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Weekly iGEM〜オペロンからHIVまで!?実はフランス発だった研究特集~

井上翔也です。夏もそろそろ終わりかあというこの頃ですが、皆さんいかがお過ごしでしょうか??暑さも和らいでほしいところですが、まだまだ続きそうですね。
さて、iGEMGrandJamboreeまであと2か月となりました。てことは....2月ぐらいからiGEMやっていますけど、もう半年経つの??いや~時が経つのは速いものですね。
そういうことで今回はJamboreeの開催地、フランスにちなんでフランス発の生物学研究を取り上げていきます。合成生物学とは少し離れている部分もありますが、最後まで読んでくれると嬉しいです。

1. パスツール効果~Louis Pasteur~

皆さん、パスツール効果をご存知でしょうか。「酸素存在下では呼吸が活性化され発酵が抑制される」ってやつです。嫌気条件下で盛んだったある酵母の発酵が、好気条件では盛んでなくなったことからこの効果が発見されました。このパスツール効果の発見者、パスツール先生はフランスの生物学者です。生物学者なのですが、私の専門有機化学においても光学異性体の発見(体系的な法則などは20世紀になってから)など当時ノーベル賞があったら絶対受賞してたぐらいの実績を残しております。ちなみに「科学には国境はないが、科学者には祖国がある」という彼の言葉も残ってます。

2. オペロン説~François Jacob & Jacques Lucien Monod~

オペロン説の提唱者のジャコブ先生・モノ先生もフランスの研究者です。
オペロン説とは:DNAが転写されるとき、一度に転写される領域のことを転写単位と言います。転写はプロモーターに基本転写因子とRNAポリメラーゼがくっついて始まるのですが、実は転写単位ごとに調節たんぱく質というたんぱくが転写を制御しており、その調節たんぱく質がくっつく領域のことをオペレーターといい(オペレーターはプロモーターと遺伝子群の間にあることが多いです)、1つのオペレーターによって調節される遺伝子群のことをオペロンと言います。
ジャコブ先生・モノ先生はこのオペロンが原核生物の転写を調節してるんじゃね?と1961年に発表し、その4年後にノーベル生理医学賞を受賞しています。オペロンにはラクトースオペロンとかトリプトファンオペロンといった種類があります。高校生物でも学ぶため、是非生物が好きな方は調べてみてください!!

3. HIVウィルスの発見~Françoise Barré-Sinoussi & Luc Antoine Montagnier~

バレ=シヌシ先生、モンタニエ先生はフランスの生物学者で、ヒトHIVウイルスの発見者です。HIVウイルスはヘルパーT細胞に感染し、これを破壊するため獲得免疫が低下します。非常に変異しやすいウイルスであり、ウイルスの表面抗原がそれぞれ違うといえるほど多種多様な型があるため、ワクチンを作成することは困難です。
バレ=シヌシ先生・モンタニエ先生は2008年にノーベル生理医学賞を受賞されました。

4. まとめ


いかがでしたでしょうか?フランス発の生物学研究をまとめてきました。素晴らしい研究が今も昔もフランスでは沢山行われていることを改めて理解しました。
2ヶ月後、パリへ行くのが楽しみです。そのためにも色々頑張らねば....



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