「ぼくたちが選べなかったことを、選びなおすために。」を読んで
自分の人生を生きるって何だろう...
学生時代までは与えられた課題があって、試験などのシステムも整っていて、あまり考えなくても流れに乗ることで、なんとなく日々を過ごすことが出来て。
そして社会人となったときに、めちゃくちゃ直面しました。
白か黒かみたいなものはなくて、ほとんどグレーで、正解なんて存在しないことも知って。
とんでもなく不安で日々あがいていました。
人の目を気にして生きてきたんだなぁと、流されていただけなんだなぁと、変わりたいと思っていたけれど、どう変わればいいのかわからなくて。
そんな時に岸田奈美さんのnoteの記事を通して知ったのが、「ぼくたちが選べなかったことを、選びなおすために。」の著者である幡野広志さんでした。
その記事で書かれていた「家族は選べる」という考え方に目から鱗でした。
自分の今までの考え方に全くなかった視点、そして「選べる」という言葉のインパクトに、私はここに自分が変わることが出来る、生きやすくなるヒントがあるんじゃないかと感じました。
この本から私は「選ぶこと」と「ほんとうの強さ」について深く感銘を受けました。
生きづらさの根底にあるのは人間関係であり、家族だった。
家族とは、「与えられるもの」ではなく、「選ぶもの」なのだ。
少なくとも「そこに生まれてしまった以上、永遠に逃げられない場所」だなんて、ありえないと思う。ぼくは自分の人生を自分で選んでいきたいし、自分の居場所も、自分の家族も、自分の手で選んでいきたい。
「選ぶこと」はなんだか不安な印象がありました。
それは今まで自分は逃げられないものがあって、そこから苦し紛れに「選ぶ」という考え方でした。
だから何だか選ぶことで選択肢がどんどんなくなってくるイメージで。
ただこの幡野さんの言葉で、選べない場所だと自分が思い込んでいた「家族」は選べるものなのかと気づきました。
人間関係の最小単位である家族が選べるのだったら、幡野さんが言うように永遠に逃げられない場所、選べない場所なんてこの世に存在しないんだなと思いました。
社会人になって大変な想いをしたのも人間関係が原因の一つでした。
自分は逃げられない場所だと思い込んでいて、その中で苦し紛れにもがき続けてしんどい思いをして。
そうじゃないのだと、選べるのだと。
生きるとは、「ありたい自分を選ぶこと」だ。
私はこの言葉を心にしっかりと忘れないように刻み込もうと思いました。
選ぶことは生きることで、選ぶことはワクワクすることのなのだと。
「ありたい自分」を選べばいい。
ありたい自分は好きなことから考えてもいいし、こんな風になりたいなから考えてもいいし、選ぶことは楽しいことなのだと思いました。
ほんとうの強さとは、愛する誰かに対して「助けて」と声を上げられることを指すのかもしれない。
幡野広志さんご自身の経験から語られる文脈で、とても言葉の重みを感じました。
自分はずっと一人で何でもできることがいいのだと、強い人になるためにはそうでなくてはならないと思っていました。
でもそうではなくて、社会人になると一人で出来る事なんてむしろ少なくなってきて。
自分には得手不得手や合う合わないがあるということも経験を通して知りました。
不得手があることも合わないものがあることも、そんな自分を受け入れることが出来る心の余裕が強さなのだと思いました。
「助けて」と言える人は「助けて」と言える人の気持ちがわかって、人を「助ける」ことができるのだと。
人はジクソーパズルのピースのようなものだという、好きな話があります。
でっぱりは強みで、凹みは弱みであり、凹みの部分は相手の強みを受け入れる部分であるというものです。
自分の得意なこと、合うもので手を差し伸べることが出来る人になろうと思いました。
相手もただの人間だからこそ、医療者の言うことを鵜呑みにしてはいけない。ちゃんと自分で調べ、考え、決断しながら、このがんという病気と向き合っていかなければならない。
私はこの「自分の目で確かめる」ということもほんとうの強さの一つだと思いました。
選ぶことにもつながってくるかと思いますが、誰かに言われたことを鵜呑みにするだけでは自分の人生を生きることにはならないと思いました。
色んな情報や溢れている今だからこそ、自分に合う合わないがあるからこそ、自分の目で確かめて、選んでいくことが大切なのだと。
私はこの本を読んで、「選ぶ」ことに対する捉え方が変わりました。
生きることは選ぶことで、選ぶことはワクワクすることだと知りました。
ほんとうの強さを持って自分の目で確かめて選ぶ、自分の人生を生きる人間になろうと思いました。
これから色々と悩みに直面することがあるだろうけれど、そんな時にはこの本をまた開き、選ぶ勇気を得たいと思います。
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