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『タイタニック』どの生き方を選ぶのか vol.640

不朽の名作『タイタニック』。

今回の映画会のテーマ映画でした。

私にとっては映画=タイタニック、タイタニック=映画という必要十分条件が成立するほどの作品です。

幼少期の頃から、この映画だけは放送されるたびに何度も何度も見ていました。

それでも記憶に残るのはほんの一部分。

そして、その時に何を思い何を大切にしているかで見えてくるものも大きく変化するんだなと実感した映画でした。

この映画を見ての感想を書いていきます。

北大西洋上で氷山に衝突し、20世紀最大の海難事故となった豪華客船タイタニック号の悲劇を、ラヴ・ストーリーの要素を交じえて描いたスペクタクル超大作。ほぼ原寸大に再現されたタイタニック号をはじめ、総製作費2億ドルという巨費を投じたゴージャスな雰囲気が見どころ。
https://eiga.com/movie/46423/

ただのパニック映画、恋愛映画にあらず

この映画、どんな映画なの?と聞かれたら皆さんはどのように答えるでしょうか?

私は、自分にとっての生き方を選ぶ映画、世界が広がる映画、誰かを愛したくなる映画そう答えます。

多すぎですね笑。

でも、それほどまでにさまざまな要素を含んでいます。

以前見ていた頃は、船の沈没に向けてのカウントダウン映画としてしか認識していませんでした。

正直、ジャックとローズの恋愛は二の次という印象を持っていました。

一体何をどう見ていたんでしょうね笑。

その上で、ここまでの階級制度になっていることすら理解できておらず。

大人になってみてみて、本当にいろんな視点があるなと感じると、これはただのパニック恋愛映画ではないと断言できるわけです。

心に惹かれたジャック、生き方に惹かれたローズ

では、2人の恋愛が陳腐なものだったのかと言われると、そうではないと私は思います。

確かに、婚約しているローズの浮気、階級を超えての恋愛という舞い上がった中での恋愛でした。

もし、タイタニック号が沈没していなかったり、2人が生き残ったとしても、この恋愛は一生続かないと思います。

ローズにとってはジャックは刺激そのもの。

実の生活はなく、これまで貴族の中で生きてきたローズにとっては耐え難いものなのではないでしょうか。

そこに対するジャックも価値観のずれから、その認識を合わせることができず、ストレスを溜めると思います。

そう考えると、この映画の形が2人にとっては最高の終わり方だったのかもしれません。

ジャックはローズを愛し、自らの命を捧げて正を与えた。

ローズはジャックからの生を受け取り、ジャックを思い、最高の思い出を胸に、ジャックの話した生き方を歩んでいく。

裕福な中で。

そう、写真の姿からは裕福なローズの姿しか見えません。

助かり、ある程度の地位とお金のある中で過ごせたからこそ、いつまでもいい思い出として幸せに生きられたのでしょう。

ただ、とは言っても2人の恋愛はそんじょそこらのチープな付き合いとは違うとも思います。

ジャックはローズの見た目に一目惚れし、その溜め込まれたら生き方の欲求を解放していきます。

ローズは今の生き方に辟易としており、自由奔放に生きるジャックの姿、生き方に惹かれていく。

互いに相入れない生き方に惹かれる人間としての恋愛だったのでしょう。

人が描く生き方

ジャックとローズはじめ、ローズの婚約者、母、正義感強い貴族のおばさん、シェフ、設計者、船長、沈没することを覚悟しとこに着く老夫婦、、、

多くの命とその人生を乗せたタイタニック号。

それぞれの生き方には確かな信念を感じます。

良い信念も悪い信念も。

その信念に従い生き方を大きく捻じ曲げたのが、ローズ。

でも、全ての人にそれが少し変わりかける描写がありました。

その心理はどうなっているのかは分かりません。

でも、確かにそれは描かれていました。

今まで通りの生活ではそんなことも起きなかったはずです。

ただ、このさまざまな階級が入り混じる特異点となったタイタニック号がそれを呼び起こしたのでしょう。

改めて見るとこれまでとは異なる、実に心の動かされる映画でした。

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