有事の際は、アメリカのCNNと英国のBBCと決めている。日本のメディアだけを見ていたのでは、情報のスピード・量・質が不十分で、重要な判断を誤りかねないからだ。
「メルトダウン」
東日本大震災の時、画面の半分くらいの大きな黄色い文字で、菅直人首相の福島第一原発訪問を報じたのはCNNだった。これを見た人たちが慌ただしく国外に逃れていった。
今回のハマスとイスラエルの有事でも、情報の早さや豊富さだけでなく、各分野の第一人者が丁寧に説明してくれる質の高さもあって、ここのところCNN・BBCから目が話せない。家人にはすこぶる不興をかっているが。
ところが、今日、文藝春秋電子版で「あの日のガザ」(立花隆)<文藝春秋2014年9月号> が配信され、あらためて日本のメディアのレベルの高さ、特に立花隆さんの偉大さに触れ、型にはまって表面的なのは自分のほうだと気づいた。
好奇心から来るのであろう行動力、そして判断もさすが立花流。
イスラエル建国前後の時代からの歴史解説が多い中で、博覧強記の氏ならではの秀逸さ。
そして記事はこう締め括られている。
9年の歳月を感じさせない本質を見抜く力がここにある。問題の根は深いが、悲惨な状況が一刻でも早く平穏になって欲しいと願う。
知の巨人、立花隆さんの記事を、あらめて紹介してくれた文藝春秋の編集部に感謝である。