのではと気づいた愚か者です。
朝歩いていると、日差しが強くなったなぁと感じます。
紫外線というかあれは赤外線なのだろうか。熱線。
いよいよ一級遮光・遮熱の日傘を買わねば。
単に体力がないので、日傘さんとは夏の間だけ太陽も焦がす熱愛をしています。
ばかなこと言ってないで本の話をしましょう。
<先週、「この本の話をします」と言ったのですが>
件の本は簡単に感想が書けないと気づいたときには予定が詰まっていました。
ので、今週は尺稼ぎをさせてください。
いざ感想を書こうと思ったら頭の中で洪水が起きてまとまりませんでした。
その割に別にたいした物が書けるわけでもないのになあ。。
そんなわけで、個人的な「人生の本5冊」を挙げてごまかします。
<そもそもそこまで読書家というわけではない>
小学校の頃は、図書の時間に宇宙の星の図鑑やら歴史の漫画やら、ジブリのアニメ絵本ばかり見ていた私です。(「読んでいた」とはとても言えないラインナップ)
小さい頃にはディズニー絵本やら童話の絵本を買い与えられていて、それはそれなりに読みましたが、クラスに必ず一人はいるような江戸川乱歩とか読むような人間ではありませんでした。
小学生で漫画から始まり、中学生でライトノベルと順調にオタクの道を歩み、
高校生くらいになって読書家の友人に勧められてやっと指輪物語とかちゃんとした(?)本を読むようになった人間です。
そんなわけで大した読書遍歴もない私ではありますが、
一丁前に何冊か並べてみます。
(著者名は敬称略)
<人生の本①:佐々木中「切りとれ、あの祈る手を」>
今日から感想を載せようとしていた本です。
発行は2010年なので、もう13年前の本になります。
私の価値観というか、世界を変えた本だと思っています。
衝撃的過ぎて、一度読んでしばらく置いておいたら12年経っていました。
書くこと、読むことの偉大さと恐ろしさを知ることができる一冊です。
今回改めて開いてみて、
12年間私は何をしていたんだろう。
まず手元にある本をもう一度読み直そう。
そう思いました。
あれ、もうこれが感想でいいのではないだろうか。
<人生の本②:遠藤周作「沈黙」>
あまりに有名ですね。
個人的に、「海と毒薬」よりもこちらの方が強く印象に残りました。
ドストエフスキーの「カラマーゾフの兄弟」にも似たようなテーマが出てきますが、
人間を救いたもうはずの神の沈黙、というのは、
所詮神という概念は人間が作ったものなのだろうという気持ちにさせる。
それでも神を解釈して救われるとするならば、結局人は自ら助けるものを助けるというやつなのではないか。
主人公への「最後の一押し」があまりにも壮絶で、
その部分で思わず天を仰ぎました。
私はクリスチャンではありませんが、
日本人の割に人生で結構キリスト教に触れてきた人間なので、こういったテーマに引き寄せられがちです。
<人生の本③:小野不由美「十二国記」シリーズ>
これもまた有名すぎて。
確実にこの方の世界観に影響を受けています、私は。
本編といえる長編はもちろんなのですが、
個人的な一位は「華胥の幽夢」。
非常に示唆に富んでいるというか…定期的に読み返したくなる。
二位は「落照の獄」。
死刑という難しいテーマを取り扱った、印象深いお話でした。
あとキャラクターとしては供王珠晶が好き。
<人生の本④:福井晴敏「終戦のローレライ」>
小説の面白さを知った、という意味で、私の中で挙げられるのは小野不由美さん、浅田次郎さん、そしてこの福井晴敏さん。
今回の5冊の中に、浅田次郎さんの中国王朝シリーズを入れるか本当に悩みました。
でも、読んだ時期的に早かったのがこちらだったのと、
物語が戦時中の広島から始まり、原子爆弾投下の場面もあるということで、
やはり忘れられない一冊と言うことでこちらを選びました。
一時期、福井さんと浅井さんの本ばかり読んでいたなあ…。
基本的に男性作家の本ばかり読んでいる気がします。
<人生の本⑤:米原万里「嘘つきアーニャの真っ赤な真実」>
と言いながら、最後は女性作家の本。
ノンフィクションの可能性を知った一冊です。
作者がプラハのソビエト学校で幼少期をともに過ごした友人たちを訪ねていく、というストーリー。
フィクション作品は、所詮自分の中にあるものからしか生まれない、育たない。
ノンフィクションには、自分の中に存在しない価値観、考え方、世界観を作品にもたらす可能性がある。
そんな気づきを得ました。
自分にはノンフィクションを書ける実力というか、
そこまでの情熱はないのですが(他人と積極的にかかわるということですし)、
この本をきっかけにノンフィクションへの見方が変わりました。
というわけで、人生で印象に残っている本5冊でした。
「古典」と呼ばれるものをあまり読んでいないので、
これからそういうものを読めばまた変わってくるのかな。
本当の人生の出発点で言えばライトノベルとかになるんでしょうけども、
それを挙げ出すとキリがないので…。
いつかの機会にその話も出来たらいいなと思います。
また追い詰められた時のために取っておこう(笑)
それでは、本日もお読みいただきありがとうございました。
2023年5月12日
アスカ
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