見出し画像

意識高い経営者の「悪い報告ほど早く共有しよう」は正しいか?

「悪い報告ほど早く共有しよう」と巷の意識高めな経営者はつい言いがちではあるが、果たしてこれは正しいだろうか。

どんな方針も運用次第で毒にも薬にもなる。例えば風通しの悪い会社の場合、悪口を言うだけの奴が高評価に繋がりかねないリスクがある。そしてこのようなスローガンが言われる土壌というのは、えてしてそういう環境だからこそだ。まさに悪循環である。

悪い情報を早めに上げる文化は、相手に対して信用とか信頼が先にあるから成立するのであって、それがなくてただ単に上申せよという指示は密告やチクリの文化にしかならないのである。

つまりは「悪いニュースほど早く共有しよう」は順序が逆であり、悪いニュースが上がってこないバロメータだと理解して、先ずは信用や信頼を築くことから始めないと意味がない。この環境なら自分の意図を汲み取って良くなるという期待があるからするのであって、それなしで自律するケースは寡聞にして知らない。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?